2017年11月16日 第46号
カナダ交通省は今月27日から、航空機内に乗客が持ち込める物品の規制を改正する。
規制対象を国際基準に合わせるために行われるこの改正で、刃渡り6センチ未満のナイフならば国内線と、ほとんどの国際線の機内に持ち込めるようになる。ただしアメリカ行きのフライトでは引き続き全てのナイフが持ち込み禁止となるほか、かみそりの刃やカッターナイフも、国内外を問わず全ての便で持ち込みが禁止される。
そのほかの変更点としては、350ミリリットル以上の粉末の持ち込みが新たに禁止されることとなった。この中にはバス・ソルトやベビーパウダー、フットパウダー、クッキングパウダーのほか砂などが含まれる。一方、粉ミルクやプロテインパウダー、紅茶やコーヒーは量に関わらず持ち込み可能。
2017年11月16日 第46号
アルバータ州の配管・暖房施設施行業者LPHインダストリアルのデレック・スコットさんは8日、エドモントン市南部の工事現場に向かう途中で、同社のトラックの一台が交通事故に巻き込まれたとの電話連絡を受けた。
現場に到着したスコットさんが目の当たりにしたのは、ほとんど新車のようなBMWにぶつけられた自社のビックアップトラックだった。その中には、男性一人とその娘、さらにその娘の生後6週間になる新生児がいたが、彼らはBMWに乗っていたグループに誘拐されたという。
一方、そのBMWのまわりには警察官と消防隊員が集まり、中にいた素っ裸の5人を車外に出そうと奮闘していた。そのうちの女性の一人は激しく抵抗し、最終的には5人がかりで引きずり出さざるを得なかったという。5人は裸のまま後ろ手に手錠をされ、警察に連行されていった。このうちの4人は、複数の理由で病院へ連れていかれたが、薬物やアルコールが関与しているとのこと。
また、この5人組と、誘拐された親子3人は顔見知りだったことを、警察は明らかにしている。
5人のうち27歳の男性と、それぞれ35歳と30歳の女性は今週、やはりエドモントン市南部の町リダックの裁判所で誘拐と公務執行妨害の容疑で公判にかけられる予定。残りの2人の未成年の少女には容疑はかけられていない。
今回の一件は、まずリダック群に住む親子3人が、強制的にBMWに乗せられ自宅から連れ去られたところから始まる。トランクに詰め込まれた男性は、車が走行している間にトランクを開けて脱出することに成功した。続いて娘と新生児もBMWから逃げ出した。
道端にいたこの3人を、たまたまピックアップトラックで通りかかったLPHインダストリアルの従業員が車にかくまったものの、背後からBMWに突っ込まれた。この従業員がスコットさんに話したところによると、3人は靴を履いておらず、明らかにトラブルに巻き込まれている様子だったという。
BMWの5人組の逮捕劇が繰り広げられている間、この3人は多くを語らずピックアップトラックの中にいたままだったという。彼らにけがはなかった。
2017年11月16日 第46号
ニューファンドランド・ラブラドール州のセントジョン市で今年1月に設立された、ヒゲ愛好家団体ニューファンドランド・ラブラドール・ベアード・アンド・マスタッシュ・クラブが販売している2018年のカレンダーが、世界から注目されている。この団体はヒゲ愛好家の集まりであると同時に、地元の慈善事業にも積極的に参加することを目的としている。
今回のカレンダーは、地元で乗馬や馬の世話を通して子供や大人のセラピーなどを行っている、スピリット・ホースNLへの寄付金集めとして販売されているもの。
海辺や床屋、カボチャ畑でポーズをとるのは、上半身裸で下半身には人魚の尾びれを履いた、ひげ面のいかつい男性陣。彼らは自らをマービィ(merb'ys)と呼ぶが、これはマーメイド(mermaid)とビー(b'yーニューファンドランド地方の方言で坊やとか仲間を表す言葉ー)の造語だという。
2017年11月16日 第46号
先週土曜日はカナダ各地でリメンバランスデーの式典が行われ、国民全体が従軍中に命を落とした兵士達の功績を讃え、その死を悼んだ。
そんな中、アルバータ州カルガリー市のコーヒーショップ、ティムホートンズでは、リメンバランスデーを象徴する赤いポピーに似せた、赤いチョコレートスプリンクルで飾り付けたドーナツ『ポピー・ドーナツ』を売り出した。
しかし、このことがカルガリー市で人気のツイッターアカウントで紹介されると、「リメンバランスデー絡みで金儲けは不適切」といった投稿が寄せられるように。
さらに、地元で赤いポピー募金活動を行っていた、カルガリーポピー基金及び退役軍人フードバンクが苦言を呈した。同団体によれば、赤いポピーは商標であると同時に、多くの人が崇高なものとして扱っていることを指摘。コーヒーショップの積極的なリメンバランスデーへの貢献を評価しながらも、営利目的で利用したことをやんわりと批判、リメンバランスデー当日までには同団体に連絡を取って募金活動に協力する姿勢を見せることを期待するとコメントした。
この件がメディアで大きく取り上げられた後、このコーヒー店のオーナーは、赤いポピー・ドーナツで得られた収益と同額を地元のカナダ王立退役軍人会に寄付することを約束した。
2017年11月9日 第45号
連邦政府は1日、3年で100万人の移民を受け入れると発表した。アームド・ハッセン移民難民相は同日に法案を提出したと記者会見で語った。
移民受け入れ数は、経済移民、家族移民、難民を合わせて2018年には31万人、今年の30万人から1万人増加、2019年には33万人、2020年には34万人に徐々に増加していく。
この数字は、連邦政府の諮問機関経済成長委員会による2021年までに年間45万人受け入れの提案を大きく下回っている。
ハッセン移民相は移民受け入れだけではなく、移民がカナダで自立していけるように支援することも政府の仕事と説明した。
カナダも他の先進国同様に少子高齢化が進んでいる。ハッセン移民相によると、1971年には労働年齢人口6・6人に1人で支えてきた高齢者を、2012年には4・2人に1人、2036年には2人に1人が支える構図になるという。その頃には人口増加のほぼ100パーセントが移民となる。現在は75パーセント、移民受け入れがなければ人口減少に転じるのが現状。経済成長委員会は2018年には35万人、2019年は40万人、2021年に45万人を受け入れるよう提案していた。