2017年10月12日 第41号
ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドのクワントレン総合技術大学の掲示板に、論文の代書を請け負う広告が堂々と貼られているのが、地元メディアの取材で明らかになった。
この情報をメディアに電子メールで知らせた学生によると、この広告は大学校舎一階にある、ほぼ全ての掲示板に貼られていたという。
アルファベットのKPU(クワントレン大学の頭文字)以外は全て中国語簡体文で書かれた広告には、論文代筆をダブルスペースの文章1ページ(約250単語に相当)あたり60ドルで請け負うと記されていた。メディアが身分を隠してこのエージェント、バンスター・エッセー(VanStar Essay)に中国版ソーシャルメディアを通じてコンタクトしたところ、ゴーストライターは有名大学を卒業しているカナダ人か、カナダ生まれの中国人で、彼らが一から書き起こした文章は盗作チェックアプリで著作権率が15パーセント以下になることも確認すると説明された。また書かれた論文が通ることを保証するとともに、通らなかった場合には全額返金すると、この代行業者は語っていたという。
このサービスを利用するために学生が提供する情報は、論文のトピックと分野だけ。1500単語以下の論文なら3〜5日で、それ以上の場合でも10日以内に論文が依頼者の手元に届くという。
また、このエージェントでは、オンラインコースを受講している生徒に対し、代理で出席するサービスも提供している。
大学側は今回の事態を受け、限られたスタッフながら学内の見回りを強化して、このようなポスターが再び掲示板に貼られないよう努力するとコメントしている。また論文代筆は教育に対する重大な違反であり、カンニングと見なすと警告している。