2017年10月12日 第41号

 カナディアン・フットボール・リーグ(CFL)BCライオンズは7日、BCプレースで昨年、グレイカップ覇者オタワ・レッドブラックスと対戦した。

 レベルの高い西地区で現在最下位と沈んでいるライオンズ。この日負けるとプレーオフ進出はかなり厳しくなる。

 先発クオーターバックは、この日もジェニングス(#10)。 序盤は順調に得点を重ね、前半を15ー6とリードして折り返した。第3クオーターに入ってもタッチダウンを決めるなど、一時は25ー6まで引き離した。

 しかし、チームは突如崩れた。第3クオーター終盤に25ー19まで追い上げられると、第4クオーターには逆転を許した。ライオンズは残り2秒で大逆転のチャンスをつかんだが、結局生かしきれず25ー30の逆転負け。3連敗となり、4試合を残して、プレーオフ進出はかなり厳しくなった。

 

 

2017年10月12日 第41号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー港湾局は、バンクーバー市近郊でカヤックやカヌーなどの利用が盛んなスタンレーパーク沿いの水域などを、こうした小型ボートの利用禁止区域にしようと計画している。

 同港湾局は最終的に、バンクーバー市とノースバンクーバー市を隔てるバンクーバー・ハーバー全体を、こうした禁止区域にする意向だ。その理由を同局長のピーター・アームストロングさんは、この水域は商業船舶の往来が激しい地域であり、安全性の観点からカヤックやカヌー、ヨット、水上バイクといったレジャー目的の小型ボートの利用は制限する必要があると説明している。

 現在でもスタンレーパーク橋のかかるファースト・ナローズと、セカンド・ナローズ橋のかかるセカンド・ナローズのあたりはレジャー目的の利用が禁止されているが、これを拡大させる形で、その目的を達成するシナリオを港湾局は描いている。

 しかし現在カヤックやカヌーが多くみられるスタンレーパーク沿岸は、商業船舶の航路からは離れている上に、そもそもこうした光景はバンクーバーの一部であると、2010年の冬季五輪招致活動の際には全世界に向かってアピールしていた経緯がある。

 これに対し港湾局は、今回の計画が承認されれば、その代替地域としてウェストバンクーバー市のアンブルサイド・ビーチ沖や、ノースバンクーバー市のメープルウッド・フラッツ沿岸を、レジャー目的のボート利用に開放すると説明している。

 

 

2017年10月12日 第41号

 ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドのクワントレン総合技術大学の掲示板に、論文の代書を請け負う広告が堂々と貼られているのが、地元メディアの取材で明らかになった。

 この情報をメディアに電子メールで知らせた学生によると、この広告は大学校舎一階にある、ほぼ全ての掲示板に貼られていたという。

 アルファベットのKPU(クワントレン大学の頭文字)以外は全て中国語簡体文で書かれた広告には、論文代筆をダブルスペースの文章1ページ(約250単語に相当)あたり60ドルで請け負うと記されていた。メディアが身分を隠してこのエージェント、バンスター・エッセー(VanStar Essay)に中国版ソーシャルメディアを通じてコンタクトしたところ、ゴーストライターは有名大学を卒業しているカナダ人か、カナダ生まれの中国人で、彼らが一から書き起こした文章は盗作チェックアプリで著作権率が15パーセント以下になることも確認すると説明された。また書かれた論文が通ることを保証するとともに、通らなかった場合には全額返金すると、この代行業者は語っていたという。

 このサービスを利用するために学生が提供する情報は、論文のトピックと分野だけ。1500単語以下の論文なら3〜5日で、それ以上の場合でも10日以内に論文が依頼者の手元に届くという。

 また、このエージェントでは、オンラインコースを受講している生徒に対し、代理で出席するサービスも提供している。

 大学側は今回の事態を受け、限られたスタッフながら学内の見回りを強化して、このようなポスターが再び掲示板に貼られないよう努力するとコメントしている。また論文代筆は教育に対する重大な違反であり、カンニングと見なすと警告している。

 

 

2017年10月12日 第41号

 中南米が生息域のハヤブサの仲間、カンムリカラカラ(crested caracara)がニューブランズウィック州の海岸近くに現れた。カナダではほとんど見ることのできないこの迷鳥を一目見ようと、多くのバードウォッチャーが現地を訪れている。

 黒い胴体に白い首と尾部、そしてくちばしの根元が赤いカンムリカラカラが目撃されたのは、同州南東部の海岸に近い町ホープウェル・ヒル。主な生息域は南米北部と中米、そしてメキシコの大部分で、たまに米テキサス州やフロリダ州でも目撃されることはあったが、約3千キロメートル離れたニューブランズウィック州まで飛来するのは、極めてまれなことだという。

 カナダではめったに見られない鳥が、なぜここまで来たのかは明らかではないが、最近メキシコ湾で立て続けに発生したハリケーンなどの強い風に流されてきたのではないかとみられている。現地を訪れて間もなくこの鳥を発見、撮影にも成功したバードウォッチャーは、寒い冬が到来する前に、この鳥が南へ向けて旅立てることを祈っていると、取材に語っていた。

 

 

2017年10月12日 第41号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市役所は、家庭から出る使用済み調理オイルを台所の流しから下水に流さないよう、市民に周知徹底させるキャンペーンを始めた。

 使用済みオイルは下水管の中で固まり、氷山ならぬ『油山(fatberg)』になって下水を詰まらせる。同市ではこうした詰まりの除去や損傷部分の修理のため、毎年200万ドルの予算を組んでいる。 家庭で調理して残った油を、お湯や洗剤で溶かして下水に流せば大丈夫と思っている人は多い。しかし油は下水管に流れ込むと再び凝固し始め、髪の毛やウェットティッシュ、おむつなどとも絡み合いながら『油山』を形成する。その硬さはコンクリート並みになると、メトロバンクーバー上下水道委員会の委員長を務めるダレル・マサット・ノースバンクーバー市長は取材に語っている。 先月には英国ロンドンの下水道で、長さ250メートルになる『油山』が発見され、メディアでも大きく取り上げられた。その重さは130トンになるとみられ、これを完全に除去するには3週間はかかるだろうと言われていた。

 バンクーバー市ではそのような事態が起こらないよう、啓蒙キャンペーン『ふき取り、コンポストへ(Wipe It, Green Bin It.)』を展開し始めた。そのタイトルのとおり、調理で残った油は流しに捨てるのではなく、紙などで拭き取り、リサイクルのためコンポストへ捨てるよう呼び掛けるものだ。同様の取り組みは、すでにメトロバンクーバー内のサレー市とリッチモンド市でも始められており、明らかに下水道の汚れ具合が軽減し、清掃費用も減少するなどの効果が表れている。

 多くの自治体が行っている有機物リサイクル・プログラムでは、少量の油や脂肪を受け付けている。ある程度のまとまった量をリサイクルしたい場合には、所定のリサイクル施設へ持ち込む必要がある。

 また使用済みオイル以外で、家庭内から下水に流してはいけないものに、ウェットティッシュがある。パッケージには下水に流しても大丈夫なような表記のものも見かけるが、実際には下水管のなかでは分解されないという。そのほかデンタルフロス、ティッシュペーパー、タンポンや化粧用コットンボール、毛髪も下水には流してはならないとのこと。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。