2019年2月21日 第8号
スーパーなどで市販されているソーセージの多くに、表示されている種類以外の肉が混入していることが、わかった。
これはカナダ食品検査庁の委託を受けた、オンタリオ州ゲルフ市のゲルフ大学が行った調査によるもの。オンタリオ州、ケベック州、およびカナダ西部で市販されている約100種類のソーセージが対象となった。ソーセージの種類は、牛、豚、鶏のほか、七面鳥、馬、羊と山羊だった。
その結果、14パーセントのソーセージから、表示されていない肉が検出された。調査の指揮をとった同大学に付属するオンタリオ州生物多様性研究所の准教授ロバート・ハンナーさんは、これは食品のトレーサビリティの破綻であり、食品の安全に対する危険性の可能性を示していると、取材に語っている。
ハンナーさんは2年前にも同様の調査を行ったが、その時には表示されていない肉の混入率は20パーセントで、今回はそれを下回っており、よい傾向だと述べている。
なお、5つの牛肉ソーセージで羊の肉が1パーセント以上混入しており、これは誤って混入したようなレベルではないと、ハンナーさんは指摘する。さらに、そのうちの4種類からは豚が、そのうちの1種類からは鶏肉も検出された。またそれ以外の27品目からも、検出可能なレベルでの羊肉の混入が認められたという。その混入経路については、ハンナーさんは分からないとしている。
2019年2月21日 第8号
ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバー地区で、はしかの患者がさらに発見された。先週末までの時点で、その数は9人となった。
バンクーバー総合病院のアルセア・ハイデン医師はこの状況を、はしかの流行と呼べると取材に答えている。バンクーバー・コースタル保健局によると、このうちの8人は同市内の3つのフランス語公立校の職員、生徒、およびその保護者で、ジュール=ベルネ校がその中心とみられている。残りの2校はロゼ=デ=ボン校とアン=イベル校。
これらの学校にはしかが持ち込まれたのは、海外旅行から帰ってきた人によるものであることが、当局によって確認されている。なお今月初めに確認されていた、フィリピン帰りの旅行者のはしかのケースとは無関係だという。
なお患者の一人はBC州小児病院の救急外来を何回か訪れているが、その時に病院を訪れていた人に感染の恐れがあるとして、当局は次の時間帯に小児病院におり、また病気の症状が出た人は医師に連絡するよう、保健局は呼び掛けている。
ジュール=ベルネ校とロゼ=デ=ボン校では、予防接種を受けた証明がない生徒の登校を禁止している。今回のはしかの流行により、同州内の予防接種の接種率についての論議が高まることが予想される。予防接種を2回受けることで、99パーセントの予防が可能になるという。しかし1970年から1994年の間、BC州以外で育った人はこの予防接種を1回しか受けていない可能性があり、今回の患者の多くが1970年以降に生まれた人だった。
2019年2月14日 第7号
ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーとアメリカ・ワシントン州シアトルを高速鉄道で結ぶ構想が、また一歩前進した。
ワシントン州ジェイ・インスリー州知事と7日にシアトルで記者会見に臨んだBC州ジョン・ホーガン州首相は、建設実現に向けて必要な次段階の調査にBC州が30万ドルを支援することを発表した。隣接する2つの州にとって「両都市をつなぐ交通機関の改善は関係を前に進めるために非常に重要な役割を果たす」と語った。
ワシントン州は議会で120万米ドルの研究費支援をすでに承認している。インスリー州知事は、これまでの調査で高速鉄道が完成すれば最初の数年で180万人の利用客が見込めることがわかっていると説明、調査は実現に向けて次の段階に入ると語った。
北米西海岸北部を結ぶ高速鉄道構想は、バンクーバーからシアトル、その南のオレゴン州ポートランドまでを結ぶ計画。ワシントン州の試算では費用は240億米ドルから420米ドルで、約20万人の雇用を生み出し、経済効果は計り知れないという。
完成すればバンクーバー・シアトル間の移動は約1時間となる。バンクーバーに設置される駅候補地ではサレー市が有力。ダウンタウンに乗り入れているスカイトレインへの接続が良いことが理由に挙げられている。
2019年2月14日 第7号
ジャスティン・トルドー首相が10日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーを訪問した。今月25日に実施される同州バーナビー-サウス選挙区の補欠選挙に立候補している自由党候補リチャード・リー氏の応援に駆け付けた。
この日は春節を祝うチャイニーズ・ニューイヤー・パレードがバンクーバーチャイナタウンで開催され、首相はお祭りムードに包まれるチャイナタウンでのイベントにも参加した。
翌日にはバンクーバー市で自由党政権による住宅支援を発表。2017年に政府が発表した10年400億ドルのカナダ住宅支援計画からバンクーバー・アフォダブル・ハウジング・エージェンシーとユニオン・ゴスペル・ミッションズ・ウーマン・アンド・ファミリーセンターへの支援を発表した。
また今回の訪問では、通信会社大手テラスの最高経営責任者とも面会。ファーウェイ問題について話したとみられている。
しかしトルドー首相のバンクーバー訪問は、現在自由党を揺るがしているジョディー・ウィルソンレイボールド復員軍人相へのSNC-ラバラン社救済圧力の問題が注目の大半を占めた。
2019年2月14日 第7号
真冬でも温暖な気候のカナダ南西部が大雪に見舞われている。ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーと州都ビクトリアでは10日夜から雪が降り始め、週明け11日の朝には公共交通機関のダイヤが大きく乱れ、通勤通学の足に大きな影響を与えた。
雪は11日の日中は収まっていたものの、夜には再び降り始め、翌日も一日中降り続いた。カナダ環境省はメトロバンクーバーとビクトリアに大雪注意情報を発表。12日は大学を含むほぼすべての学校が休校となり、バンクーバー国際空港では大雪の影響で欠航や遅れが生じた。交通事故も相次いでいる。
予報によると、今週はまだ雪が降る日があるという。環境省は不要な外出を避け、外出時は運転や歩行に十分注意するよう呼びかけている。