2020年4月30日 第14号

 オンタリオ州の101歳男性が、新型コロナウイルス感染に打ち勝ったという明るいニュースが飛び込んできた。男性は、トロントに住むジャスティニアーノ・アニバル・ウロアさん。3月末に新型コロナウイルスに感染したと診断されてまもなく、呼吸困難になったため入院したという。息子のマルセロさんは当時を振り返り、ファミリードクターからは肺の状態が非常に悪いため、助からないかもしれないと告げられたと語った。入院してからは面会もかなわないため、家族で病院の外から回復を願うしかなかったという。「もうこれで会えないかもしれない」という恐怖感は拭えなかったと振り返った。

 そこで病院から父を引き取る決断をし、自宅療養に切り替えたという。マルセロさんは必要な防護用具を身に着け、自宅で世話を始めた。毎日、朝と午後に呼吸訓練もした。「病気でも時々冗談も言うんだよ」と振り返った。父には医師の懸念は知らせていなかったという。そうするうちに、状態が徐々に良くなり、4月10日にはトロント公衆衛生局が回復を確認したと語った。

 実際には葬儀の準備も考えたというマルセロさん。「ほんとにホッとした」と語った。ジャスティニアーノさんは7月に102歳を迎えるということだ。

 

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