2016年10月20日 第43号

 オンタリオ州ハミルトンの博物館で保存されている飛行可能な第二次世界大戦時の爆撃機に、11歳の少年が15日、搭乗した。

 ノバスコシア州ハリファックスに住むユーアン・マクドナルド君は、インターネットでこの爆撃機―イギリスのアブロ社製ランカスター―のことを知った。以来、現役を退いたとはいえ、今日までも飛べる第二次大戦中の主力爆撃機で空を飛んだら、どんな感じなのかと考え続けてきたという。「それはきっと、何ものにも比べられない素晴らしいものにちがいないと信じていた」と、彼はメディアの取材に答えていた。

 しかしそのために必要な資金は3500ドル、少年にとっては大金だった。マクドナルド君の両親は、彼が大きくなって自分で稼げるようになってから実現すればいいと思っていたが、彼は今年初めにオンライン上での募金活動を開始、そして夢を実現させた。

 ハミルトン空港内にある、カナダ・ウォープレーン・ヘリテージ博物館で維持管理されているアブロ・ランカスターは、世界で2機しか存在しない飛行可能な同型機のうちの一機。

 同機に搭乗する前にマクドナルド君は、このために自分はがんばってきたし、このために多くの人が自分をサポートしてくれたと取材に語り、笑顔で敬礼しながら機内の人となった。

 ハミルトン空港を離陸した同機はトロント上空を飛行した後、ナイアガラフォールズを経由し、約1時間のフライトを終えハミルトン空港に帰還した。

 フライトを終えたマクドナルド君は、想像以上のものだったと話していた。

 

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