2016年10月20日 第43号

 カナディアン・フットボール・リーグ(CFL)は第17週を終え、レギュラーシーズンも終盤を迎えている。

 バンクーバーを本拠地とするBCライオンズは14日、2位争いをしているウィニペグ・ブルーバマーズとBCプレースで対戦。序盤から接戦で前半は11ー12とブルーバマーズがリードした。後半に入っても両チームともタッチダウンを決めるなど得点を重ね、逆転に次ぐ逆転の展開。

 しかし第4クオーター4分30秒にライオンズがタッチダウンを決め29ー22と大きくリード。その後フィールドゴールも決め32ー22と試合を決定づけたかに見えたが、フィールドゴールを決められ、その直後にインターセプトからタッチダウンを決められると同点に。残り30秒で再びフィールドゴールを決められ終了間際に逆転負けした。これで2連敗、順位も西地区3位に転落した。

 次試合もホーム試合で、現在4位のエドモントン・エスキモーズと対戦する。エスキモーズも4位ながらすでにプレーオフ進出を決めている。4位チームはクロスオーバーで東地区でのプレーオフに参加する。ライオンズとしては残り3試合に連勝し、なんとか2位でプレーオフ進出を目指す。

 同じくBCプレースを本拠地とするメジャーリーグサッカー(MLS)バンクーバー・ホワイトキャップスFCはアウェーでサンノゼ・アースクエイクスと対戦。すでにプレーオフ進出は逃しているものの、残り2試合に負ければ西カンファレンス最下位もあり得る状況で引き分けとし、勝ち点1を獲得した。この日FW工藤は先発出場、77分に交代した。

 ホワイトキャップスの次回ホームゲームは23日。ポートランド・ティンバーズ戦。この日が今季の最終戦となる。さらに今季のカスケディア杯優勝がかかる一戦ともなっている。午後1時キックオフ。

 

2016年10月20日 第43号

 ブリティッシュ・コロンビア州政府マイク・ベーニエ教育相は17日、バンクーバー教育委員会の9委員全員を解雇すると発表した。

 理由として、今年6月末となっている均衡予算提出期限を守っていないことをあげた。規則では州内全教育委員会は6月末までに均衡予算を提出しなければならない。今年はバンクーバーだけが期限違反をしていると指摘している。

 今回の全委員解雇は、同教育委員会が予算決定を予定していた前日というタイミングで発表された。さらにベーニエ教育相は予算提出違反以外にも、同委員会に対して問題が指摘されていたため特任委員に調査を依頼し、その報告を参考に解雇を決めたとも語った。報告内容は後日公表されるという。他にも職場内いじめも報告されているため、担当局が調査していることも明らかにした。

 ベーニエ教育相は、元デルタ学区教育長のダイアン・ターナー氏を今後の担当者として任命したことも発表した。

 今回の解雇を受け、委員やバンクーバー市グレゴール・ロバートソン市長からは「残念だ」との声が上がっているが、遅かれ早かれこうなるだろうと予測していたという声も聞こえている。

 また、閉鎖対象となっていた11校の生徒や親からは一気に閉鎖になるのではと不安の声が上がっていたが、教育相は18日、11校の閉鎖については現時点で行うつもりがないとの考えを示した。

 

2016年10月20日 第43号

 ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドの中心街にあるショッピング・センターの駐車場で11日、2人組の男が女性の乗った車から財布を盗む事件があった。

 場所は同市のリッチモンド・センター。車の中にいた55歳の女性に向かって、ひとりの男が車に異常があると伝えた。

 彼女が車から降りて、この男と車の外側をチェックしている隙に、別の男が開いたままの運転手側のドアから侵入し、車内にあった財布を持ち出した。

 2人はすかさず待機していた車に乗り込んで現場から逃走した。車の色はグレーか銀色で、トヨタ車とみられている。また金色のタイヤホイールを装着していたという。

 犯人の1人は20歳から30歳ぐらいの中肉中背で、赤の帽子と赤いジャケットを着たヒスパニック系と思われる。またもう1人の犯人は黒ずくめだった。

 警察では、目立つ服装と地味な服装の2人組だったことは偶然ではなく、おとり役と実行犯といった組織的詐欺の可能性が高いとして、その線で捜査を行うとしている。また他の警察とも連絡を取り、同様の手口の犯行が発生していないかどうか情報を共有するとしている。

 また警察からは、このような犯罪に巻き込まれないよう、次のようなアドバイスが出された。

 面識のない人物が車の異常を知らせようとしてきたら、丁寧に挨拶をするだけで車の外には出ず、その人物が去るのを待つ。

 車から降りる場合は、キーを抜いてドアをロックしてから確認作業にはいる。

 金融機関から立ち去る場合、特に多額の現金を引き下ろした場合は、周囲に十分注意する。

 可能ならば貴重品はトランクに入れておく。

 

2016年10月20日 第43号

 14日午後、低気圧の通過で大荒れとなったブリティッシュ・コロンビア州サレーで、強風で折れた木の直撃を受け、高校生が死亡する事故が起こった。

 事故が起こったのは、同市クレイトン・ハイツ・セカンダリー・スクールに隣接する公園。通報を受けた救急隊員が木の下敷きになったシャキール・サラーム君(16歳)を救助したものの、搬送先の病院で死亡した。

 同校のラグビーチームに所属していたサラーム君の死を悼み、友人や同校のスタッフのみならず、ラグビーの試合で交流のあった他校も哀悼の意を表している。また葬式の費用やカウンセリングのためとして、インターネット上での募金サイトも立ち上げられた。

 (募金サイトは「memorial」「shakir」「salaam」で検索)

 

2016年10月20日 第43号

 民間の調査機関が近頃発表した調査結果で、ブリティッシュ・コロンビア州ビクトリアが、女性が住みやすい都市第一位になった。

 この調査を行ったのは、1980に設立され、政治的中立を保ちながら政治経済や環境問題に関して独自の調査を行う機関、ザ・カナディアン・センター・フォー・ポリシー・オルタネイティブス。

 調査ではカナダ国内の25の都市を、経済の安定性、女性のリーダーシップ、ヘルスケアへのアクセス、暴力に対する対策、および教育の5項目について評価、順位をつけた。ちなみにバンクーバーは9位だった。

 カナダ全体としては、女性へのセクシャル・ハラスメントへの対応が不十分であることがわかった。また女性が家庭や公共の場でリーダーシップをとる立場になることへの理解が低いことも示された。

 その一方で教育については、女性が男性より高い水準であることがわかったが、そのことが女性のリーダーシップ的役割につながっていない状況を示す結果となった。

 同センターで主任エコノミストを務めるイグリカ・イワノワさんは、女性はその教育レベルに見合った経営や政治面への進出が阻まれているだけでなく、特に昨年は社会的進出を果たした女性からの、セクシャル・ハラスメント被害の報告が急増したと、取材に説明している。

 そんな中、同州ビクトリアでは選出された市議会議員の44パーセントが女性で占められているほか、男女間の賃金格差が全国で最も小さかった。これは、州都であるビクトリアでは政府関係の仕事が多いためだろうと、イワノワさんは話している。同センターの以前の調査では、労働組合が結成されている公務員の男女間賃金格差は、民間のそれよりも小さいことが示されていたという。

 なお、調査結果のランキングは以下のとおり。

1位:ビクトリア
2位:キングストン
3位:ロンドン
4位:ケベック・シティ
5位:ガテノー
6位:モントリオール
7位:シェアブルック
8位:セント・ジョンズ
9位:バンクーバー
10位:ハリファックス
11位:トロント
12位:キチナー=ケンブリッジ=ウォータールー
13位:ハミルトン
14位:オタワ
15位:アボッツフォード=ミッション
16位:バリー
17位:ケローナ
18位:レジャイナ
19位:セント・キャサリンズ=ナイアガラ
20位:ウィニペグ
21位:サスカトゥーン
22位:エドモントン
23位:カルガリー
24位:オシャワ
25位:ウィンザー

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。