2016年9月29日 第40号
ブリティッシュ・コロンビア州サレー市の別々の介護住宅で暮らしていた老夫婦が、孫娘の努力によって同じ場所で暮らせるようになった。
ウルフラム・ゴチャックさん(83歳)は、痴呆症が進んでいたところに、今年1月にうっ血性心不全を起こしたため、同市にあるイエール・ロード・センター介護住宅への入居が決まった。
それと同時に、妻のアニータさんも介護住宅への入居申請をしたものの、介護レベルの違いからモーガン・ハイツのアシステッド・リビング施設へ回されることになった。同じ市内とはいえ、二つの施設は車で30分の距離にあり、二人が会うことはほとんど不可能に近かった。
この状況を何とかしようと、孫娘のアシュレイ・バルティックさんが8月にソーシャルネットのフェイスブックに投稿したのは、久々の再会を果たしお互いにあふれる涙を拭っているゴチャックさん夫婦の画像だった。
これがインターネット上で広まるや、各地からの大きな反響を巻き起こした。しかしちょうどその頃、ウルフラムさんはリンパ腫であると診断され、彼の余命が心配される事態となった。
フレーザーバレー保健局は、施設の空き状況と二人が必要とする介護度合いの差から生じたことだったが、早急に同じ施設で暮らせるよう手配することを約束、その結果22日にはウルフラムさんをアニータさんの暮らすモーガン・ハイツに移送した。
二人の再会を実現させたアシュレイさんは、同じような状況に置かれたカップルにも希望を持ってもらうため、これからも自らの体験を語っていくとしている。