2017年11月2日 第44号

 カナダ海軍のビクトリア級潜水艦HMCSシクーティミが、カナダ軍の潜水艦としては初めて、日本に寄港した。

 アジア太平洋地域の哨戒任務のためにブリティッシュ・コロンビア州エスクワイモルトの海軍基地を先月出港した同艦は10月17日 夕刻、横須賀基地に入港、海上自衛隊の歓迎を受けた。また軍関係者は、今回のミッションはカナダが同地域の同盟国からの要請に迅速に対応できることを確認、その連携強化を図る狙いがあるとメディアに説明している。

 シクーティミのアジア太平洋地域での任務は、来年3月まで続けられる予定。

 

 

2017年11月2日 第44号

 2015年にデビューした、日本人3人を含む女性9人のKーPOPガールズグループ、トゥワイス(Twice)が10月30日、初のフルアルバム『トゥワイスタグラム(Twicetagram)』をリリースしたのに合わせ、新曲『ライキー(Likey)』のプロモーションビデオを発表した。

 テレビの勝ち抜きオーディション番組を経て結成されたこのグループ9人のうち、モモ、ミナ、サナの3人が日本人。ほかのメンバーは韓国人のナヨン、ジョンヨン、ジヒョ、ダヒョン、チェヨンと、台湾人のツウィとなっている。今回発表されたプロモーションビデオは、ブリティッシュ・コロンビア州のバンクーバーなどで収録された。

 約3分半の動画では、ビルの外壁をカラフルな色で塗りなおしたバンクーバー中心街の裏通りや、スカイトレイン車内、またテレビドラマや映画の撮影にも頻繁に利用されているリッチモンド・スティーブストンの町並みなどをバックに、9人が明るく踊っている姿が収められている。

 

 

2017年11月2日 第44号

 7月に米サンフランシスコ国際空港の誘導路を滑走路と勘違いして着陸を試み、寸前に気が付き、着陸を中止して大惨事を免れたエアカナダの旅客機が、また同じ空港でインシデントを引き起こした。

 この便はモントリオール発サンフランシスコ行きエアカナダ781便で、乗客144人と乗員5人が搭乗していた。

 10月22日夜9時過ぎ、着陸に使用されていた2本の平行滑走路のうち、右側の滑走路への着陸許可を管制塔から受けたエアカナダ781便は、最終着陸態勢に入っていた。しかし同じ滑走路に先に着陸した旅客機が、2本の滑走路の左手にあるターミナルに向かう誘導路に侵入するのが遅れ、エアカナダ機が着陸するまでに滑走路から出られない可能性が出たため、管制官は同機に対し着陸を中止、上昇に転じるよう指示を出した。

 しかしエアカナダ機からは何の応答もなく、管制官はその後2分間に計6回、同機に着陸を中止するよう繰り返し呼び掛けたが、同機は滑走路へのアプローチを続け、着陸した。この時までには先行の旅客機は滑走路から出ており、事故には至らなかった。

 着陸後ようやく管制塔にコンタクトしてきたエアカナダ機は、無線機のトラブルだったと報告。しかし管制塔はアプローチ中の同機に対し、無線による着陸中止の指示のほかに赤色のライトシグナルも管制塔から照射して、着陸の中止を指示していた。

 この件に対しエアカナダは、同機は通常の着陸許可を得てその通りに無事着陸しており、着陸後に管制塔から、着陸中止の指示に従わなかった旨を指摘されたものの、パイロットにはその指示が届いていなかったと説明している。

 北米以外では、着陸許可は滑走路に最も近い飛行機だけに、滑走路上に何の障害もないことが管制官によって確認されてからしか与えられない。しかし北米の、特に離発着数が極めて多い大空港では、同じ滑走路へのアプローチを開始した複数の飛行機に対し、順番をつけて着陸許可が与えられることが一般的。今回もエアカナダ機は、先行する旅客機がまだ着陸する前から着陸許可を与えられていたものの、その後の状況変化で着陸を取り消された形となった。

 

 

2017年11月2日 第44号

 オンタリオ州オタワでは10月30日朝、6時間の間に50ミリを超える記録的大雨を記録、それに伴う洪水が各所で発生した。市中心部を流れるリドゥー川に面した、バンク通りぞいのペブ・ビルディングには大量の水が流れ込み、消防隊員が閉じ込められた女性一人を救助した。また市南部の住宅地に住むドノバン・トンプソンさんも、床上浸水のため午前5時ごろに目が覚めた。その時には今のカウチが浮き上がるほどの水位だったという。生後間もない赤ちゃんとともに無事避難したトンプソンさんだったが、車を修理して売る商売をしていた彼の家にあった車も浸水、被害を受けた。

 カナダ環境省によると、今年に入ってからのオタワ市の降水量はすでに1200ミリに達し、年平均降水量の943ミリを大幅に上回り、最高記録を更新しているという。

 また強風により電線が切れるなどして、9千世帯以上が停電となったほか、オタワ=カールトン地区の学校は休校となり、多くのオフィスも休業となった。

 さらに同市北部、ガテノーヒルズのハリントン湖沿いの一軒家に住むトルドー首相はこの朝、近所の道路が冠水したためジョン・ディアー社製の4輪バギーで自宅を出発、離れた場所に待機していた迎えの車に向かった。同首相の家は、国会議事堂からは約26キロメートルほど離れている。

 

 

2017年11月2日 第44号

 ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドで2番目となる、シニア向けデイサービス・センターが10月24日、オープンした。

 中僑林植生成人日間中心(S.U.C.C.E.S.S. Jackson Lam Adult Day Centre)は、中華系カナダ人コミュニティに向けて、各種ソーシャルサービスを提供している非営利団体サクセス(S.U.C.C.E.S.S.)が運営する、身体機能が衰えたり認知症の症状を伴ったりしたシニア向け施設。

 同市スティーブストンのモンクトン通りに面した、同じ団体が2007年に建設し運営している介助付きシニアホームのオースチン・ハリス・レジデンスに併設される形でオープンした同施設は、コミュニティのメンバーから30万ドルの寄付があったことから実現にこぎつけた。

 施設の利用時間は月曜から金曜日までの午前8時半から午後5時半までで、最大で25人を受け入れられる。家族などが朝に預けた老人には、午後のピックアップまでの時間に軽い運動やクッキングクラス、美術やクラフト、歌などのアクティビティが提供される。

 そのほかに外出の機会もあり、昼食は洋食と中華が用意されるという。バンクーバー・コースタル保健局からの助成を受けているこの施設の、1日の利用料金は9ドル(昼食とスナック含む)。こうした形態の施設は新しいものだが、需要が急速に高まり利用者希望者の多くが待機を余儀なくされているという。

 保健局では同団体とパートナーシップを組み、リッチモンド市だけでも25の施設を新規オープンさせる予定。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。