2019年11月14日 第46号
ブリティッシュ・コロンビア州沿岸のハイダグワイ沖で9日、地震が数回起こっていたことが分かった。
カナダ地震局によるとマグニチュード4・5から4・7規模の地震がクイーン・シャーロットの南約50キロメートルで3回観測されたと発表している。震源の深さは約10から20キロメートル。
この付近では最近小規模な地震が頻発していたが、マグニチュード2・8を超える地震は発生していなかったという。
この地震による被害は報告されていない。
2019年11月14日 第46号
ケベック州モントリオールやオンタリオ州オタワが今年一番の大雪に見舞われた。これらの地域では12日の早朝から通勤通学の足に大きな影響が出た。
前日から降り続いていた雪は12日の朝には多い地域で20センチメートルに達し、例年より早い冬の訪れに市は除雪作業に追われた。
グレーター・モントリオールやオタワでは休校も相次いだ。
モントリオール空港では雪のため飛行機の発着便に遅れや欠航便も出ているため、利用者は発着状況を確認するよう呼びかけている。
オタワ空港でも11日には9・4センチメートル積もり、11月11日の積雪量では過去最高を記録した。前回の記録は1983年の5・2センチメートル。同空港でも遅れや欠航が生じた。
13日にかけてもケベック州を中心に引き続き大雪が予想されている。モントリオールでは5センチメートル未満としているが、多いところでは30センチメートルの降雪量が予想されている。
2019年11月7日 第45号
ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバーでバス運転手らがストライキに突入した。
11月1日からストライキに踏み切ったのは、メトロバンクーバーの公共交通機関を管理運営するトランスリンク社のバス・シーバスの運転手らが加入する労働組合ユニフォ組合員。
トランスリンクでバス・シーバスの運営を任されているコースト・マウンテン・バス・カンパニー(CMBC)と協議していた労使交渉が決裂したため実力行使に踏み切った。
ユニフォ代表は、11月1日からトランスリンクのロゴの着いたジャケットを着用しないこと、時間外勤務をしないことと発表。これによりバンクーバー・ダウンタウンとノースバンクーバーを結ぶシーバス(旅客用定期船)が、1日には夕方のラッシュアワーで毎10分から毎15分に減便、2日は20便、3日には16便を欠航した。これまでのところバスの運行は停止されていない。
市長評議会の代表ニューウエストミンスター市ジョナサン・コーテ市長は、組合と企業にすぐに協議を再開するよう要求。「ストライキは多くの乗客に影響を与えている。特に公共交通機関に移動を頼っている社会的弱者への影響が大きい」と懸念を示した。
CMBCによると組合側は、給与引き上げ、福利厚生の充実、労働環境改善に、10年間で6億800万ドルを要求しているという。またコーテ市長は、組合側が組合の要求を受け入れるために、公共交通機関網の拡充計画を遅らせるよう提案していると語っている。
コーテ市長は、組合員が公正な協定を要求することは分かるが、乗客が増加し、環境問題への取り組みの一環でもある公共交通機関の充実を進めているこの時期に、サービス拡充を後退させる提案には応じられない、組合側の要求は理不尽との見解を示した。
組合代表ギャビン・マックガリグル氏は、市長評議会も、CMBCも一方的な情報だけを流していると反論。もし自分たちの要求が受け入れられなければ、運行の完全停止もあり得ると語っている。今週後半にはバスの運行にも影響が出る可能性が高いとしている。
CMBCは、バス・シーバス運転手に対しては4年で9・6パーセント、メンテナンススタッフには12パーセントの賃金引き上げを提案している。
トランスリンクは、今後もストライキによる運航停止などの情報をチェックするよう呼び掛けている。ストライキ情報は、トランスリンクホームページもしくはツイッターで公開している。
協議再開の見通しは立っておらず、ストライキが長引く可能性も指摘されている。
2019年11月7日 第45号
連邦グリーン党エリザベス・メイ党首が4日、党首を辞任すると発表した。この日記者会見したメイ党首は、この日限りで党首を辞任し、後進に道を譲ると語った。
先月21日に実施された総選挙では、議席を3に増やした。若者の環境問題への関心から選挙戦後半には支持率を伸ばし、大幅な議席数増加と第3党への躍進も期待されたが、結局前議会から1議席を増やすのみに留まった。
メイ党首はこの時期の辞任について、「党が最高の時だから」と語った。選挙では「初めて100万票を集めた」と述べ、「世界を見渡してみても、小選挙区制を導入している国でグリーン党がこれだけの票を集めた国はないと思う」と胸を張った。
これまではブリティッシュ・コロンビア州のみで2議席だったが、今回はニューブランズウィックでも一人当選した。確実にグリーン党への追い風が吹いていると語る。
新党首は来年10月に投票で決定する。メイ党首によると、実力のある人々が党首への立候補を予定しているという。ただ誰が立候補するかについての詳細は自分からは控えると語った。
今回初当選したニューブランズウィック州フレデリクトンのジェニカ・アトウィン議員は記者会見の席で党首選に立候補する予定はないと語った。BC州ナナイモ-レディスミスのポール・マンリー議員は特に言及しなかった。
今日付けで党首を辞任することから、新党首が決まるまでは元ジャーナリストのジョ-アン・ロバーツ氏が暫定党首を務めることも発表された。
メイ党首は議員として残り、党を支えていくとしている。
2019年11月7日 第45号
中国がカナダからの精肉製品の輸入を再開することが明らかになった。ジャスティン・トルドー首相が5日、ツイッターで発表した。中国はカナダからの精肉製品の輸入を今年6月から停止していた。
カナダにとって中国は精肉製品の最大輸出先のひとつ。2018年には5億ドルの豚肉製品、1億ドルの牛肉製品を輸出している。豚肉は2番目、牛肉は5番目の輸出相手国。
そのため、輸出が一時停止したあとの国内精肉産業への打撃はかなり大きかった。輸出先を拡大しようとしても中国に勝る市場は見つからない。中国は世界最大の豚肉消費国である。
今回中国が突然輸入再開をした理由について、元中国大使ガイ・セント-ジャック氏は、中国の国内事情によるものではないかとの見解をCTVテレビインタビューで示した。
中国では昨年からアフリカ豚コレラが大流行し、すでに120万頭の豚が殺処分されたとされている。世界一の豚肉消費国である中国は世界一の豚肉生産国でもあるが、アフリカ豚コレラの大流行で豚肉製品の価格が2倍以上跳ね上がり、国民から不満の声が上がったのではないかとセント-ジャック氏は推測している。
カナダと中国の関係は昨年12月にファーウェイの孟晩舟CFOがバンクーバー国際空港で拘束されて以降、こう着状態が続いている。
今回の精肉製品輸入再開は中国側がカナダに対して軟化し始めた兆しかどうかを見極めるには時期尚早とセント-ジャック氏は語っている。