2016年10月20日 第43号

 ブリティッシュ・コロンビア州政府マイク・ベーニエ教育相は17日、バンクーバー教育委員会の9委員全員を解雇すると発表した。

 理由として、今年6月末となっている均衡予算提出期限を守っていないことをあげた。規則では州内全教育委員会は6月末までに均衡予算を提出しなければならない。今年はバンクーバーだけが期限違反をしていると指摘している。

 今回の全委員解雇は、同教育委員会が予算決定を予定していた前日というタイミングで発表された。さらにベーニエ教育相は予算提出違反以外にも、同委員会に対して問題が指摘されていたため特任委員に調査を依頼し、その報告を参考に解雇を決めたとも語った。報告内容は後日公表されるという。他にも職場内いじめも報告されているため、担当局が調査していることも明らかにした。

 ベーニエ教育相は、元デルタ学区教育長のダイアン・ターナー氏を今後の担当者として任命したことも発表した。

 今回の解雇を受け、委員やバンクーバー市グレゴール・ロバートソン市長からは「残念だ」との声が上がっているが、遅かれ早かれこうなるだろうと予測していたという声も聞こえている。

 また、閉鎖対象となっていた11校の生徒や親からは一気に閉鎖になるのではと不安の声が上がっていたが、教育相は18日、11校の閉鎖については現時点で行うつもりがないとの考えを示した。

 

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