2016年11月10日 第46号

 連邦政府は今月10日から申請が義務化される電子渡航認証システム(eTA)で、性別の欄に、男性、女性に加え、「性的中立」の第3の項目を導入すると7日発表した。

 eTAは海外から空路でカナダへ入国する観光ビザが免除されている国籍を有している旅行者を対象に新しく導入される制度。移民・難民・市民権省によれば、第3の項目は「その他」となっているという。

 これでカナダもようやく同様の制度を導入している他国に並んだと関係者からは歓迎の声があがっている。

 同省はさらに、今後はパスポートやその他の公式証明書などにも同様の制度を導入する考えも明らかにした。

 

2016年11月10日 第46号

 カナディアン・フットボール・リーグ(CFL)最終戦が5日行われた。この最終戦に勝てば西地区2位が確定するBCライオンズは、同地区最下位サスカチワン・ラフライダーズをホームに迎えた。

 試合は序盤から完全にライオンズが押す展開。前半を終え24ー4と大量リードすると、後半は第4クオーターに2タッチダウンを許したものの、着実に得点を重ね41ー18と圧勝した。

 これで今季は18試合を終え12勝6敗、勝ち点24で2位を確定。プレーオフ準決勝をホームで迎えることとなった。

 この最終戦では、今春一度は現役引退した元ライオンズキッカーのポール・マッカーラムが現役復帰。この日も4フィールドゴール全てを決め、46歳という年齢を感じさせない安定したプレーを見せた。これで不安のあったフィールドゴールも安定し、プレーオフに向け万全と体制となる。

 プレーオフは13日に、地区2位対3位が準決勝を行う。西はライオンズ対ウィニペグ・ブルーバマーズ、東は西地区4位が東地区3位の勝ち点を上回ったため、クロスオーバー制度が適用され、東地区2位ハミルトン・タイガーキャッツと西地区4位エドモントン・エスキモーズがハミルトンで対戦する。

 この試合に勝利したチームが20日の決勝に進出、各地区1位と対戦する。

 

2016年11月10日 第46号

 ジャスティン・トルドー首相は7日バンクーバーで記者会見を行い、カナダ沿岸の海洋保護政策に5年間で15億ドルを充てると発表した。

 海洋安全制度の創設、海洋生態系の再建、海洋へのオイル漏れ対策のための研究、さらには沿岸警備コミュニケーションシステムの改善、沿岸警備予備隊の役割拡大、先住民族の緊急対応チーム編成などが含まれている。

 今回の発表は、マーク・ガルノー運輸相がオイル漏れ事故があったブリティッシュ・コロンビア州北西部沿岸ベラベラ付近を視察した翌日に行われた。記者会見にはガルノー運輸相も同席した。 先月、同付近沿岸でタグボートが転覆しディーゼル燃料10万リットルが流出。その事故処理が未だ終了せず、海上にはオイルが浮き、付近海岸での清掃も終わっていない状況が続いている。

 トルドー首相は「今回のベラベラでの事態はあってはならないこと」と語り、こうした事態に対応できるよう改善が必要と語った。

 

2016年11月10日 第46号

 連邦政府マーク・ガルノー運輸相は3日、国内航空会社への海外企業の投資額制限を引き上げると発表した。これまでの25パーセントから49パーセントに引き上げられる。ただし、海外個人投資家や投資家グループの投資額はこれまで通り25パーセントとしている。

 ガルノー運輸相はこれにより、「航空運賃の値下げやより多くの航路の開拓、利用者の選択肢の増加が期待できる」としている。競争力の向上と格安航空会社の参入を助けることができるとも語った。

 今回の改正は即日実施というわけではないが、国内にある格安航空会社2社、バンクーバーに本社を置くカナダ・ジェットラインズとカルガリー本社のエナージェットには、すでに適用を見込んで海外企業の模索開始の許可を通達しているという。

 今回の発表ではこれ以外にも、乗客の権利を保証する内容を含んでいることも発表した。例えば、オーバーブッキングによる予約の取り消しや預け入れ荷物の紛失、長時間の遅れなど、航空会社側の不手際により乗客が被害を被った場合、多額の補償金を支払う制度を導入するとしている。同様の制度はアメリカをはじめ、すでに海外では一般的に導入されているもので、ようやくカナダでも導入されると専門家は語っている。

 また、空港でのセキュリティ通過に時間がかかり長蛇の列になることについても解消する方向で制度を再検討していると語っている。

 

2016年11月10日 第46号

 11月10日以降、日本など入国ビザ免除国の渡航者(アメリカ市民を除く)が飛行機でカナダへ入国したり、カナダ経由で飛行機を乗り継ぎしたりする場合には、電子渡航認証(Electronic Travel Authorization, eTA)の取得が義務付けられる。この手続きを終了していないと、カナダ行きの飛行機に搭乗できなくなる。

 申請料は7カナダドル。カナダ政府のウェブサイト(Canada.ca/eTA)が、唯一の申請窓口となる。

 なおカナダ永住権保有者は、この電子渡航認証は必要ない。今までどおり永住者カード(PRカード)か、永住者旅行書類(PRトラベル・ドキュメント)を携帯することとなる。

 またアメリカの永住権(グリーンカード)保有者については、電子渡航認証取得が義務付けられるとともに、カナダ向けの飛行機に搭乗の際にグリーンカードと有効なパスポートの提示が求められる。

 カナダ市民権保持者(二重国籍者を含む)については、カナダのパスポートの携帯が義務付けられる。特にカナダ市民権と、ビザ免除国の国籍の両方を所持する二重国籍者については、旅行への支障を避けるために、カナダのパスポートを保持していなくても、ビザ免除国政府が発行した有効期限内のパスポートで、カナダ行きの飛行機への搭乗が一時的に許される。ただ、その許可のための特別認証を取得する必要がある。この特別措置は、申請から10日以内にカナダに入国する予定の二重国籍者に適用され、2017年1月31日まで運用される。なおこの措置は、申請する当人のカナダ国籍について、カナダ移民、難民および市民権局(Immigration, Refugees and Citizenship Canada)が確認できる場合に限られる。

 

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