2018年3月22日 第12号

 食わず嫌いとは、Google辞書によると、1.食べたことがなく、味もわからないのに嫌いだと決め込むこと。また、その人。2.ある物事の真価を理解しないで、わけもなく嫌うこと、とある。

 最近、40歳を目前にした大人が、2が意味する方の、食わず嫌いを克服し、いま、私の人生で、ちょっとした変化が起きている。

 こんなこと、あまり大きな声で言えないのだけど、私は、動物が嫌いだ。いや、正確には、嫌いだったと言った方が正しい。以前、新報のコラムでも、農場で豚を「かわいい〜」などと言って触る我が子や夫を見て、ゾッとしたことを書いたような気がするのだけど、(いや、羨ましいと書いたかもしれない。)ぺットが欲しいと思ったこともなければ、癒されるなんてありえないことだった。反対に、「汚い、臭い、へんな病気が感染したらどうしよう」と否定的なイメージが強く、「動物が嫌いだなんて、本当に損してるよね、ママ」と子供たちから言われる次第だった。

 そんなところ、我が家にハムスターがやって来てしまった。しかも2匹も!ハムスターなんて、要はネズミじゃないかと、こんなものがペットとして来てしまったことが本当にショックだった。同時に、私のペット嫌いを考慮せず、この話を進めてしまった夫に対する怒りはご想像の通り(笑)。

 とりあえず、子供たちのペットとして登場した限り、そしてうれしくてたまらない子供たちの手前、返品するわけにもいかないのでお試し期間として、最悪の場合は誰かに引き取ってもらう気持ちで、受け入れた。

 全くうれしくない私とは裏腹に、幸せの絶頂にいる子供たちは、赤子を扱うかのように大事にハムスターを扱い、大好きでたまらない様子。毎日、ケージから出しては、1時間ほど、自分たちの服の中に入れて遊んだり、今日あった出来事を話したり、さらには自分の秘密や心配事までハムスターに打ち明けているようだ。ハムスターもすっかり子供たちになついてしまって、学校から帰ってきた子供たちの声を聞くと、夜行性のくせに、「おかえり、会いたかったよ!」と言わんばかりにココナッツの殻でできた寝場所から出てきてくれる。このあいだは、眠たそうな顔をしたハムスターがあくびしながら、出てきたのが、あまりにも可愛くて、凍っていたグリンチのような私の心が、温かくなるのに気づいた。ハムスターってものすごくかわいいじゃないか…。

 それをきっかけに、毎晩、子供たちが寝静まってからは、私の順番がやってくる。ハムスターをパジャマの袖に入れて遊んでは、すっかり癒される自分に、このハムスターたちが、私にとっても大切な家族の一員となっていることに気づいた。Wizzy とChurbols、我が家にきてくれてありがとう。

 


■小倉マコ プロフィール
カナダ在住ライター。新聞記者を始め、コミックエッセイ「姑は外国人」(角川書店)で原作も担当。 
ブログ: http://makoogura.blog.fc2.com 

 

 

 

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