2018年8月23日 第34号

 オーストラリア人のママ友Lさんが出産後すぐ、Physioに通い始めた。出産の際に、広がってしまった膣を縮めるPelvic Floor Exercise(PFE)を始めたとかで、産後の性行為を意識して、オーストラリアでは人気だと言った。「夫を喜ばせるために、産後すぐ、膣を縮める運動だなんて〜」と、彼女の大胆な発言に恥ずかしくなったのと同時に、あたかも交通事故にあったかのようなガタガタの産後の体で、夫をそこまで労わる余裕がなかった私は「したくない」とスルーしたのを覚えている。

 5年経った今、オーガニックファームを経営しているお友達から、PFEのワークショップのお知らせが来た。あっ、Lさんが高いお金を払って通っていたあの運動だ! しかも5ドルだなんて。お知らせを読むと、このワークショップは、Lさんが話していたような性行為目的の運動ではなく、体調管理に焦点を当てたもの。産後の女性もそうだけど、加齢に伴い男女問わず、骨盤底筋が緩み、尿もれになるそうで、骨盤底筋を鍛えることで、尿もれ対策になるのだとか。また、骨盤底筋がしっかりしていると、きれいな姿勢を保つことも可能で、肩こりや、腰痛がある人ならそれを緩和することもできるという。

 私の場合、ここ数年、年に数回ギックリ腰になって困っていたこともあり、病院の先生や、Physioの先生からも、腹筋を鍛えろと言われ続けていた。だから、この際、骨盤底筋も鍛えたらギックリ腰にも効くんじゃないかなという思いと、もちろんLさんが以前PFEをやっていたからという好奇心も含め、このワークショップに参加することにした。

 ワークショップには、日本人の女性が6人、参加した。それに加え、講師の方と、オーガナイズしてくれたファームの友人の、計8人。お天気にも恵まれ、ファームで、ヨガマットを広げて、骨盤底筋の運動が始まった。まずは骨盤底筋がどこにあるか、また女性には穴が3つ(尿道・膣・肛門)あるのだけど、その穴を一つずつ意識して締めることができるかなど、普段意識しない筋肉に焦点をあてた運動が始まった。これが、なかなか難しい…。また骨盤底筋をしっかりと鍛えていないと、男性も女性も歳をとってから、腸なんかの内臓がこの穴から出てくるいう怖い話も聞いてしまった。(女性の場合は、一体どの穴から出てくるのかはわからないけど…)そんなことになってしまったら、ギックリ腰や尿もれどころじゃない。もちろん、Lさんが言っていたように、性行為目的で、運動をする人たちもいると先生は言っていた。あなどれない骨盤底筋!このワークショップを機に、骨盤底筋を意識する生活が始まった。

 


■小倉マコ プロフィール
カナダ在住ライター。新聞記者を始め、コミックエッセイ「姑は外国人」(角川書店)で原作も担当。 
ブログ: http://makoogura.blog.fc2.com 

 

 

 

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