2017年10月5日 第40号

 ジャスティン・トルドー首相が10月10日からアメリカ・ワシントンDC、メキシコ・メキシコシティを訪問することが10月3日、明らかになった。ワシントンDCに2日間滞在し、ドナルド・トランプ大統領と会談、メキシコシティにも2日間滞在し、エンリケ・ペニャニエト大統領と会談する予定。

 現在、交渉が進められている北米自由貿易協定(NAFTA)が主要な理由ではないと政府高官は説明しているが、会談の中で話題にはなるだろうと語っている。ただ、トルドー首相がワシントンを訪問する日から、NAFTA交渉の第4ラウンドがワシントンDCで開始される。

 アメリカとはNAFTA以外にも、製材問題や、最近ではアメリカ政府がアメリカのボーイング社からの苦情を受け、カナダ航空機メーカー、ボンバルディア社Cシリーズ機に220パーセントの関税をかけると決定し、トルドー首相がボーイング社機の購入見直しも辞さない構えを見せた。首相事務所は今回の会談では、国際安全保障や貿易経済関係といった二国間に重要な案件が話し合われると発表している。

 ワシントンDCでは、ビジネス雑誌フォーチュンが主催する女性フォーラムに参加し、講演する予定。

 

 

2017年10月5日 第40号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー島に住むコンドミニアムで、オーナーが部屋を短期宿泊者に貸し出したところ、家具などを盗まれる被害に遭った。

 事件が起こったのは、島のほぼ中央部に位置するリゾート地マウント・ワシントン。オーナーのアヌーシュカ・スタイグマンさんは、所有するコンドの部屋をオンライン上の宿泊施設貸し出しサイト、エアービーアンドビーなどに登録して、貸し出していた。

 ある時スタイグマンさんのもとに、涙なしには聞けないほどつらい体験をしてきたという家族から、短期賃貸のリクエストが届いた。その話に心を動かされ、何とか助けてやりたいと思った彼女は、他にもいくつか入ってきたリクエストを差し置き、彼らに部屋を貸すことにした。

 しかしその後、コンドの管理人からスタイグマンさんのもとに、賃貸人が家具などを盗んで出て行ってしまったとの連絡が届いた。彼女が部屋を確認したところ、電気製品や写真、ベッドのほか二段ベッドの下の部分、また食器類などがなくなっていた。スタイグマンさんは警察に被害届を出すとともに、ソーシャルネットワーク上で、このテナントの情報提供を呼び掛けている。

 同リゾート地でバケーションレンタルを手掛けているリアンヌ・ウェブスターさんは、この地域ではこうした犯罪が増加していると、取材に話している。ウェブスターさんは今回被害のあった、スタイグマンさんのコンドミニアムは管理していないが、部屋のオーナーや物件の管理人は被害に備えて十分な前金を請求したり、頻繁に部屋をチェックしたりするべきだと指摘している。

 ウェブスターさんは、利用客全てに事前に会って話を聞くようにしているという。そうして肌身で感じて初めてわかることも実は非常に多いと語っている。

 連邦警察(RCMP)は、スタイグマンさんの件を捜査中であることを明らかにしている。

 

 

2017年10月5日 第40号

 メジャーリーグサッカー(MLS)バンクーバー・ホワイトキャップスFCは9月30日、カンザスでスポーティング・カンザスシティと対戦した。

 西カンファレンス首位ホワイトキャップスと3位スポーティングKCの勝ち点差はわずか1。負ければ首位転落の状況で1‐0で辛勝。首位を堅守、プレーオフ進出も決めた。

 試合は前半から押され気味だったが、後半に入った53分。FWハタードがゴールを決め、1‐0。この1点を守り切った。

 これで9月は6試合を戦って4勝1敗1分、勝ち点13。9月13日に首位に躍り出たまま、首位を堅守している。

 

 

2017年10月5日 第40号

 米ネバダ州ラスベガス中心部で10月1日深夜に起きた銃乱射事件で、2日までにカナダ人3人の死亡が確認された。

 事件は同市中心部の野外コンサート会場で発生。隣接するホテルの32階から、男が会場に向けて銃を乱射。60人近くが死亡したほか、500人以上が負傷するという米国史上最悪の銃乱射事件となった。

 当時コンサート会場では、3日間のカントリーミュージックコンサート「ルート91ハーベスト」の最終日を迎えており、約2万2千人が集っていた。

 このコンサートにガールフレンドと参加していたブリティッシュ・コロンビア州メープル・リッジに住むジョーダン・マキルドーンさん(23歳)は銃撃を受け、会場でバーテンダーとして働いていたヒーサー・グーズさんに抱きかかえられながら息を引き取った。グーズさんはちょうど鳴り始めたマキルドーンさんの携帯に出て彼の名前を知り、それを彼の腕に書き留めたほか、BC州にいる家族や会場で離ればなれになっていた彼のガールフレンドと連絡を取った。彼を一人にはできないと、グーズさんはその後5時間半にわたり、マキルドーンさんのなきがらのそばに付き添っていた。

 マキルドーンさんは来週の金曜日が誕生日だった。彼とガールフレンドは毎年この時期、誕生日を祝うため当地を訪れていた。

 またアルバータ州北西部の人口2千人弱の町バレービューから訪れていた、カトリック系学校で働いていたジェシカ・クリムチャックさんの死亡も確認された。クリムチャックさんは4人の子供のシングルマザーで、銃撃当時はフィアンセとともにいた。このほかにもう一人、アルバータ州からの28歳の女性の死亡も確認された。

 そのほか少なくとも4人のカナダ人が銃撃で負傷、病院で手当てを受けている。

 

 

2017年10月5日 第40号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー国際空港で9月26日夕方、旅行者の手荷物を何度も盗んでいた容疑で男が逮捕された。

 この男はバンクーバー在住の46歳で、到着ロビーで預け入れ荷物を受け取るベルトコンベヤーから、手荷物を盗んでいた。連邦警察(RCMP)空港分署には9月に入ってから、手荷物盗難の被害届がいくつも届けられており、警察はベルトコンベヤー上の手荷物が所有者によって引き取られる前に盗まれていたものとみて、捜査を続けていた。

 9月24日にもこの手口で手荷物が盗まれたが、この時点で容疑者はほぼ特定できていた。そして26日、空港警備員が、この容疑者と容姿が一致する男を国際線ターミナルで見かけ、通報を受けた警察が逮捕した。

 警察は空港利用者に対し、到着後できるだけ速やかに預入手荷物を引き取るようにすることと、受取場で不審者を見かけた場合はすぐに警察に通報するよう呼びかけている。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。