2019年11月28日 第48号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市のダウンタウンイーストサイドと呼ばれる地区にあるオッペンハイマー公園で50代の女性が銃撃された事件は、被害者の息子が誤って発砲したものだったことが分かった。バンクーバー市警が22日に発表した。

 被害者の女性は10月26日にオッペンハイマー公園に面した道路に駐車して車の中にいたところを銃で撃たれたと警察は発表した。ただ警察が銃撃について知らされたのは、女性がすでに病院に運ばれた後だったという。

 警察によると、この女性はパウエルリバー在住で、この日は公園に知り合いを訪ねていたという。女性は退院し、すでにバンクーバーを離れていると発表している。

 警察は事件が起きてすぐに容疑者が被害者の息子であることを突き止めていたという。この事件の捜査をこれで打ち切ると発表した。容疑者は別の事件で逮捕されている。

 オッペンハイマー公園では現在もホームレスが多く生活している。最近は犯罪が増えていることから公園の安全を考え、警察やバンクーバー市長はホームレスの強制退去を支持している。しかし管轄する公園庁は強制退去には踏み切らないことを示唆している。

 

2019年11月28日 第48号

 カナダの社会派雑誌マクリーンズが今年もカナダの危険な都市ランキングを19日に発表した。

 今年最も危険な街のトップになったのはマニトバ州トンプソン市。総合犯罪深刻度指数も366ポイントと高かった。

 犯罪深刻度指数(CSI)は、警察に報告された全ての犯罪を基準としてカナダ統計局が算出している指数。一般的な犯罪率とは算出方法が異なる。マクリーンズはこの犯罪深刻度数を基に、毎年人口1万人当たりの重大犯罪の発生件数や、危険度の改善などを明らかにしている。

 調査対象は人口1万人以上の国内237都市。項目は5年間でのCSIの変化、犯罪全般、殺人、性的暴行、暴行、銃犯罪、盗難、強盗など14項目。各項目のCSIから総合指数を算出し、独自の方法でランキングを決定している。そのため指数が最も高い都市が最も危険な都市という結果にはなっていない。

 2位はサスカチワン州ノース・バトルフォード、CSI385。3位はマニトバ州ポーテージ・ラ・プレーリー、CSI263となった。

 トップ10にはマニトバ州から3都市、サスカチワン州2都市、ブリティッシュ・コロンビア州3都市、アルバータ州1都市、オンタリオ州1都市がランクインした。

 主な都市では、BC州ビクトリア・エスクワモルトが32位(CSI117)、オンタリオ州トロントが39位(同66)、BC州バンクーバーは59位(同108)、ケベック州モントリオールは62位(同75)となった。最近重大犯罪が多発しているBC州サレー市だが85位(同90)となっている。

 今回の発表は2018年のデータを基に算出されている。

 

2019年11月28日 第48号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市の公園で4歳の双子を遊ばせていた母親が使用済みの注射針を見つけてショックを受けたとテレビインタビューで語った。

 ケイティ・ルイスさんは23日、バンクーバー市ストラスコナ地区にあるマックリーン公園で子供を遊ばせている時に、すべり台近くにゴミと一緒に使用済みの注射針が落ちていたのを見つけたという。すぐに清掃してもらうように夫が311に電話したが、早くても48時間後でなくては掃除できないとの回答に、さらにショックを受けたと語っている。落ちていた注射針は1本や2本ではなかったという。

 結局ゴム手袋をしてトングを使って自分で掃除をしたが、子どもの遊び場である公園に落ちている注射針の清掃はすぐに対応してもらわないと危険だと訴える。

 メディアによれば、バンクーバー・コスタル・ヘルスに問い合わせたところ、捨てられている注射針によるHIV感染や病原体感染の可能性は低いという。

 子どもを持つ親としては、おそらくそういう問題ではないのだろう。ただこの辺りでは注射針が落ちていることは珍しくなく、近所の若者も子どもの頃に親から雪合戦をしたり、落ち葉の山の上にジャンプしたりしないよう注意を受けていたという話を紹介している。その下に何が落ちているか分からないからというのが理由らしい。

 ルイスさんは問題を抱えている人も多いと思うが、自分の子どもの安全を確保したいたいだけと語っている。

 

2019年11月28日 第48号

 ドイツナチスに関連する品々がオークションにかけられることが22日わかった。コミュニティでは撤回の声が上がった。

 オークションの予告があったのは、ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市メイナーズ・ファインアート&オークションで、ナチス軍のヘルメットや帽子、バッチ、ピン、旗まであったという。

 これにグレーターバンクーバー・ユダヤ連盟が猛抗議。オークションを取り止めるよう訴えた。しかし、連盟の代表によると予定通り開催するとの回答が返ってきたという。

 しかしコミュニティからの苦情や、リッチモンド選出BC州議会ジャス・ジョハール議員がフェイスブックで非難したことなどから、メイナーズは23日、ナチス関連品のオークションは中止すると発表した。

 ジョハール議員は、「600万人の命がナチスによって奪われている。ナチス関連の品々を売るオークションというのは、どのコミュニティでも許されることではない。多様性の高いリッチモンドだからということではない。すぐにオークションからナチスの品々を外してほしい」とフェイスブックに投稿している。

 メイナーズは同社ウェブサイトでオークションから関連品を外したことを発表。ただ「残念ながらこうした品々は、引き続き秘密裏に取り引きされるだろう」と語っている。

 

2019年11月28日 第48号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーで11月1日から続いているバスとシーバスの運転手らによるストライキは、27日から完全に運行を停止する可能性が出てきていたが、これを回避した。

 ストライキを決行しているバス運転手やシーバスのメンテナンス職員の労働組合ユニフォは20日、協議が再開されなければ11月27日から3日間、バスとシーバスを完全に運行停止すると全面ストライキ突入を発表していたが、27日午前0時半を前に双方が暫定的な協定に合意した。

 労働組合とコースト・マウンテン・バス・カンパニー(CMBC)は給与引き上げ額で合意に至っておらず、両者が批判合戦を繰り返していた。

 労働組合は、これまでバスもシーバスも部分的な運休でのストライキ実施だったが、CMBCが自分たちの主張を真剣に聴き入れていないため「労働者の力を見せつける」として完全運休に踏み切る、と説明していた。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。