2017年1月12日 第2号

 アルバータ州カルガリー国際空港で2016年12月31日朝、サンウィング・エアラインズのメキシコ・カンクン行きの便に乗り込んだパイロットが、泥酔のため操縦席で前後不覚に陥り警察に逮捕された。

 飛行機にはすでに乗客99人と乗務員6人が乗り込んでいた。

 泥酔していたパイロットは、スロバキア国籍のミロスラフ・グロニッチ容疑者(37歳)。サンウィング・エアラインズでは、労働ビザでパイロットとして勤務していた。

 グロニッチ容疑者の行動が通常ではなかったことに気がついた乗組員が、カルガリー市警察に通報した。駆けつけた警察官によりグロニッチ容疑者は、職務遂行能力欠如のまま航空機の運用に携わった罪と、血液中のアルコール濃度が0・08(100ミリリットルの血液中に80ミリグラムのアルコール)を超えた状態で航空機の運用に携わった罪で逮捕された。逮捕からおよそ2時間後に行われたアルコール濃度検査では、道路交通法で定められている許容値の約3倍の値が出た。

 グロニッチ容疑者は、1000ドルの保釈金と、パスポートをカルガリー市警察に引き渡すこと、航空機の運用に関わらないことを条件に保釈された。カナダ交通省も、グロニッチ容疑者の飛行経歴やサンウィング・エアラインズの業務マニュアルなどの調査を行っており、その結果によってはさらなる罰金や、航空免許の取り消しを含む措置も辞さないとしている。

 

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