2017年10月19日 第42号

 ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバー地区で行われてきた今年の散水制限が15日、終了した。

 ダレル・マサット公益事業委員会議長によると、貯水池の水量確保は目的値を達成でき、特に一軒家では散水制限に協力するところが多かったという。しかしそれ以外ではまだ制限が浸透していないところもあり、引き続き周知徹底を目指していくと話していた。

 またマサット議長は、気候変動や将来の少雨などに対応して必要な水量を確保するため、適宜関連法案を見直していくとしている。来年の制限事項には、事業用地や校庭、ゴルフコースのほか公園なども含まれるという。

 その一方で上水道システム整備のため、今後10年で35億ドルの予算が組まれる予定だと、マサット議長は付け加えている。

 なお来年の散水制限の実施時期はさらに早まり、5月1日が予定されている。

 

 

2017年10月19日 第42号

 オンタリオ州トロント中心部で14日、カナダを代表する食べ物の一つプーティーンの早食い大会が開催された。

 プーティーンは、フライドポテトにグレービーソースとチーズカード(牛乳が凝固した、チーズになる前の状態)をかけたもの。カナダ・ケベック州が起源のファーストフード。

 この選手権はアメリカに本社を置く、世界各地で食べ物選手権を手掛けるイベント会社メジャー・リーグ・イーティング社が企画、トロント市中心部のショッピングセンター、イートンセンターに隣接する広場ヤング=ダンダス・スクエアで開催された。

 今年の優勝者は、米ニュージャージー州イースト・ウィンザー市から参加したカルメン・シンコッティさん(24歳)。地元のプーティーン専門店スモークス・プーティナリー提供の1・5ポンド入りプーティーンを食べ続け、20・25ポンド(約9・2キログラム)を平らげた。

 世界記録の25・5ポンドには達しなかったが、今回が2回目の挑戦というシンコッティさん、賞金3千ドルのほか、巨大なトロフィーや数々の景品を手に入れた。さらに昨年は食べ終わった後にひっくり返り死ぬのではないかと思うほどだったが、その経験を生かした今年は終了後もこうして立って歩くことができ、なによりもプーティーンを楽しむことができてよかったと取材に答えている。

 そんなシンコッティさんは、決して大柄ではない。逆に体重150ポンド(約68キログラム)という、参加者の中でも最も小柄なひとりだった。そんな彼は今年春に米ニューヨーク市で行われたネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権で、62本のホットドッグを10分間で平らげ2位になっている。ホットドッグに比べると、プーティーンはグレービーソースがフライドポテトを柔らかくするので『流し込みやすい』と取材に語るシンコッティさん。食べ物によっては開始直後に棄権したくなることもあるが、プーティーンの場合は、1分ちょっと経った頃にはあと10分はいけるという感触が得られたという。

 同選手権のアマチュア部門ではトロント市の北、シムコー湖のほとりの町オリリアから参加したダリエン・トーマスさん(18歳)が10分間で4・5ポンドのプーティーンを食べ優勝。ちなみに昨年は3位だった。彼のテクニックは、口に入れる前にプーティーンを手で握りつぶす『手のひら咀嚼』。こうすることで、いったん口に入れたらほとんど噛まずに飲み込めると話している。

 トーマスさんもシンコッティさん同様細身だが、彼はその方がおなか周りの脂肪にじゃまされず胃が拡張できるので、大食いには向いているという持論を披露していた。

 この選手権にプーティーンを提供したスモークス・プーティナリーの創業者ライアン・スモルキンさんは、この日の見物客のために8千から1万個の無料プーティーンを用意した。この件についてスモルキンさんは、7回目となる昨年は2万人を超える観客が集まり、101年の歴史を誇る早食い選手権ーネイサンズ・ホットドッグ早食い選手権ーに次ぐ世界第2位の規模を誇る大会となったことに触れ、それに対するお礼だと語っていた。

 

 

2017年10月19日 第42号

 オンタリオ州トロントに住む19歳の女性が、無資格で整形手術を行ったとして13日、逮捕された。

 『ドクター・キティ』と名乗り手術を行っていたのは、ジンギイ・『キティ』・ワン容疑者。この4月に同市内の家のベースメントで、ワン容疑者から整形手術を受けた女性が感染症を引き起こし、2〜3週間後に正規の整形外科医の再手術を受けることになった。このことを受け、同市警察はワン容疑者を加重暴行罪の容疑で逮捕した。

 また警察では、ワン容疑者から手術を受けた人が他にもいるとみて、市民からの情報提供を呼び掛けているほか、匿名での連絡も受け付けている。

 

 

2017年10月19日 第42号

 ケベック州ケベック市の空港で12日、着陸間際の旅客機に小型無人機(ドローン)が衝突した。

 この双発プロペラ機には乗客6人と乗員2人が乗っていたが、機体に軽微な損害を受けただけで無事着陸、けが人はなかった。

 ガルノー・カナダ交通大臣は15日に行われた記者会見で、もしドローンがコックピットやエンジンを直撃していたら深刻な事故につながったとして、事態を重く見ていると語っている。

 旅客機とドローンが衝突したのは、滑走路直前の高度1500フィート(約450メートル)とみられている。ガルノー大臣は、この高度でのドローンの飛行は違法であると指摘している。交通省は最近増加が著しいドローンの飛行について、暫定的なルールを設定しながら、その安全対策を講じている。

 例えば、空港から半径5・5キロメートル(3マイル)以内やヘリポートから半径1・8キロメートル(1マイル)以内では個人が所有するドローンは特別許可なしには飛行が禁じられている。近々更新される暫定ルールにはさらに、ドローンを運用できる最低年齢の設定、筆記試験やドローンの機体に所有者の住所氏名を書き込むことの義務化が盛り込まれる予定。これに違反して航空機の安全性を脅かした場合、2万5千ドルの罰金か禁固刑となる。

 交通省は2018年に最終的なドローン運用基準の制定を目指している。

 今年に入ってドローンが関係するインシデントは1596件発生しており、そのうちの131件は航空機の安全性に関わるものだったという。

 

 

2017年10月12日 第41号

 エナジー・イースト・パイプライン建設計画の中止が明らかになった。トランスカナダ社は計画していた総事業費157億ドルの同パイプライン計画を撤回すると5日発表した。

 理由はパイプラインや石油を取り巻く「環境の変化」と説明。建設を計画した当初から原油価格が大幅に下落したことや環境対策の変更などを理由にあげたが、総合的に判断して採算が合わないためと特定の直接的な要因は明らかにしなかった。

 エナジー・イースト・パイプライン建設計画は、アルバータ州のオイルサンドをカナダ東海岸ニューブランズウィック州まで運び、同州の精製所で処理するか、海外市場へと輸出するためのパイプラインを建設するプロジェクト。既存の約3千キロメートルある天然ガス用パイプラインに新たに約1500キロメートルのパイプラインをつなぎ、完成すれば1日110万バレルを運ぶ予定になっていた。

 しかし、パイプラインはカナダを横断するように延び、アルバータ州、もしくはサスカチワン州のオイルサンドがマニトバ、オンタリオ、ケベックと各州をまたがって通ることから、通り道の州では反対派が強硬に計画撤廃を主張していた。特にケベック州ではモントリオール市デニス・コデール市長が先頭に立って反対していた。

 今回の撤回について、コデール市長は「我々の勝利」と勝利宣言のような発言をして撤回を称賛した。環境活動家や先住民族からも同様の声が上がった。

 一方、アルバータ州レイチェル・ノッテリー州首相は「非常に残念」との声明を発表。またニューブランズウィック州ブライアン・ガラント州首相も残念な結果と語ったが、両州首相とも連邦政府を責めることはなかった。

 しかしアルバータ州野党・連合保守党は連邦政府の責任は大きいと非難した。また連邦野党保守党も連邦政府の環境対策強化が結果的に撤退を引き起こし、カナダの雇用と経済に大きな打撃を与えることになったと批判した。サスカチワン州ブラッド・ウォール州首相も連邦政府のカナダ西部軽視と批判した。

 連邦政府は環境対策強化を進めている。天然資源産業はカナダの主要産業だが、環境対策免除というわけではない。先月カナダエネルギー庁(NEB)は対策基準を強化し、パイプライン建設承認へのハードルが上がった。

 しかしジャスティン・トルドー首相やジム・カー天然資源相は、今回の撤回はトランスカナダ社の経営上の決定であって、環境対策が直接の要因ではないと反論した。

 同パイプライン建設計画が発表されたのは2013年。当時の原油価格は90米ドルを超えていた。しかし2014年に原油価格が急落。現在は当時の約半分に下落している。さらにカナダのオイルサンド開発費用が高いうえ、将来的にはオイルサンドの生産は減少されることが予想されていて、専門家の間では採算が合わないと判断したのだろうとの見方が強い。実際に、計画が発表された当初から実行される可能性が低いのでは、との見方もあった。この日の撤退発表後も同社の株価はほとんど変わっていない。

 今回のトランスカナダ社の撤退は、残りのパイプライン計画に影響する可能性がある。そのうちの一つ、最も注目されているのがアルバータ州からブリティッシュ・コロンビア(BC)州バーナビー市までのキンダーモーガン社のトランス・マウンテンパイプライン拡張工事計画。

 昨年11月には連邦政府が、続いてBC州自由党前政権が同計画を承認した。しかし、計画段階から環境保護団体や先住民族のほか、バンクーバー市やバーナビー市が強硬に反対。さらに今年になり、あらゆる手段を使って同パイプライン計画を中止すると公約していた新民主党(NDP)にBC州政権が交代し、先月には提訴した。同パイプライン建設計画は今年9月に工事が再開されるはずだったが、ほとんど進んでいない。

 同計画は、現在のパイプラインに沿って拡張する計画で、完成すれば輸送量が3倍に増加し、バーナビーからアジア市場に向けて輸出される。

 カナダは、これまでアメリカ一国に頼っていたオイルサンドの輸出先を多方面に拡張しようと海外輸出用のパイプライン計画を模索しているが、実際にはうまくいっていない。トランス・マウンテンは連邦政府が唯一承認した計画で、アルバータ州からBC州北西部へのノーザン・ゲートウェイ・パイプライン計画は、環境問題の観点から撤回した。エナジーイーストはそれに代わる計画として期待されたが、結局、企業側が今回撤退を決定した。

 今後トランス・マウンテン計画に、どう動くのか。拡大するアジア市場への窓口として期待されている計画に注目が集まっている。

 

 

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これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。