2020年1月1日 第1号
同一運転手がスピード違反で15分以内に2回も警察に違反切符を切られていたことが12月15日分かった。ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市警の警察官が2枚の違反切符を並べた画像をツイッターで公開。1回スピード違反で捕まったからといって油断していると13分後にまたスピード違反で捕まることもあると注意を呼びかけた。
違反切符を見るとこの運転手は、14日午前7時2分にバンクーバー市ナイト・ストリートの29アベニューあたりで一度スピード違反で捕まった後、7時15分にキングスウェイのセントキャサリン・ストリートあたりで再びスピード違反で捕まっている。制限速度時速50キロメートルのところを時速20キロメートル以上40キロメートル未満のスピード超過をしたという。
ツイッターに違反切符2枚の画像を公開した警察官は、「1つの場所でスピード違反切符を切られたら、別の場所で13分後に2枚目のスピード違反切符を切られないということはない。これで396ドルの罰金と6ポイント。ゆっくりと安全に目的地まで運転しよう」とメッセージを添えている。
2019年12月19日 第51号
野党第一党保守党アンドリュー・シェア党首が12日、辞任を表明した。国会で他の議員らの前で「家族との時間を大切にしたい」と理由を語った。与党自由党ジャスティン・トルドー首相や野党ケベック連合党イヴ-フランソワ・ブランシェット党首、新民主党ジャグミード・シング党首は、ライバルとして選挙戦を戦った党首を労った。
2015年選挙で10年続いた保守党政権はトルドー自由党に敗れ政権の座を渡した。その責任を取ってスティーブン・ハーパー前首相が辞任、暫定党首にロナ・アンブローズ議員が就き、2017年にシェア党首が党首選で勝利し党首に。2019年10月の選挙をシェア保守党として戦った。
しかし党首に就いた当初から知名度の低さが選挙に不利に働くのではといわれていた。それでも選挙戦態勢に入って以降、トルドー首相のスキャンダルが続出。SNCラバランススキャンダルでは、支持率で初めてシーア保守党がトルドー自由党を上回った。さらにトルドー首相の顔黒塗り写真が流出、トルドー首相は謝罪に追われた。こうしたトルドー首相自身のスキャンダルがあり、保守党は政権奪回だけではなく過半数での勝利もあるのではないかと期待された。
しかし結果は自由党が少数派とはいえ政権維持に成功。保守党は前回選挙よりも議席数を増やしたものの、政権奪回に失敗した。そこで、党内から敗因はシェア党首自身にあるのではないかとの声が上がった。
シェア党首は、妊娠中絶反対派で、性的少数派LGBTQコミュニティにも理解を示していない。この2点についてすでに党として支持すると決定しているので、決定事項に従うとしたものの、個人的な信条については説明を避けた。特にLGBTQミュニティの対応については、プライドパレードに一切参加しないなど、かたくなに拒否している。こうしたシェア党首の個人的な信条がオンタリオ州、ケベック州、ブリティッシュ・コロンビア州の都市部での票に影響したのではないか、このままシェア党首が続投すれば次の選挙も勝てないのではないかとの声が上がり、公に辞任を求める声が党内から聞こえてきた。
当初は今回の選挙では前回より議席を伸ばし、得票数では自由党を上回っていたと自身の成果を主張していたが、ついに辞任を表明するに至った。自由党が政権を維持しているが、少数派政権のため次の選挙がいつ行われるか分からない。早ければ2年以内に実施される可能性がある。その時になって党首を交代していたのではまた自由党に負けるとの焦りが党内にあったと伝えられている。
シェア党首が辞任を表明したことで、次期党首候補が誰になるのか注目が集まっている。現在のところ、党首選に出馬するのではないかと言われているのが元国防大臣のピーター・マッケイ氏。2015年、2019年と選挙には参加していないが、最も実力のある党首候補として注目されている。エリン・オトゥール議員は前回の党首選で3位になっている。今回も出馬するのではと思われている。ただオトゥール氏は知名度が低い。
一方でサスカチワン州前州首相ブラッド・ウォール氏の名前もあがっている。同氏は強烈な存在感でトルドー首相が推し進める炭素税導入に断固反対した州首相で、保守党からは彼のリーダーシップに期待する声がある。しかし本人は出馬を否定している。
社会的保守主義を目指す保守党議員からはアンブローズ元暫定党首の復活を希望する声も上がっている。2年間務めた暫定党首でのリーダーシップ力が高く評価されている。
リサ・レイト前労働大臣の名前もあがっているが、今年の選挙で落選している。本人も党首選に立候補する意思がないことをすでに表明している。
保守党はいつ頃党首を決定するかについては発表していないが、来年4月に党大会が予定されているため、その時に決定するのではとみられている。シェア党首は次期党首が決定するまで党首を継続することを発表している。
2019年12月19日 第51号
カナダ統計局が13日に発表した統計によると、第3四半期の世帯当たりの返済負担率が前期比で悪化していることが分かった。
国民の負債額は前期217億ドルから285億ドルに増加した。国民一世帯当たりの返済負担率は1ドルの収入に対し1・759ドルの借金を抱える計算になる。前期は1・754ドルだった。返済負担率は過去最高となった2017年第1四半期の1・785ドルまでは悪化していないものの、再び悪化の傾向を示している。
所得に対して利息や元金の返済に充てる割合を示した債務返済比率も14・82パーセントから14・96パーセントに上昇した。
その大きな理由の一つが住宅ローン規則が緩やかになったこと。住宅ローンが組みやすくなったことにより、負債額が増えたとみられている。
債務返済率や借金率の上昇は、カナダ経済に打撃を与えるような大きな影響が出る可能性があると、カナダ銀行は警鐘を鳴らしている。
2019年12月19日 第51号
世論調査会社リサーチによるとブリティッシュ・コロンビア州でガソリン購入についてその姿勢が変化していることが分かった。
リサーチによると、なるべくガソリン価格が安い時に購入する人が増えているという。例えば、50パーセント以上の人がガソリン残量がまだかなりあっても価格が安くなっていれば購入すると答えている。5人に2人はガソリン価格が急に上昇した時にはガソリン購入が必要でもあえて満タンにしないと答えている。
さらに18パーセントはガソリンを購入するためだけにアメリカまで行くという。その傾向は特にメトロバンクーバーのフレーザーバレーの人々に顕著で、昨年の統計では約40パーセントがガソリンを購入するためだけにアメリカまで行ったと答えている。メトロバンクーバー全体でも20パーセントの人が同様にガソリンを購入するためだけにアメリカまで行ったと答えている。
BC州では今年の夏、1リットルが約1・70ドルまで高騰した。BC州だけ異常に高騰するガソリン価格に州政府はBC公益事業委員会に調査を指示、1リットルにつき13セントの目的不明な価格が上乗せされていることが分かった。ただ石油会社が調査に情報提供などで協力しなかったため、州政府は先月27日燃料価格公開法を可決。この法案については州民の80パーセントが賛成を表明している。
今回の調査は11月27日から29日まで約800人のBC州民を対象に実施された。現在ガソリン価格は1リットル1・3ドル前後に落ち着いている。
2019年12月19日 第51号
ブリティッシュ・コロンビア州政府は13日、2018年の食品産業が150億ドルの歳入を記録したと発表した。農水産・加工品産業がこれだけの歳入をもたらすのはBC州史上初めてという。
150億ドルのうち、64億ドルはBC州内での売り上げによるもので、45億ドルはアメリカをはじめとすると海外市場への輸出、40億ドルはBC州以外の国内市場となっている。
農水産業・食品産業に従事する人は6万3400人で、前年より2300人増加している。
産業別では、35億ドルが農作物、13億ドルが海産物、100億ドルは加工食品となっている。加工食品のうち、BC州内で最も購入されたのはアルコール製品で、ワイン、ビール、スピリッツがBC州内で10億ドル購入されている。アルコール製品は海外への輸出は少なく、海外向け商品で最も多いのは養殖アトランティックサーモン5億4100万ドル、加工食品・自然健康食品が3億6100万ドル、ブルーベリーが2億4300万ドル、パンやクッキーなどの焼き菓子が2億3千万ドルとなっている。
輸出先として最も多いのはアメリカ、次いでアジアへの輸出が多く、中国、日本、韓国、香港などに多く輸出されている。