世界には大気汚染で悩んでいる人も多い。そのことを商機にみたカナダ人がいる。

 トロイ・パケットさんがモーゼス・ラムさんと設立した会社バイタリティ・エアは、カナディアン・ロッキーの空気をボトルに詰めて販売する会社だ。

 このアイデアは、海外の大気汚染がひどい場所に住んでいたという人物との会話から、冗談半分で生まれたもの。2人が最初にオンラインのオークションサイトで売りに出した『商品』は、食品保存用のビニール小袋にバンフの空気を詰め、セロテープで密封したもの。

 落札価格は99セントだった。同じものを再び売りに出したら今度は入札が活発になり、なんと168USドルで落札。ここで2人は、これをちゃんとした事業として立ち上げることを決意した。

 現在2人が販売しているのは、バンフとレーク・ルイーズの空気を詰めたスプレー缶で、サイズにより価格は15ドルから46ドルまでとなっている。

 これらはカナダ国内で販売されるほか、海外からは先日最高レベルの大気汚染警報が発令された中国や、イラン、アフガニスタンなどから引き合いが来ているという。

 パケットさんらは現在、中国をはじめとする複数の国の流通業者との商談を進行中で、バイタリティ・エア社の製品がこれらの国の店頭に並ぶ日が来るかもしれない。

 「こんな荒唐無稽な夢が現実のものになるなんて、全く予期していなかった」とパケットさんは話している。

 

 ブリティッシュ・コロンビア州ラングレー市の造園会社で働いていたエリック・マヌさんは、母国ガーナの族長の位を継ぐため、帰国することとなった。

 仕事中にかかってきた一本の電話で、マヌさんは自分が次期族長に推薦されたことを知らされ、彼はその場で承諾の返事をした。マヌさんはアフリカ・ガーナの南部に住むアカン族出身の32歳。先代の族長だったおじは2013年に亡くなっていたが、継承者の選出には普通2〜3年かかる上、マヌさんのような若者が選ばれることは一般的ではないため、自分が呼ばれるとは思っていなかったようだ。

 12月には就任式が行われ、2016年1月からは6000人の部族のリーダーとなる。

 マヌさんはカナダ人女性と結婚後、3年前にカナダに移住してきた。

 妻のドリー・ブロック(旧姓)さんは、マニトバ州サスカトゥーン市出身。医学博士過程の研究で訪れていたガーナでエリック・マヌさんと知り合い、約半年後に結婚、当地で暮らし始めた。しかし2〜3年たった頃、新しい生活を求めてカナダに移った。ドリーさんは男の子を出産、マヌさんは造園会社の職を見つけた。彼は自然を美しく見せるこの仕事を気に入っていたという。

 ところで妻のドリーさんは、結婚当時マヌさんが族長の血筋だとは知らなかった。そのことを知った時は驚いたものの、彼が族長になるのは当分先のことだろうと思っていた。マヌさんが王位を継承すると、ドリーさんは「母なる女王」となり一族の経済的発展を指揮することになる。

 新年からは現地の古老からリーダー学を学ぶマヌさん。しかし造園業で学んだことも生かし、部族の皆と働いて助け合っていきたいと話している。

 「自分が権力を握りすぎると、みんなは恐れて近づかなくなる。それでは良いリーダーになれない」とマヌさんはその心構えを語っていた。

 

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーに、初の猫カフェ『キャットフェ(Catfe)』が14日オープンした。場所はダウンタウンのやや東、スカイトレインのスタジアム=チャイナタウン駅北側のインターナショナル・ビレッジ・モールの2階。

 しかし開店までの道のりは長かったと、店のオーナーのミッシェル・ファーバチャーさんは取材に語っている。

 ファーバチャーさんは約2年前、最愛の猫を失い仕事を変えることまで考えるほど落ち込んでいた。そんな時に偶然見た、日本での猫カフェ事情を紹介したビデオがこの店をオープンするきっかけになったという。

 現在のところ店内には5匹の猫が常駐しているが、ゆくゆくは12匹体制に充実させる予定。これらの猫はBC州動物虐待防止協会(BC SPCA)から借りてきているもので、このカフェから里親として引き取ることも可能だ。

 食品衛生管理法上、店内はコーヒーなど食品を提供するスペースと、猫と遊べるスペースに分けられている。猫スペースに入れる人数は、猫へのストレスを抑えるため最大で16人に制限されている。

  開店初日に訪れた客からは「店のオープンをずっと心待ちにしていて、開店日が公表されると何週間も前に予約を入れた」という声や、「カフェラッテを片手に、店内で放し飼いの猫を抱いたり撫でたりできる店はいかにもバンクーバーらしく、もっと早くにオープンしなかったことが不思議だ」という好意的な反応が聞かれた。

 オープンまでに時間がかかった分、多くの人が待ちわびていたこともあって同店のウェブサイトでは2週間ほど先にしか予約が取れない状況だという。

(同店のウェブサイトは『Catfe』で検索)

 

 ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドで7日、パーツ販売の目的で盗難車の解体を行っていた工場が摘発され、32歳の女が逮捕された。

 工場の場所は、同市北部のリバー・ロードとシェル・ロードが交差するあたり。リッチモンドRCMP財産犯罪課と、バンクーバー市警察自動車犯罪課が合同で捜査を進めてきた。

 工場内からは解体されたホンダ・アキュラのセダンやホンダのクーペなどのほか、様々なパーツが押収された。一般にチョップ・ショップと呼ばれる、こうした盗難車の解体を手がける工場では、転売目的で盗難車や廃車の登録番号を付け替えたりもしていると警察は説明している。

 今回摘発された工場は日本車を専門に扱っていたが、北米の車種のパーツも見つかっている。

 自動車保険を扱うICBCでは、この5年間では毎年平均で6千台の車が盗まれているという。しかし、その数は年を追うごとに減少しているとのこと。

 

 フランスのパリで2週間におよび開催されていたCOP21(第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議)に出席していたキャサリン・マッケナ環境・気候変動相は、カナダの精神が反映されたパリ協定の採択に「興奮している」と語った。

 法的拘束力を持つ2020年以降の地球温暖化対策の新たな国際枠組みである「パリ協定」は、各国に自主的な温室ガス削減目標の提出と5年ごとに目標実現への取り組みの点検を義務付け、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ2度未満に抑える目標を設定、気温上昇1・5度未満に抑えるという努力を続けることも併記した。また途上国に対する資金援助についても盛り込まれた。

 今回の決定についてジャスティン・トルドー首相は、「我々はこれから気候変動に強い経済へと移行し、公共交通機関、グリーンインフラ、クリーンテクノロジーに投資し、雇用を創出し、コミュニティを支援していく」と声明を発表した。また、90日以内にカナダの排出量削減目標を決めるために、州首相と話し合いの場を持つとも発表した。

 カナダは保守党前政権のもとでは環境問題についてほとんど対策が取られてこなかった。アルバータ州を基盤とする保守党が、同州経済、さらにはカナダの経済を担う天然資源産業への影響を極力少なくしようと努めていたためで、国内外から批判が相次いでいた。

 しかし、10月の総選挙で政権が交代。自由党は環境問題にも力を入れていくと宣言し、カナダへの期待が国民からも海外からも一気に高まった。

 カナダは、排出量自体は世界の全排出量の2パーセントと比較的少ないが、国民一人あたりにすると世界でも最も多い国の仲間入りをしてしまうとカナダ環境省が報告した。今後はどのようにカナダが温室効果ガスを削減するのか、その方法を示す必要がある。

 自由党はCOP21に参加する前に独自の削減目標を掲げなかった。政権交代から約1カ月での会議参加に独自目標を作成する時間的余裕がなかったというのが実情だが、カナダが本気で環境問題に取り組む姿勢を見せるためには、今後は実行力が必要となってくる。

 

 

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