2019年12月19日 第51号
ホームレスが多く生活する公園で、再び襲撃事件が起きた。ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーのオッペンハイマー公園で、12日ケガ人が出る襲撃事件が起きた。
警察が駆けつけたのは午後5時30分ごろ。たまたま別件で公園にいた救急隊が数発の発砲音を聞いたという。警察によるとこの銃撃により一人がケガをして病院に運ばれた。重傷だが命に別状はないと発表されている。
警察は数人から話を聞いたがすでに釈放したと語っている。襲撃した人物はまだ逮捕されていない。事件に関して情報を持っている人は警察に連絡してほしいと呼び掛けている。
今回の銃撃事件は最近では10月に起きて以来2件目。その時は結局は犯人が被害者の息子だったことがのちに明らかになった。しかしホームレスが多く住む公園での銃撃事件にホームレスの人々と公園周辺の安全確保に向けた対策を求める声が強くなっている。
さらに今月には火事によるホームレスの人々の所有物が焼ける事件が起きている。警察、消防署、バンクーバー市は安全性を考慮してホームレスの人々を公園から強制移動させるよう求めている。
これまでバンクーバー市の公園を管轄する公園庁は強制移動に消極的な姿勢をみせてきた。しかし発砲事件が起きる前の10日には、条件付きで強制移動を実現する計画を発表した。条件には、第三者機関による公園の状況調査、移動先の確保や支援などが盛り込まれている。
ただ、実行するためのタイムラインは示されていない。調査の時期や条件付き強制移動の実施が、いつ頃どのような形でなされるのかは具体案に欠けるとの指摘もある。