2017年5月4日 第18号

 オンタリオ州ウィトビーにに住むケリー・タグネットさんには、がんと闘っている5歳の息子ジャクソン君がいる。彼が患っているのは、進行性のがんで、すでに膀胱と前立腺を摘出している。そんな彼の治療費をなんとか工面しているタグネットさんだが、「必要なおむつを買うお金にも困る」ほど、経済的苦境に立たされている。

 おのずと、市中の金融機関から給料日前に借金をすることも多くなる。そしてある日、その金融会社から彼女のもとに電話がかかってきた。ちょうど返済期限の1日前のことだったので、タグネットさんは最悪の状況しか思い浮かばなかった。

 いざ窓口に出向いてみると、そこには彼女の息子へのプレゼント―野球チームのトロント・ブルージェーズのシャツに帽子のほか、バット、ボールなど―が詰め込まれたバスケットが用意されていた。以前タグネットさんは、ここの従業員に、ジャクソン君のことや彼がトロント・ブルージェーズの大ファンであること、地元チャリティ・グループのおかげで、その試合を見にいけることになり、それを楽しみにしていることなどを雑談のついでに話したことがあったのだが、それを覚えてくれていたのだ。

 バスケットの中にはさらに、生活費に足しになるようにとギフトカードも添えられていた。まったく予期していなかった展開に、思わず泣き崩れてしまったタグネットさん。メディアの取材に対し、世の中には、こんなにいい人たちがいることを実感している。小さな心遣いだったのかもしれないが、それが人の人生を大きく変えられることを伝えたいと、語っていた。

 

 

2017年5月4日 第18号

 4月1日午前5時30分ごろ、ブリティッシュ・コロンビア州とユーコン準州の州境付近で地震が発生した。震源地は、同準州ホワイトホースから南西に127キロメートル、またはアメリカ・アラスカ州スキャグウェイの北西77キロメートルの地点。

 地震の規模は、マグニチュード6・2だった。アメリカ地質調査局によると、数分後にマグニチュード5・2の余震が発生した。さらに1時間半後にもマグニチュード6・3の地震を観測している。

 ホワイトホースの緊急対策室によると、これらの地震による被害やけが人は出なかったが、市内では停電が発生した。電力会社は電気の復旧と、ダムや変電所設備に異常がないことを確認した。また津波の可能性はなかったという。

 同市内のガソリンスタンドの従業員は、揺れで店の棚に陳列していたものが床に落ち、停電になったと取材に話している。

 このほか、ホワイトホースから南に75キロメートルほどにある、人口300人弱の町カークロスでも揺れが感じられた。

 

 

2017年5月4日 第18号

 サスカチワン州サスカツーンに住むジリアン・ランゲンさん(28歳)は、難病の嚢胞性繊維症により両肺の機能を失ったが、2016年2月に23歳で死亡したリアンヌ・ジャーメインさんの両肺の移植手術を受け、一命をとりとめることができた。

 ジャーメインさんの家族は、娘の臓器が誰に移植されたかは知らされていなかった。その後ランゲンさんとは、マニトバ州の臓器移植支援団体を通じ、無記名で文通を始めた。そして手紙のやり取りを重ねたうえで、ランゲンさんと会うことを決意した。母親のリンダさんをはじめ、ジャーメイン家からは10人が面会に臨んだ。

 ランゲンさんに会い、抱き合った時には娘の呼吸を聞いているようだったと語り、感無量だったとリンダさん。

 ランゲンさんも、いつも臓器提供者がどんな人だったのかに思いを馳せていたが、今回そうした自分の疑問に答えが出て、こんなにうれしいことはないと取材に話していた。

 

 

2017年5月4日 第18号

 シュルレアリスムの代表的な画家、スペイン出身のサルバドール・ダリの作品が、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市の中心街で展示される。

 スイスにある、ダリのコレクションを管理する非営利団体ストラットン・インスティチュートから貸し出されるのは、ダリの著名な作品「時間のダンスI(Dance of Time I)」。懐中時計が溶けていく様子を表した高さ2メートルほどのブロンズ製で、1984年の作品。カナダでは初公開となる。

 作品の展示を手掛けるのは、同市中心部にあるチャリ=ロッソ・アートギャラリー。オーナーでキュレーターでもあるスザンナ・ストレムさんはメディアの電話取材に対し、カナダ建国150周年記念のイベントとして、この展示を企画したと語っている。

 展示期間は5月6日から9月31日までで、場所はウェスト・ヘイスティングス通りとホーンビー通りの交差点。6日午後2時からはバンクーバー市の代表を招いてオープニングセレモニーが予定されている。

 またセレモニーの後には、チャリ=ロッソ・アートギャラリーで開催中のダリの展示会(Definitely Dali)も、ドネーションで公開される。ギャラリーには、シュールレアリスムの巨匠の代表作―「不思議の国のアリス」、「象」、「記憶の固執」など―を含む100点余りが展示される。

(アートギャラリーについては『Chali-Rosso』、『Art Gallery』で検索)

 

 

2017年4月27日 第17号

 オンタリオ州政府は24日、同州3地区で基本給支給制度を試験的に導入すると発表した。ハミルトン、サンダーベイ、リンジーから4千人を対象に今夏から実施する。

 対象となるのは、失業者、ホームレス、低所得者など。政府が無作為に選択し、対象者に参加意思を確認。参加を希望すれば基本給が支給される。実施期間は3年で、政府は対象者4千人をモニタリングする。

 基本給支給制度とは、生活に必要な一定額に満たない所得者を対象に政府が支給する制度で、ヨーロッパではすでに導入されている国もある。

 今回の同制度導入は、現在オンタリオ州で広がりつつある経済格差による貧困層への支援で、雇用と所得の底上げが可能かを探ることを目的としている。テクノロジー産業など同州経済をけん引する好調な産業がある一方で、製造業や鉄鋼業など貿易摩擦やオートメーション化で失業率が高い産業は厳しい状況にある。さらに同州ではトロント近郊で不動産が高騰。働いていても衣食住で基本的生活に困難な状況が生まれつつある。こうした厳しい現状で、現在は失業者や低所得者として生活していても、基本給制度を受けることで再就職や、より給与の高い仕事に就ける機会を得られる可能性が高くなるかどうかを探る。

 支給額は、1人世帯の場合は年間1万6986ドル、2人世帯では2万4027ドル。障がい者は6千ドルが上乗せされる。所得がある場合は、所得の半額を支給額から差し引かれた額が支給される。

 同日、ハミルトン市で記者会見した同州キャサリーン・ウィン州首相は、以前は1人の所得で家族を養えていたが、現状は大きく変わっていると語り、「我々は以前とは(経済構造が)全く異なる時代に突入した。テクノロジーの進化からトランプ大統領誕生まで、現在は、どのような大きな変化が起こるか分からない時代」と語った。

 今回の制度導入で州政府が負担する費用を5千万ドルから1億5千万ドルと試算している。

 

 

 

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