2020年3月26日 第13号

 ケベック州政府は23日、生活に必須なサービス以外のビジネスをすべて4月13日まで停止すると発表した。生活必需サービスのリストも公表。「ケベック州が3週間活動停止する」とケベック州フランソワ・レガルト州首相は語った。3月25日午前0時から実行されている。

 ケベック州では新型コロナウイルス感染者が急増している。23日に州が発表した新たな感染者は409人。それまでの感染者が219人とカナダ第2の州としては比較的少ない数字だったが、この日で一気に6百人を超えた。レガルト州首相は感染者が急増した理由の一つとして、発表する対象者の範囲を広げたことをあげた。これまでは、ケベック州公衆衛生研究所で感染が確認された数字だけを発表していたが、この日から病院で実施して陽性だったが、研究所での追認を受けていない検査結果も含めたためと説明した。翌日にはさらに385人の新たな感染を発表。これでケベック州では24日までに1013人が感染。全国で初めて千人を超えた。ただ死亡者数は少なく4人となっている。ケベック州では検査回数も大幅に増加している。24日の時点で2千548人分の検査結果待ちで、結果によってはさらに感染者数が増える可能性がある。レガルト州首相は、ケベック州で爆発的に感染者が増えたもう一つの理由は、海外からの帰国者にあると語った。ケベック州ではカナダの他の州とは春休みの時期が違うという。まだカナダ国内で新型コロナウイルスへの感染が、それほど問題となっていなかった時期に旅行に行って帰国した渡航者が、感染していた事例が多いと語った。

 同日、オンタリオ州でも同様の対応が発表された。オンタリオ州ダグ・フォード州首相は「中途半端な対応をしている時期ではない。慎重な検討の結果、今回の対応を決定した」と語り、オンタリオ州でも生活に不可欠なサービス以外のビジネスを停止すると発表した。ただ違反者に対して現時点では罰則は設けず、州民の協力を要請するにとどめた。フォード州首相は、休校も4月6日まで延長すると発表した。オンタリオ州は今月16日にカナダで最も早く、非常事態宣言を発令した。ケベック州ほど急激な増加はないが、オンタリオ州でも感染者は日に日に増している。加えて、これからは両州ともにスノーバードと呼ばれる、カナダの寒い冬の間に暖かい地域で過ごしていた人たちが帰ってくる。

 カナダ連邦政府は、できるだけ早く帰国するように海外に滞在している国民に訴えているため、今後渡航者が帰国後に14日間の自己隔離を実施するかによって、感染者数も変わってくると予測している。連邦政府だけでなく各州政府も、海外からの帰国者に対して入国後から14日間の強制的な自己隔離を勧告している。

 

2020年3月26日 第13号

 カナダ全国で感染者が増え続ける状況が続いている。3月24日時点で、カナダの感染者は2千792人となった。最も多いのはケベック州で1013人。23日から急増し、今後もその傾向が続くとみられることから、ケベック州では一部の不可欠なサービスを除いて、すべてのビジネス活動を4月13日まで停止すると発表した。

 続いて多いのはブリティッシュ・コロンビア(BC)州。24日には145人の新たな感染者が発表され、感染者は617人となった。一方で、感染した患者で症状がなくなり検査で陰性が認められたのは173人、感染者の約30パーセントが完治したと発表した。しかし死亡者も増加し、13人となっている。BC州では長期療養施設内での感染が増加している。24日にも、新たにリトルマウンテンとエバーグリーンハイツの2施設で感染が確認されたと発表した。BC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は、この2施設でも感染拡散防止対策をすでに講じているとし、さらに施設で働く介護人が複数の施設をかけもちすることを禁止しているとも語った。これでメトロバンクーバーでは、8つの長期療養施設で感染が確認されたことになる。最初に感染が確認されたノースバンクーバーのリンバレー・ケアセンターでは、42人の入居者と21人の介護人・職員が感染していることが分かっている。

 さらに、3月5日からバンクーバー市コンベンションセンターで開催された歯科医の国際会議に参加していた、ノースバンクーバーの歯科医が死亡したことが分かった。新型コロナウイルスが死因かは現在調査中と説明した。同国際会議への参加者で、BC州だけでも32人が感染していることが分かっている。その他の州でも感染者が確認されている。死亡した歯科医にかかわった人々にはすでに通知がいっているため、通知を受け取っていない場合は、問題ないと思っていいとヘンリー博士が説明した。

 オンタリオ州でも感染者は急増し、24日には8人の死亡が確認されたと発表した。アルバータ州でも感染者は358人になり死亡者も2人となっている。これまで感染者がいなかったノースウエスト準州、ユーコン準州でも感染者が確認され、ヌナブト準州を除いたすべての州で感染者が確認された。

 

2020年3月26日 第13号

 カナダの航空会社も新型コロナウイルスの影響を受け、大量解雇に踏み切った。3月19日には、カナダ最大航空会社エアカナダが、約5千百人の客室乗務員の解雇を発表。大量解雇に衝撃が走った。さらに同社は30日に最大で6百人のパイロットが無給、減給で待機することで労働組合と合意したと発表した。

 カナダ第2の航空会社ウエストジェットは24日、約6千9百人を解雇すると発表した。これは総従業員数の約半分にあたるという。解雇となる職員の90パーセントは自主退職となると声明で明らかにした。

 

2020年3月26日 第13号

 今年7月に開催予定だった東京オリンピックが急展開をみせた。きっかけはカナダオリンピック、パラリンピック委員会が発表した不参加表明だったとカナダ国内では称賛されている。

 カナダオリンピック委員会(COC)、カナダパラリンピック委員会(CPC)は連名で3月22日、声明を発表。カナダの両委員会は、東京夏季オリンピックが今年7月24日に予定通り開幕する場合は、9月のパラリンピックも含めて選手団を派遣しないと発表した。

 これまで世界の各競技団体などが、東京五輪延期や中止について言及していたが、不参加を表明したのは世界でカナダが初めてだった。委員会は、今回の決定は選手会、国内競技団体、カナダ政府の支持を受けて決定したものであり難しい決断だったとしている。国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)、世界保健機構(WHO)には大会の1年延期を早急に決定することを求め、そのためにはカナダは全面的な支援を惜しまないと発表している。今回のカナダの決定については、新型コロナウイルスが世界中で感染拡大する中、選手の健康だけではなく、公衆衛生上の問題であり、選手をはじめ、その家族、さらに大会に向けてトレーニングを続ける選手の環境を含めた、カナダ全体にとって安全とはいえないためとしている。

 このカナダの決断に対して、オリンピック、パラリンピック出場が決定している選手らはメディアのインタビューに対して、「残念だ」としながらも「正しい決断だったと思う」と、複雑な胸中をのぞかせながら委員会の決定を支持した。

 カナダが表明した後、オーストラリアでも同様の意思表示がされた。そして、24日にIOCが公式に東京五輪の延期を発表した。カナダ国内ではカナダの決定が、決断を先延ばしにしていたIOCの背中を押したと、カナダオリンピック・パラリンピック委員会の決断を評価する声が上がった。

 

2020年3月26日 第13号

 新型コロナウイルスが世界中で感染拡大する中、カナダでは人々の不安を利用した詐欺が横行していることが多く報告されている。

 カナダ不正防止センターのホームページには、3月18日付けでさまざまな新型コロナウイルスに関する詐欺行為が掲載されている。公衆衛生に関するものが多く、アメリカ疾病予防管理センターや世界保健機構を装い、自宅近所で新型コロナウイルスに感染している人のリストを売りつけるものや、カナダ公衆衛生局を装い、新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たとして、処方箋のためにクレジットカード番号を聞くもの、赤十字やその他のチャリティ団体を装い、マスクなどの医療用品を提供して寄付を募るものなど、人々の不安につけ込んだ悪質なものが多い。こうした詐欺は、電話やEメール、テキストメッセージとありとあらゆる方法で何度となく送られてくる。カナダ不正防止センターは、疑わしい電話やリンクは無視すること、寄付を募ってくる団体については、はっきりとノーという勇気を持つこと、団体が登録されているか確認することなどと注意を促し、早く結果が出る検査、予防接種、魔法のように完治する薬などの言葉に騙されないよう警鐘を鳴らした。

 また商業改善協会(BBB)の報告によると、スターバックスを装った詐欺も横行しているという。スターバックスカナダが今月20日に、テイクアウトを含めたすべての店内サービスを停止し、ドライブスルーとデリバリーのみとした頃から、バーチャルギフトカードを提供するメッセージが届き始めたという。メッセージにあるリンクをクリックして個人情報を入力させるというもので、詐欺の手口と警告している。この事態を受け、スターバックスはギフトカードを提供するというキャンペーンは実施していないと発表している。

 BBBは詐欺メールのリンクをクリックすることで、パソコン自体が危険にさらされるほか、個人情報を悪用される可能性があるとし、現在のように多くの人が自宅から仕事をすることを強いられている状況では、1人が詐欺行為にかかると、その人につながっている多くの人に影響が出るとして、十分に注意するよう警鐘を鳴らしている。

 

 

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