2019年5月23日 第21号

 オタワの長い冬が終わり、暖かくなってきたところで、小学生を対象にしたサッカーシーズンが始まった。このサッカーリーグ、5月に開始すると言うのに、3月の登録日には大行列ができるほどの人気ぶり。そして今年は、我が家の1年生の娘と4年生の息子が、学校のお友達と一緒に、参加することになった。保護者の私も、学校のママ友たちと、子供達がサッカーするのを見ながら、おしゃべりするのを楽しみにしていたところ…

 サッカーリーグ側から、保護者全員にメールが来た。子供達のチームにコーチがいないと。それは大変!よくよくメールを読んでみると、コーチは、全て保護者のボランティアで成り立っていて、経験は問わないので、誰かコーチをやってくれないかと。メールを送ってきた人は、幼稚園・小学校1年生クラスをアレンジしている人だったので、そのレベルなら、私でもお手伝いできると思い、コーチをすると伝えた。

 でも1週間待っても返答が来ない。他の人に決まったのかなと思っていると、シーズンが始まるちょうど2週間前に、また同じ内容のメールが来た。ただメールアドレスが、彼女がいつも使っているのと違うので気になったんだけど…とりあえず、その件で以前メールしたことを伝えると、「是非、コーチをお願いする」と言われ、晴れて小学1年生のサッカーコーチに! なるはずが…なんと…私、小学校4・5年生のヘッドコーチになっていた。「低学年には、余るほどコーチがいて、探していたのは高学年のコーチでした」と…。高学年に、こんなど素人の私が何を教えることができるのか…。まぁ、良いや。夏に向けて痩せたいし、楽しそうだし。

 「ゲーーー!ママ、サッカーできないのに僕のチームのコーチになったの!」と息子には言われ、大人になってもサッカーを続けている弟には「子供にとっては、迷惑どころか、大迷惑!ザンちゃんが、かわいそう!」と言われ、本当、これから、どうなるかわからないけど「まぁいいや!」と言い聞かせ、私のサッカーコーチライフが始まった。

 


■小倉マコ プロフィール
カナダ在住ライター。新聞記者を始め、コミックエッセイ「姑は外国人」(角川書店)で原作も担当。フェイスブックで繋がれたら嬉しいです。エッセイ等のご意見もお気軽に
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