2017年11月2日 第44号
オンタリオ州オタワでは10月30日朝、6時間の間に50ミリを超える記録的大雨を記録、それに伴う洪水が各所で発生した。市中心部を流れるリドゥー川に面した、バンク通りぞいのペブ・ビルディングには大量の水が流れ込み、消防隊員が閉じ込められた女性一人を救助した。また市南部の住宅地に住むドノバン・トンプソンさんも、床上浸水のため午前5時ごろに目が覚めた。その時には今のカウチが浮き上がるほどの水位だったという。生後間もない赤ちゃんとともに無事避難したトンプソンさんだったが、車を修理して売る商売をしていた彼の家にあった車も浸水、被害を受けた。
カナダ環境省によると、今年に入ってからのオタワ市の降水量はすでに1200ミリに達し、年平均降水量の943ミリを大幅に上回り、最高記録を更新しているという。
また強風により電線が切れるなどして、9千世帯以上が停電となったほか、オタワ=カールトン地区の学校は休校となり、多くのオフィスも休業となった。
さらに同市北部、ガテノーヒルズのハリントン湖沿いの一軒家に住むトルドー首相はこの朝、近所の道路が冠水したためジョン・ディアー社製の4輪バギーで自宅を出発、離れた場所に待機していた迎えの車に向かった。同首相の家は、国会議事堂からは約26キロメートルほど離れている。