2017年9月21日 第38号
オンタリオ州トロントのバーが、プラスチック製のストローの使用をやめた。
このバー、ダコタ・タバーンのオーナーのショウン・クリーマーさんによると、ストローをやめるきっかけになったのは、共同経営者のクリス・ハーパーさんの子供が学校で見た環境汚染に関するビデオだった。
子供らが見たのは、ストローが鼻に詰まったウミガメだった。この話を聞かされたハーパーさん、クリーマーさん、そしてその妻は、その日のうちにバーからストローをなくすことを決めた。経営者であるとともに親として、プラスチック製のストローを使い続けることは正しい選択ではないと感じたと、クリーマーさんは取材に答えている。
店内からストローが消えてかれこれ4カ月近くになるが、利用客からの反応は悪くないという。クリーマーさんは『ストロー、すいません(Straws Suck)』というポスターを作り、ストロー不使用の理由を説明している。ちなみに、このポスターをデザインしたのは、店でライブを行うバンド、ホット・ワックス・メルトダウンのアダム・バーネットさん。このポスターのおかげで、利用客にポリシーを説明するのが楽になったと話している。
また紙製ストローや生物分解性ストローのほか、チタン製の再利用可能なストローなど、プラスチック製品に代わる製品もあると、クリーマーさん。ただ全てのバーやレストランが環境保護のために、すぐにストロー不使用になる必要はないとも語る。その場合でも、利用客がプラスチックのストローは使わない旨を伝え、プラスチック製ストローの消費量を減らして環境保護に貢献することはできると、付け加えている。
2017年9月21日 第38号
オンタリオ州南西部、人口20万人を超える都市ウィンザーの公衆衛生局は、ウエストナイル熱が原因の死亡例が2件、今月初めに確認されたと発表した。
ウエストナイル熱は、蚊によって運ばれるウエストナイルウイルスによる感染症。この地域で死者が出たのは、2012年以来5年ぶり。同衛生局は死亡者の詳細を明らかにはしていないが、この2人の間には関連性はないとしている。
ウエストナイルウイルスに感染してもほとんどの人は発症しないが、気温が氷点下に下がるまでは、この感染症に対する注意が必要だと呼びかけている。9月2日の時点で、ウエストナイルウイルスの感染が確認、または可能性があると診断された患者はオンタリオ州に集中しており、37人となっている。そのほかでは、8月19日の段階でブリティッシュ・コロンビア州で一件確認されただけであり、それも発症してはいなかった。
昨年カナダ全体で確認された感染者数は、104人だった。
2017年9月21日 第38号
ノバスコシア州沖で、絶滅危惧種に指定されているタイセイヨウセミクジラの死亡が続いていることを受け、カナダ交通省は付近を航行する船舶の速度を10ノットに制限する措置を8月から実施している。船舶交通量の多い海域に生息するこのクジラの死因の一つに、船舶との衝突が挙げられているため。同海域では今年6月以降セミクジラの死が相次ぎ、今月16日までに11頭の死亡が確認されている。
8日には速度違反をしたクルーズ船に対し、交通省が罰金を科したが、今度はカナダ沿岸警備隊の警備艇サー・ウィリアム・アレクサンダー号がスピード違反を起こし、6千ドルの罰金に処せられることとなった。
警備艇が違反した場所は明らかにされていないが、交通省はケベック州とプリンスエドワード島の間にあるセント・ローレンス湾西部を航行する全長20メートル以上の船舶に対し、厳格にこの制限を適用すると話している。
サー・ウィリアム・アレクサンダー号はノバスコシア州ダートマス基地に所属する全長83メートルの軽砕氷船で、最高速度は16ノットとなっている。
2017年9月21日 第38号
メジャーリーグサッカー(MLS)バンクーバー・ホワイトキャップスFCが13日、バンクーバー市BCプレースでのミネソタ・ユナイテッドFCとの対戦で3ー0と快勝し、首位に躍り出た。
この日は試合開始早々から、MFレイナ(#29)のゴールが決まり先制。31分、88分と確実に得点を重ね勝利。勝ち点3を獲得し、3位から一気に首位に駆け上がった。
さらにホームで16日にコロンバス・クルーSCと対戦。東カンファレンス上位チームにてこずったが、最後はアディショナルタイムにMFチャニ(#16)が古巣チーム相手にゴールを決めて2ー2。なんとか引き分け、勝ち点1を獲得した。
これで2位ポートランド・ティンバーズに勝ち点差1で首位を堅持。チームは8月19日、ヒューストン・ダイナモに2ー1で勝利して以来、引き分けを一つ挟んで7戦負けなしの6連勝。いよいよプレーオフ進出が見えてきた。
次のホームゲームは、今月23日、コロラド・ラピッズと対戦する。
2017年9月21日 第38号
オンタリオ州オタワで、突然心停止に陥った乳児を車で通りがかった人たちが協力して蘇生術を施し、その一命をとりとめた。
心停止に陥ったのは生後8週間の乳児で、親が運転している車の中でのことだった。彼らはすぐさま道端に停車して911番通報、電話ごしの救急隊員の指示に従って心肺蘇生術を始めた。
ちょうどその時現場を通りかかったジェラルディーナ・カバルゴさんは、車の窓越しに頭が垂れた乳児が目に入り、直感的にブレーキをかけ道ばたに停車、両親に代わって心肺蘇生術を続けた。乳児はその時、すっかり血の気が失せて紫色だったと語るカバルゴさんの職業は、ケアワーカー。大きな声で呼びかけながら蘇生術を続けて間もなく、乳児が反応するようになったという。
また行政取締官のデビッド・マッカビーさんも、同様に現場で車を止めた。副業で心肺蘇生術の講師をしているマッカビーさんは、乳児をエアコンの利いた涼しい車内に移し、乳児のバイタルサインをモニターし続けた。
その間にも車を止め駆け寄ってくる人が増え、そのうちの一人は2ブロック先にある消防署まで走り、署員に急を知らせた。署員はすぐさま装備を整え現場に急行、救急隊員が到着するまで酸素吸入を行った。
救急隊員は乳児を東オンタリオ小児病院に搬送、集まった人々のチームワークによる素早い救命措置が、乳児の命を救ったと取材に語っていた。病院にいる乳児の状態は落ち着いているという。
カバルゴさんは、乳児が退院したら再び会いたいと取材に語り、また両親も我が子の命を救ってくれた人たちに会うことを望んでいるという。