2017年10月26日 第43号

 ケリー・クラフト駐加アメリカ大使が23日、オタワに赴任した。米ドナルド・トランプ大統領が就任して空席だったアメリカ大使が、ようやく赴任した。

 クラフト大使は同日オタワのジュリー・パイエッテ総督を訪問。あいさつでカナダとアメリカの関係強化を強調した。

 トランプ大統領の貿易政策を支持するとは語ったものの、北米自由貿易協定や、その他の貿易摩擦を抱える二国間の関係について、出身地のケンタッキー州の最大貿易相手国がカナダであり、二国間の貿易関係の重要性は十分認識していると語った。

 また二国間で違いのある環境対策についても、パリ協定から離脱を示唆したアメリカだが、他の方法で協力できることはあるとの見解を示した。

 クラフト大使はクリスティナ・フリーランド外相とも面会。フリーランド外相はアメリカ初の女性大使の就任に「素晴らしい」と言葉を贈った。パイエッテ総督も「カナダへの初の女性アメリカ大使を迎えることをうれしく思います」と語った。

 

 

2017年10月26日 第43号

 連邦政府は24日、最新経済報告書を発表した。今年3月に発表した予算案時より経済状況が大幅に改善したため、国民への手当充実策を強調した内容となった。

 注目されたのは子供手当拡大の前倒し。政府は2018年7月からインフレ率に合わせた物価スライド制による引き上げを実施する。子供手当導入を開始した2016年当初は同方式の導入を2020〜21年からとしていたが、今回前倒しを発表した。5年で約56億ドルが引き上げ分に必要と試算している。前倒しした理由を政府は経済状況が好調なためと説明している。これにより、現在の政府の指数によれば、2018年には6歳未満の子供一人当たり96ドル、6歳から17歳までは81ドルが上乗せされる。カナダ子供手当(CCB)は世帯の収入により支給額が異なる。

 他には低所得者への課税免除も拡大する。開始は2019年からで、詳細は来年の2018年度予算で発表される。

 今回、政府は中間層への支援拡大を強調した。自由党政権は今夏発表した税制改革案で、中小企業への税優遇制度の抜け道を利用した富裕層への取り締まりを強化する対策を発表したが、それが中小企業者を対象にしているとして批判された。選挙期間中から「中間層支援」を訴えてきた自由党の政策と異なるとも非難された。

 この批判を受ける形で政府は先週、中小企業向け減税策を発表。その直後、ビル・モルノー財相が、自身が代表を務める会社が、まさにその中小企業税優遇制度の抜け道を利用して利益を上げているとの指摘があり、非難の集中砲火を浴びた。その余韻は未だ収まっておらず、ジャスティン・トルドー首相と共に火消しに必死になっている。モルノー外相は、2015年選挙で当選して政治家として活動することを受け、利益相反を避けるための対策について倫理委員会委員長の支持に従った対応をしたと説明。間違ったことはしていないとしながらも、あまりの批判の大きさに、さらに厳しい対策を講じると語っている。

 今回の経済報告書について野党は、モルノー外相への非難から注目を逸らさせるために前倒しで発表した対策だと批判している。この問題はまだしばらく続くとみられている。

 

 

2017年10月26日 第43号

 ケベック州自由党政権は18日、公共施設での覆面使用を禁止する法案を可決した。これが大きな波紋を呼んでいる。

 覆面の中にはイスラム教徒女性が着用しているニカブも含まれる。ニカブとは眼だけを出したイスラム教徒女性が着用する独特の覆面スタイルで、今回の法案はイスラム教徒女性をターゲットにした政治色が濃い法案との批判が州内外で噴出している。

 公共施設とは、役所を含め、図書館や公共交通機関や学校も含まれる。ニカブを着用している女性を含め覆面した人は、こうした機関での勤務時、もしくは機関を使用する場合は覆面を脱がなければならないとしている。

 そのため法案が実施されれば、ニカブを着用するイスラム教徒女性に公共機関を使用する機会を奪うことになると反対派は猛反発している。

 ケベック州自由党フィリペ・クイヤード州首相は、公共機関を使用するときは顔が見えるようにするという「シンプルなこと」と説明しているが、反対派は納得していない。

 今回のケベック政府の対応に、モントリオール市デニス・コデール市長は「こういう法が、なぜ必要なのか分からない」と述べ、裁判で覆されるだろうと語った。

 一方でジャスティン・トルドー首相は、州政府の判断として連邦政府として介入しないことを示唆。ケベック州政府への消極的な対応に失望の声が上がっている。のちにトルドー首相は、服装について政府が制限することはできないとやや踏み込んだ発言を記者団にしたが、この件については積極的な発言はしていない。新民主党(NDP)ジャグミート・シング党首は「政府が何を着ていいか、着てはいけないかを決めることはできない」と語り、裁判所が人権保護をするだろうと語った。

 背景にはケベック州への政治的な配慮がある。ケベック州では来年、州議会議員選挙が行われる。今回の法案は州民の80パーセント以上に支持されている。連邦政府は2019年に選挙がある。ケベック州を制した州が政権を取る確率が高いことから、連邦各党もケベック州で支持されている法案を大きく批判できないという事情がある。

 しかしケベック州でも反対派がバス停で顔を覆ってデモを行ったり、州外からの批判が強かったりしたことから、24日にはケベック州法務相が会見を行い説明。入室時や乗車時に身分証明書を提示し顔を見せれば利用できる、取り締まるための警察官配置などは考えていないなど語ったが、曖昧で分からない、とさらに批判が強まっている。

 

 

2017年10月26日 第43号

 ブリティッシュ・コロンビア州に住む女性が、フライト中に南京虫(ベッドバグ、bedbug)に噛まれたことに対し、航空会社が謝罪した。

 ヒーサー・ジラギーさんと7歳になる娘、そして婚約者の3人は10日にブリティッシュ・エアウェイズのロンドン行きのフライトに搭乗。その9時間におよぶフライト中、客室内のシートなどに隠れていたとみられる南京虫に体中何カ所も噛まれたという。

 目の前のシートに取り付けられたエンターテイメントシステムの画面の裏から、何匹もの虫が這い出してくるのを目の当たりにしたのは、まったく気分のいいものではなかったと取材に語るジラギーさん。客室乗務員に席の移動をリクエストしたものの、あいにく空きはなかった。

 ロンドン到着後、予約していた宿に着くと同時に衣類を全部、水温を最高にセットした洗濯機で洗うとともに、所持品もすべてポリ袋に入れて消毒したという。3人の体には、無数の噛み跡があった。

 ブリティッシュ・コロンビア大学で昆虫学と毒物学を教えるマーレー・イスマム教授によれば、旅行客の増加とともに、手荷物や預け入れ荷物に潜んだ南京虫が、家から交通機関、そしてホテルへと、人の移動経路上に拡散していくと説明していく。企業とともに南京虫の防虫剤の開発にも携わっているイスマム教授はまた、家庭内での殺虫剤の利用や気候変動なども、この虫の拡散を助長していると指摘する。

 その一方で同教授は、機内での南京虫に必要以上に神経質になる必要はないとも言う。この虫は暗く静かな場所を好むため、普通は家庭やホテルのベッドなどに潜む。また機内に入り込むためには、まず手荷物からはい出て、客室内のカーペットや座席にたどり着かなければならないなど、そう頻繁におこることではないと取材に語っている。

 ジラギーさんは航空会社に電話で、帰りの便は同じ機材にならないよう求めたものの、会社は確約しなかったと話している。これに対しブリティッシュ・エアウェイズの広報課は、ジラギーさんの苦情に真摯に対応するとしながらも、南京虫の問題はホテル業界や航空業界が抱える問題の一つではあるが、年間約28万便を運行している同航空会社では、こうしたトラブルが起きるのは極めてまれだとしている。

 

 

2017年10月26日 第43号

 MLS(メジャーリーグサッカー)バンクーバー・ホワイトキャップスは22日、今季最終戦をポートランドで迎え2位ティンバーズと対戦した。勝てば首位でプレーオフ、負ければ3位シアトル・サウンダーズFCの結果次第で3位転落の試合で、結果は1‐2。サウンダーズが勝利したため、3位でプレーオフ進出となった。

 3位の場合は、1試合のみのプレーオフ1回戦を6位チームと戦い、ここで勝利して準決勝に進出する。

 ホワイトキャップスは25日ホームBCプレースで、6位サンノゼ・アースクエイクスと対戦。勝利すれば29日に2位サウンダーズとBCプレースで、11月5日にシアトルで対戦する。負ければ今季が終了する。

 そのプレーオフを盛り上げようと23日、プレーオフ期間中はロブソンストリートをホワイトキャップス・ウェイと名称変更する、とグレゴール・ロバートソン市長が発表。同日ホワイトキャップスのボブ・レナドゥーチ社長と記者会見し、「なるべく長いプレーオフになるよう期待しています」とエールを送った。

 

 

 

今週の主な紙面
11月23日号 第47号

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