2016年9月29日 第40号

 バンクーバーが不動産バブルシティ世界一に選ばれた。今週発表されたスイスの銀行UBSのグローバル不動産バブル指標2016で、バブルの可能性が最も高い都市として世界18都市中トップに選ばれた。第1回の昨年は4位だった。

 理由としては、安いカナダドルがアジアからの需要を喚起し、2014年以降には実質住宅価格で25パーセント以上も上昇していることをあげている。コモディティ価格の急落による経済の減速を低金利が相殺し、住宅価格は落ち着くと関係者は語っている。バンクーバーの住宅価格の上昇と平均所得、賃貸料、その他の経済的要因と比較すると、他の17都市と比べた場合、不動産が適正価格へと下落する可能性が最も高いと説明している。

 バンクーバーの住宅価格は2007年以降過大評価されているが、過去2年はそれが加速、その理由として海外投資家からの需要と低金利を上げている。

 ただ、バンクーバーでは2008年からアメリカで起きた住宅価格崩壊のような事態にはならないだろうとしている。

 報告書ではブリティッシュ・コロンビア州政府が8月2日に実施した外国籍(カナダ永住権所有者を除く)住宅購入者への15パーセントの新課税については、価格是正を推進する可能性はあるとしている。ただ、今回の報告書は今年春までの実績を基にしたものであり、8月の新課税は考慮されていない。

 

2016年9月29日 第40号

 ブリティッシュ・コロンビア州サレー市の別々の介護住宅で暮らしていた老夫婦が、孫娘の努力によって同じ場所で暮らせるようになった。

 ウルフラム・ゴチャックさん(83歳)は、痴呆症が進んでいたところに、今年1月にうっ血性心不全を起こしたため、同市にあるイエール・ロード・センター介護住宅への入居が決まった。

 それと同時に、妻のアニータさんも介護住宅への入居申請をしたものの、介護レベルの違いからモーガン・ハイツのアシステッド・リビング施設へ回されることになった。同じ市内とはいえ、二つの施設は車で30分の距離にあり、二人が会うことはほとんど不可能に近かった。

 この状況を何とかしようと、孫娘のアシュレイ・バルティックさんが8月にソーシャルネットのフェイスブックに投稿したのは、久々の再会を果たしお互いにあふれる涙を拭っているゴチャックさん夫婦の画像だった。

 これがインターネット上で広まるや、各地からの大きな反響を巻き起こした。しかしちょうどその頃、ウルフラムさんはリンパ腫であると診断され、彼の余命が心配される事態となった。

 フレーザーバレー保健局は、施設の空き状況と二人が必要とする介護度合いの差から生じたことだったが、早急に同じ施設で暮らせるよう手配することを約束、その結果22日にはウルフラムさんをアニータさんの暮らすモーガン・ハイツに移送した。

 二人の再会を実現させたアシュレイさんは、同じような状況に置かれたカップルにも希望を持ってもらうため、これからも自らの体験を語っていくとしている。

 

2016年9月29日 第40号

 ビデオ・オンデマンドサービスを提供するショーミ(Shomi)が今年11月末でサービスを終了すると26日発表した。

 ショーミは大手通信会社ロジャーズ・コミュニケーションズとショウ・コミュニケーションズが共同出資して2014年11月に立ち上げたビデオ・オンデマンドサービス。ただ同様のサービスは、ネットフリックスをはじめ、アマゾンプライムやBCEのクレイブTVなど競争が激しく、独自コンテンツを充実させるネットフリックスや、HBOなど人気コンテンツを視聴できるクレイブTVと比べて、視聴者を引き付ける魅力に欠けていたことから、当初から苦戦を強いられていた。

 ロジャーズとショウ契約者でもサービスをよく知らないという人も多かったという調査結果などからも同サービスが浸透していないことが明らかになっている。

 サービス終了に伴う人員削減や契約者への対応については、今後、詳細を発表するとしている。

 

2016年9月29日 第40号

 動物実験禁止など環境問題などに積極的に取り組むことで知られているイギリスの化粧品メーカー、ザ・ボディ・ショップ。オンタリオ州トロントにあるその販売店の求人募集に応じた女性が、その面接が企業イメージとはかけ離れていたため、断ったとメディアに語っている。

 面接を辞退したのは、ノバスコシア州出身のブレンナ・マクフィーさん(23歳)。博士号の勉強のために現在はトロントに住んでいる。アルバイトのために、同社のウェブサイトからカスタマー・コンサルタントの職に応募したマクフィーさん。書類選考をパスしたとの電話連絡を受けた後に受け取った、面接の詳細を説明した電子メールを読んで彼女は驚いた。

 そこには面接時の服装が指定されていたが、それによると全身黒のビジネス・スーツを着用し、顔は全面化粧することとあった。さらに、これが採用された際の職場でのドレスコードでもあると書かれていた。

 従業員の選考は、その人物の経験と資格によって行われるもので、外見ではないと思っていたと取材に語るマクフィーさん。

 ウェブサイト上では、美しさとは顔のかわいさとか外面的なものではなく、内面からにじみ出るものと謳っておきながら、従業員にはばっちり化粧することを義務付けているのは問題で、偽善的ですらあると憤慨している。

 彼女は面接辞退の理由を述べて電子メールを返信したが、会社側からは何の応答もなかったという。メディアがこの件について問い合わせたところ、現在調査中との回答があり、その翌日にはツイッターで次のようなコメントを発表した。「マクフィーさんの件については遺憾に思っております。カスタマー・コンサルタントは、弊社商品をお客様に伝える重要な職種であり、十分な商品知識と情熱を持って顧客に語りかけることができるだけの、弊社商品への愛着が必要となります」

 

2016年9月29日 第40号

 オンタリオ州オタワ国際空港で21日未明、着陸したショックで機内食カートが機内を暴走する事故が起こった。

 午前1時30分ごろに着陸した、カルガリー発オタワ行きのエアカナダ124便には93人の乗客が搭乗していた。客室後方に座っていた乗客の証言によると、着陸直後に機体が急制動をかけたと同時に、機内食カートがひとつ、最後尾のギャレーからかなりの勢いで中央の通路を前方に向かって暴走、5人の乗客にぶつかっていったという。さらに、もう一個のカートもギャレー内の壁に激しく衝突した。

 カートがぶつかった乗客のうち、48歳の女性は足に怪我を負い、駆けつけた救急隊員により手当てを受けた。

 

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これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。