2019年12月19日 第51号
ブリティッシュ・コロンビア州運輸省クレア・トレベナ大臣は14日声明を発表し、クリスマス前には乗車サービスが開始されると信じていると語った。
ウーバーやリフトなどがすでにバンクーバー参入を発表している乗車サービスだが、当初は今年9月にはサービスを開始すると発表していたが、BC州政府は規定を変更。今年中の導入を目標にすると事実上の延期を発表した。
しかし、トレベナ大臣によると独立した第三者機関の乗客輸送委員会(PTB)が許可証を発行するため、運輸大臣としては「サービスが開始されると期待している」と述べるにとどまっている。
ただウーバーやリフトはそれほど楽観視していないという。許可が下りたあとサービス開始までに必要な手続きなどに約1週間かかるという。すでにクリスマスまで2週間を切っているため、すぐにでも許可証が発行されなければクリスマスまでのサービス開始は厳しいとの見方を示している。
BC州新民主党政権が乗車サービスの開始を引き延ばしている背景には、タクシー業界への配慮があるのではと批判も出ている。クリスマスはもうすぐ。慢性的なタクシー不足解消の救世主になると期待されている乗車サービス。利用者にとっては早いサービス開始が望まれる。
2019年12月19日 第51号
ホームレスが多く生活する公園で、再び襲撃事件が起きた。ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーのオッペンハイマー公園で、12日ケガ人が出る襲撃事件が起きた。
警察が駆けつけたのは午後5時30分ごろ。たまたま別件で公園にいた救急隊が数発の発砲音を聞いたという。警察によるとこの銃撃により一人がケガをして病院に運ばれた。重傷だが命に別状はないと発表されている。
警察は数人から話を聞いたがすでに釈放したと語っている。襲撃した人物はまだ逮捕されていない。事件に関して情報を持っている人は警察に連絡してほしいと呼び掛けている。
今回の銃撃事件は最近では10月に起きて以来2件目。その時は結局は犯人が被害者の息子だったことがのちに明らかになった。しかしホームレスが多く住む公園での銃撃事件にホームレスの人々と公園周辺の安全確保に向けた対策を求める声が強くなっている。
さらに今月には火事によるホームレスの人々の所有物が焼ける事件が起きている。警察、消防署、バンクーバー市は安全性を考慮してホームレスの人々を公園から強制移動させるよう求めている。
これまでバンクーバー市の公園を管轄する公園庁は強制移動に消極的な姿勢をみせてきた。しかし発砲事件が起きる前の10日には、条件付きで強制移動を実現する計画を発表した。条件には、第三者機関による公園の状況調査、移動先の確保や支援などが盛り込まれている。
ただ、実行するためのタイムラインは示されていない。調査の時期や条件付き強制移動の実施が、いつ頃どのような形でなされるのかは具体案に欠けるとの指摘もある。
2019年12月19日 第51号
カナダのウォークイン・クリニックの待ち時間を調査しているソフトウェア会社メディマップによると、全国で病院の待ち時間が最も長いのはノバスコシア州で、次いでブリティッシュ・コロンビア(BC)州となっていることが分かった。
BC州メトロバンクーバーのホワイトロックに本社を置くメディマップは、BC州、アルバータ州、サスカチワン州、マニトバ州、オンタリオ州、ノバスコシア州の6州にある約900クリニックを対象に、病院を利用する人に待ち時間などの情報を提供している。今回の結果は、2018年11月から2019年10月までのデータを基準にしている。
メディマップによると、最も待ち時間が長いのはノバスコシア州で平均待ち時間69分、次いでBC州50分、サスカチワン州37分、マニトバ州29分、オンタリオ州25分、最も短いのは23分のアルバータ州となっている。
州別ではノバスコシア州が最も待ち時間が長かったが、都市別ではBC州からワースト10に7都市がランクインする結果となった。
最も待ち時間が長いのはBC州シドニーで180分、次いでBC州ラングフォード117分、ビクトリア92分。アルバータ州モリンビル、BC州メープルリッジ、ノバスコシア州ハリファックスが91分で並び、続いてBC州ナナイモ82分、BC州ウイリアムズレイク80分、オンタリオ州キングストン77分、BC州ピットメドウズ75分となった。メトロバンクーバーの他の都市で待ち時間が長かったのは、コキットラム58分、バンクーバー53分、ポートムーディ52分だった。
2019年12月19日 第51号
トロントの地下鉄で粋なクリスマスプレゼントがミュージシャンに贈られた。
カナダ最大都市オンタリオ州トロントの地下鉄で音楽を披露して生計を立てているミュージシャンのギターケースに突然20ドルや50ドルのチップが入れられたという。ミュージシャンの名前はモー・グズマンさん。自分の目の前で大金のチップが入れられるのを驚いてみていたと振り返っている。
通常、公共交通機関で音楽を披露しているミュージシャンへのチップは1ドルや2ドルのコインで、多くても5ドル程度。それが時には100ドル札のチップが入れられ、なにごとかと思ったという。
種明かしをすれば、これはクリスマスサプライズだったらしい。トロントにあるマーケティング会社ズル・アルファ・キロが企画したクリスマスプレゼントだ。
同社はこのクリスマスプレゼント企画の実現にあたり、トロント・トランジット・コミッション(TTC)に連絡を取り、地下鉄で音楽を提供しているミュージシャンでこの企画に合う人を紹介してくれるよう協力を要請。地下鉄のミュージシャンはすべてTTCがオーディションを実施して決定しているという。
そこで、TTCが紹介したのがグズマンさん。本人にはプロモーションビデオを撮影すると語り、この日の彼の演奏を撮影。そこで、同社社員たち約40人が高額のチップを次々にギターケースに入れてその驚く表情を撮影した。グズマンさんは「なにごとが起こってるの?」と映像の中で言っている。
グズマンさんはびっくりしたとテレビインタビューに答えている。地下鉄で音楽を演奏する最大の喜びは、通りすがりの人々が音楽を楽しんでくれて笑顔になってくれることと言う。それでもこの日のサプライズは、長女が生まれたばかりのグズマンさん家族にとってはいいクリスマスプレゼントになったようだ。
2019年12月19日 第51号
アメリカの不動産会社レッドフィン社が発表したカナダの自転車フレンドリーな都市のトップにブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアが選ばれた。トップスコアが100のうち、80ポイントを獲得した。次いで同州バンクーバー79ポイント、3位はケベック州モントリオール73ポイントだった。
わずか1ポイント差でビクトリアがトップになった理由について、ビクトリアでは通勤通学などの人々の生活の中で自転車を利用しやすい環境が整っていることをあげている。
ランキングはカナダ300都市を対象に、自転車レーン、道路のアップダウン、目的地までの道路の接続状況、自転車の利用状況のシェアの4項目で判断されている。
70ポイントから89ポイントまでは、その都市が自転車利用者にとって非常に快適な都市であることを意味する。
その他のBC州の都市ではリッチモンドが61ポイントで10位にランクインした。ちなみにオンタリオ州トロントも61ポイントで8位となっている。
レッドフィンがカナダの都市ランキングを発表したのは今年が初めて。これまではアメリカの都市を対象にランキングを発表していた。今年のアメリカの自転車フレンドリー都市トップはミネソタ州ミネアポリス84ポイント、次いでオレゴン州ポートランド82ポイント、イリノイ州シカゴ73ポイントとなっている。ワシントン州シアトルは70ポイントで7位にランクインした。