2016年12月22日 第52号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市グレゴール・ロバートソン市長とBC移民サービスコミュニティ、女性虐待サービスソサエティは10日、反差別運動101日アクションへの参加を呼びかけた。

 12月10日は国連が定める国際人権デー。この日から、3月21日の国連国際人種差別撤廃デーに向け、バンクーバー市民に101日間の人種差別撤廃に向けたアクションを起こす運動に参加するよう呼びかけた。

 ロバートソン市長はバンクーバーもこの1年間世界からの難民を受け入れ、これらの新移民が安心して市のサービスを受けられるよう市民の協力が必要と語った。

 この運動では、差別的な行為に対して声を上げたり、コミュニティ間に橋を架ける働きをしたりするなど、毎日自分にできる差別をなくすための行為をするよう呼びかけている。

 差別には厳しい目を持つカナダ内でも、さまざまな差別はまだまだ存在する。特に最近では、中国系カナダ人を狙った差別的行為がリッチモンド市で相次ぐなどの事件が発生している。今こそ、コミュニティの反差別に対する結束が必要となっている。

 

2016年12月22日 第52号

 カナダ国内5大都市オンタリオ州オタワ、トロント、アルバータ州エドモントン、カルガリー、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーの市長が13日、連名で公開書簡を発表。連邦、州政府に向け、市に歳入源の選択肢を拡大する権限を与えるよう嘆願している。

 書簡には、「市政府は拡大する市制費用を補うために固定資産税に頼らなければならない状況が長く続いている。予算源は細くなっていく一方であり、それにもかかわらず公共サービスの必要性はますます大きくなっている」と市制予算の厳しさを訴えた。

 市は、公共交通機関の充実、道路や橋などのインフラ整備など、さまざまな公共サービスの必要性が拡大しているにもかかわらず、その財源の確保に対しては連邦政府や州政府の承認を得なければ決定できないとしている。

 5市長は今回、歳入の方法については「市の方針は市独自で決定すべきだ」と訴えている。

 

2016年12月22日 第52号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市の公園やレクリエーションセンターなどを管理するバンクーバー・ボード・オブ・パークス&レクリエーション(バンクーバー・パークボード)の議長に14日、グリーン党マイケル・ウィービー氏が選出された。

 選挙により市民に選ばれた7人で構成される同委員会は、これまではNPA(ノン・パルティザン・アソシエーション)に所属する委員が4人、グリーン党2人、ビジョン・バンクーバー1人で、過半数を持つNPAから議長が選出されていた。しかし、今回はNPAから無所属となったエリン・シャム氏がウィービー氏支持に回ったため、グリーン党から初選出となった。

 ウィービー氏はボードの委員としては当選1期の35歳。「全委員と協力して委員会を進めていきたい」と意気込みを語った。

 当面の問題は、バンクーバー水族館でのクジラやイルカなどのクジラ類の保有の是非と、市内のレクリエーションセンターの共同管理体制の解決となる。

 バンクーバー水族館については、今年11月に2頭の白イルカが相次いで原因不明で死亡。水族館でのクジラ類保有の是非に再び脚光が当たっている。

 

2016年12月22日 第52号

 世論調査会社アンガス・リードは16日、12月に調査したジャスティン・トルドー首相の支持率が55パーセントに下落したと発表した。昨年10月に自由党が勝利して以降では最も低い支持率。前回9月の調査では65パーセント。3カ月で10パーセントも下がった。

 それでも依然として歴代首相や野党党首よりは高い支持率を維持している。野党第一党保守党ローナ・アンブローズ暫定党首の支持率は35パーセント、新民主党(NDP)トム・マルケア党首は43パーセント。

 トルドー首相の支持率がこの3カ月で10パーセントも下がった理由として、経済、外交、健康保険、安全保障などの政策に不満がある人が増えたことをあげている。さらに、中国系カナダ人富裕層のパーティに出席していたことや、高額寄付金を支払った富裕層支援者らが自由党閣僚との接触できる機会を得ていたことなど、金銭に関わる倫理観を問われる行動が発覚したことや、11月に承認したパイプライン建設計画に対しブリティッシュ・コロンビア州の反対派を中心に反発が起こったことなども影響しているとみられている。

 

2016年12月22日 第52号

 メジャーリーグサッカー(MLS)は10日、オンタリオ州トロントで決勝が行われ、延長戦でも決着がつかずPKにもつれ込んだ一戦はシアトル・サウンダーズFCがトロントFCを下し、今季MLS優勝を飾った。

 MLS史上初めてカナダのチームが決勝に臨んだ。東カンファレンス決勝でモントリオール・インパクトを下したトロントFCは、西カンファレンス4位から勝ち上がったサウンダーズとの対戦となった。延長戦を終え120分間の戦いでも両チーム譲らず無得点のまま決着はPK戦へ。トロント5人目のモローが外し、サウンダーズのトーレスが決めるとPK5‐4でサウンダーズの優勝が決まった。

 トロントの遠藤翼は出場機会がなかった。観客動員数は3万6045人。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。