2019年11月7日 第45号
フランス文化を継承する独自政策を掲げるケベック州で、移民申請者に「ケベックテスト」を実施する準備を着々と進めている。
10月30日には、そのテスト内容の一部が公表された。内容は、ケベック州の民主主義政策、フランス語文化、権利と責務、男女平等、そして世俗主義。世俗主義は今年ケベック州で可決された法律で、公共の職務に就く職員が宗教的なシンボルを着用できないとするもの。公立学校の教師や警察官、消防士などがこれらの職種に当たる。
ケベック州CAQ政権フランソワ・レガノー州首相は、「ケベックで(こうしたテストを実施することは)重要だと考えている。ケベック州は自治体であり、独自の社会を持っている。我々には我々の価値観があり、我々の憲章がある」と語った。
テストは、ケベック州で永住権を申請する前に実施されるケベック州での移民選択過程で実施されると説明、2020年1月からの導入を予定している。
しかし野党からはテストには何の意味もないとの声が上がっている。ケベック州に移民したいと思っている人たちは、勉強をして受験するためできて当然で、それが受験者のケベック州に対する理解を深めることにはならないと語っている。