2017年1月12日 第2号

 エアカナダで客室乗務員をしていた従業員が、同社と労働者補償上訴機関を提訴したことが4日分かった。

 ケリー・ゼチェルさんが乗務員として搭乗していた2012年5月の東京からバンクーバーに向けて飛行していたエアカナダ機内で、バンクーバーまであと2時間の上空でワイヤーが焦げたようなツンとした異臭に他の乗務員と気づいた。臭いが強い場所を特定し異臭源を探したが、異臭が強くなるだけで原因となるようなものは見つからなかったという。しかし、ゼチェルさんはこの時の異臭が原因で、喉や呼吸器官に炎症を起こした。

 飛行機は無事バンクーバーに到着。その後の調査で、異臭の原因はエンターテイメントシステムのオーバーヒートとゼチェルさんや他の乗務員は聞かされたとしている。

 ただゼチェルさんはその後医師から、ストレスからの精神的障害と肺に炎症があると診断を受け、1週間以上仕事を休まなければならなかったと訴え、2012年9月に労働者補償委員会に一旦は認められた。しかし、その後、航空会社側の上訴などで状況がもつれ、現在まで続いている。そして今回の提訴となった。

 

2017年1月12日 第2号

 アメリカ大手小売店ウォールマートカナダとクレジットカード会社ビザカナダは5日、合意に至ったと発表した。

 ウォールマートカナダは昨年、ビザカナダに支払う手数料が年間1億ドルにも達するとして、他のカード会社よりも格段に高いと指摘。手数料で合意に至らなかったことを理由に、昨年6月、国内のウォールマートでのビザカードの使用を停止すると発表した。まずは7月にオンタリオ州サンダーベイの3店舗で、10月にはマニトバ州の16店舗全てでビザカード使用停止措置を取っていた。

 しかし今回の合意ですべての店舗でのビザカード使用が6日より可能となると発表している。ただ合意内容の詳細については発表されていない。

 

2017年1月12日 第2号

 ジャスティン・トルドー首相は10日、小規模な内閣改造を行った。注目は外務大臣と移民・難民・市民権大臣。

 外務大臣はステファン・ディオン前外相からクリスティア・フリーランド前国際貿易相へ、移民・難民・市民権大臣はジョン・マッカラム前移民相からアームド・ハッセン議員が就任する。

 ディオン前外相は政界引退へ、マッカラム前移民相は中国大使として活躍の場を移すと発表された。

 選挙制度改革についての国会答弁で失言したマリアム・モンセフ前民主機構相は女性の地位相に就任する。

 今回の内閣改造でも、閣僚の男女比は共に15と自由党政権発足時と変わらずに男女同じ閣僚数となっている。

 

2017年1月12日 第2号

 アルバータ州カルガリー国際空港で2016年12月31日朝、サンウィング・エアラインズのメキシコ・カンクン行きの便に乗り込んだパイロットが、泥酔のため操縦席で前後不覚に陥り警察に逮捕された。

 飛行機にはすでに乗客99人と乗務員6人が乗り込んでいた。

 泥酔していたパイロットは、スロバキア国籍のミロスラフ・グロニッチ容疑者(37歳)。サンウィング・エアラインズでは、労働ビザでパイロットとして勤務していた。

 グロニッチ容疑者の行動が通常ではなかったことに気がついた乗組員が、カルガリー市警察に通報した。駆けつけた警察官によりグロニッチ容疑者は、職務遂行能力欠如のまま航空機の運用に携わった罪と、血液中のアルコール濃度が0・08(100ミリリットルの血液中に80ミリグラムのアルコール)を超えた状態で航空機の運用に携わった罪で逮捕された。逮捕からおよそ2時間後に行われたアルコール濃度検査では、道路交通法で定められている許容値の約3倍の値が出た。

 グロニッチ容疑者は、1000ドルの保釈金と、パスポートをカルガリー市警察に引き渡すこと、航空機の運用に関わらないことを条件に保釈された。カナダ交通省も、グロニッチ容疑者の飛行経歴やサンウィング・エアラインズの業務マニュアルなどの調査を行っており、その結果によってはさらなる罰金や、航空免許の取り消しを含む措置も辞さないとしている。

 

2017年1月12日 第2号

 1980年代に大流行し、その後も立方体パズルとして全世界で親しまれている、ルービックキューブ。分割された立方体の各面の色を揃えるという、一見簡単そうなパズルだが、その速さを競う世界大会がブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーで7日、開催された。

 世界キューブ協会が公認した、BC州で過去最大規模となったこの大会では、11カ国から約150人の参加者が集まった。

 同協会によれば、各面の色がばらばらになった状態から、ルービックキューブを完成させる(各面の色を揃える)までにかかった過去最短記録は、なんと4・73秒。

 この記録に挑戦する今大会を企画したアルビン・ヤンさんと、16歳のトム・ワンさんは、このパズルで上達するには練習だけではなく、色の入れ替えを行っていくアルゴリズムの習得と、キューブそのものの感触になじむことが重要だと取材に答えていた。

 残念ながら新記録は出なかったが、同協会のクリストファー・デ=アシスさんは、最近ルービックキューブの人気が復活してきていると話している。以前は色を揃えるアルゴリズムを勉強しようとしても、友人から教えてもらうなど情報が限られていたが、インターネット上の動画の普及により、最近では様々な手法を簡単に習えるようになったことが大きな理由だとデ=アシスさんは指摘していた。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。