2019年11月28日 第48号

 地方自治体との対話を続けているジャスティン・トルドー首相とバンクーバー市長が21日、会談した。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市ケネディ・スチュワート市長はオタワを訪問し、トルドー首相と会談。バンクーバー市が抱える問題への解決に連邦政府の協力が必要と訴えたことを明かした。

 バンクーバーでは現在オピオイドによる薬物中毒者死亡数が急増、早急な対策が必要と訴えた。それには連邦政府の協力が必要で、「トルドー首相は概ね同意してくれたようだ」と語った。市は600万ドルの支援を要請している。スチュワート市長によると、平均で毎日1人が薬物中毒により死亡している現状があるという。市と協力しながら問題解決への最善策を模索していくことにトルドー首相は賛成したと市長が語った。

 また、バンクーバー市が抱える住宅問題や公共交通機関網の充実へも協力を要請したことを明らかにした。

 バンクーバー市は連邦自由党政権が進めるトランスマウンテン・パイプライン建設計画に反対の立場を示している。スチュワート市長は、今回はパイプライン計画については話さなかったと語った。連邦政府との意見の違いはあるが、協力して最善策を模索していくことに変わりはないという。

 現在アルバータ州やサスカチワン州ではカナダ西部州軽視を声高に訴えている。それによりBC州までも「ハイジャック」されているとの懸念を示した。BC州民はカナダとして協力してやっていきたいと思っているはずだと語った。

 この日、スチュワート市長の前にトルドー首相と会談したアルバータ州カルガリー市ナヒード・ネンシ市長も、ウエクジット運動については「おろかだ」と語った。ただ気持ちは分かるとも語っている。

 トルドー首相は今後も州首相や市長らと会談して意見を聴く予定になっている。

 

2019年11月28日 第48号

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州新民主党(NDP)は24日ビクトリア市で党大会を開き、党の政策を確認した。

 注目を集めたのは選挙権の年齢引き下げ。現在18歳以上としている選挙権年齢を16歳に引き下げる案を提示した。対象は州選挙と州での市町村統一選挙。少数派政権のNDPは実行するとなれば協力関係にあるグリーン党の承認が必要となる。グリーン党は2017年の選挙公約で選挙年齢16歳引き下げを掲げており、議会通過は問題ないとみられる。ただ実施するかどうか決まっていない。あくまでも検討課題となっている。

 また病院の駐車場無料化も検討すると語った。州民の生活の質の改善に必要との認識を示した。メトロバンクーバーでは独自の対応を取っている市もある。バーナビー市では今年7月、病院周辺の道路のパーキングメーターを一部撤去したり、料金を引き下げるなどの対策を取った。昨年にはサレー市が、サレー・メモリアル・ホスピタルの駐車料金を無料にする政策に着手した。ただ、これには駐車料金が直接病院の収入となり医療を助ける目的もあるため、慎重な対応が必要と野党自由党はけん制している。

 その他、携帯料金の引き下げ実施を連邦政府に促す、チャイルドケアへの支援推進、BC州にある連邦政府機関建物内での生理用品無料提供の推進などを提案した。

 党大会には約800人が参加。ホーガン州首相は「団結して、政策を推し進め、これからも州民のための政策を実行する」と語った。

 一方で集会が開催された会場の周りではデモが行われていた。この日はBC州教師連盟がデモ。組合は労使交渉中で、年間2パーセントの給与引き上げ3年間の提示を拒否している。さらにBC州政府は森林業に関わるBCトラック・ロガーズ・アソシエーションや、メトロバンクーバーで続いているバス・シーバス・スカイトレインなど、労使交渉を抱えている。

 

2019年11月28日 第48号

 使い捨てストロー禁止へ準備を進めているブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市は22日、バブルティー店に限り使用期間を1年間延長する考えを示した。

 カフェやレストランで使用されている使い捨てストローは2020年4月22日のアースデーから使用禁止となる。しかしバブルティーに特化したストローは代替品への切り替えが難しいことから1年間の猶予が与えられた。

 ストロー以外にも、使い捨てカップやビニール袋、スプーン・フォークなど、が2021年1月から使用禁止となる。

 病院などの医療機関で、感染症などへの配慮から例外とする。また障害者への対応も例外としている。

 バブルティ店では、これから1年間で代替品探しに奔走しなければならないようだ。

 

2019年11月28日 第48号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー空港ターミナル近くでウサギが大繁殖中として心配の声が上がっている。

 ラビタツ・レスキュー・ソサエティのソレイル・セッドマンさんは空港側が早く対策を取らないと、飛行機にも影響が出ると語る。

 昨年の今頃は2羽くらいしか見られなかったが、今は30から50羽まで増えているという。

 サッドマンさんは、鷹やフクロウがウサギをエサとするため空港付近に大型の鳥が集まることにもなりかねないと懸念を語る。バンクーバー空港では鳥がエンジンに巻き込まれる被害が相次いだことがあった。

 なぜウサギがこの場所で繁殖しているのか原因は分かっていないが、対策を講じなければウサギは増え続けることになると警鐘を鳴らしている。依頼されれば協力すると語っている。

 ラビタツは以前、リッチモンド市のリッチモンド・オートモールでウサギが大繁殖して問題になった時にも事態収拾に協力している。

 

2019年11月28日 第48号

 街の開発が進む中で消えつつある古き良き映画館が劇場として復活できるチャンスが出てきた。

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市ウエストブロードウェイにあるハリウッド・シアターが再開に向けて着実に準備を進めていることが分かった。

 バンクーバー市はシアターに酒類販売権を今月中にも与えることで検討に入っているという。これでアルコールを販売できる劇場へと変身しようという試みだ。

 バンクーバー・ヘリテージ・ファンデーションによると、同シアターは1935年に開館、76年間映画館として人々を楽しませてきた。

 しかし2011年に閉鎖に追い込まれた。以降、閉鎖されたまま建物だけが残っていたが、2018年に市がこの土地の開発にあたり映画館を残すという条件で新開発計画を許可した。そこで映画館ではなく劇場として生まれ変わることになった。

 再開すれば、演劇、コメディ、ミュージカル、試写会など、アルコールの販売とともにさまざまなイベントを開催する予定という。

 ヘリテージ・バンクーバーはバンクーバーの歴史ある劇場や映画館が次々と閉鎖されていくのを「文化的喪失」と警鐘を鳴らしている。これまでにもバーシティやインペリアルなどが閉鎖に追い込まれ、最近ではリッジ・シアターの閉鎖が記憶に新しい。ハリウッドも消える危機にあるとヘリテージ・バンクーバーが2014年に警告していた。

 しかし、これで劇場として再出発できることになる。再開の日程などはまだ決まっていない。

 これまでにイースト・バンクーバーのリオ・シアターがアルコールを提供できる映画館として生き残り、営業を続けている。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。