2018年7月26日 第30号

 ブリティッシュ・コロンビア州内のキャンプ場やレクリエーション・サイトで、テントサイトの増設が進み、今年は合計で430サイトほどが追加された。BC州環境および気候変動対策省と森林省が21日、発表した。この日は、公園や健全なエコシステムを維持することの重要性を啓蒙するために設けられた、カナダ公園の日(毎年7月第3土曜日)にあたる。

 BC公園局が管理するキャンプ場(上水道やRV用電源なども利用可能)としては、9キャンプ場で175サイト、森林局の管轄になるレクリエーション・サイト(テント用スペースなど最低限度の設備のみ)では256サイトが増設される。その中にはクートネイ・ロッキーやトンプソン・オカナガン、ローワーメインランド地区、バンクーバー島など毎年多くの人に利用されている場所も含まれる。

 今回の拡張により、BC州内には1100カ所のレクリエーション・サイトで、合計1万1千のテントサイトが利用可能になった、とダグ・ドナルドソンBC州森林大臣は発表の中でコメントしている。

 また拡張とともに、アクセス道路の整備のほか上水道蛇口や電源、トイレの増設も行われている。BC州政府によると、州内の公園には毎年2100万人が訪れているほか、同州の公園システムは北米第3の規模を誇るという。

 

 

2018年7月26日 第30号

 オンタリオ州ブランプトン市の女性が、同地で客死した母親の遺体を祖国に空輸する際の航空会社の手際の悪さに怒りを募らせている。

 カリブ海に浮かぶ小国セントビンセント・グレナディーンから、ブランプトン市に住む娘のディオン・デ=フレイタスさんのもとを訪れていたのは、パトリシア・サミュエルさん(63歳)。デ=フレイタスさんに最近生まれた子供の顔を見ることも、サミュエルさんの目的の一つだった。

 そんなサミュエルさんが就寝中に息を引き取ったのは6日のことだった。祖国に埋葬することを望んだデ=フレイタスさんは16日朝、サミュエルさんの棺をトロント空港から、米マイアミ行きのエアカナダ機に乗せた。そして17日朝にはアメリカの貨物航空会社アメリジェット直行便で、セントビンセント・グレナディーンに空輸されるはずだった。

 しかしマイアミ空港での接続に20時間もあったにもかかわらず、エアカナダは棺をアメリジェット側に引き渡せなかった。デ=フレイタスさんがアメリジェット側に問い合わせたところ、エアカナダが棺を持ち込んだのは17日午後3時52分、セントビンセント行きの飛行機はすでに目的地に到着している時刻だった。結局、棺はそのまま、マイアミ空港の冷蔵設備のない倉庫内に置かれていたという。

 一方エアカナダ側は、アメリジェットでの空輸に間に合わなくなった時点で、チャーター機による輸送を手配したと、メディアの取材に説明している。さらにチャーター代も航空会社側で負担することにしていたという。しかしデ=フレイタスさんからは、次のアメリジェットの直行便に乗せるよう指示があったため、それを尊重し倉庫で適切に保管することにしたと話している。ちなみに、アメリジェットの直行便は週1便なので、次の直行便ということは一週間後を意味している。

 ところが、デ=フレイタスさんによるとエアカナダの対応は全く違っており、19日になってようやくニューヨーク経由でのセントビンセント行きの手配がなされた。20日にニューヨークに到着した棺は、21日朝にようやくサミュエルさんの故郷に向かって飛び立った。

 しかし現地でのサミュエルさんの葬式は当初21日に予定されていたため、結局この空輸スケジュールでは間に合わず、葬式を1週間延ばさざるを得なかったと語るデ=フレイタスさん。「これは一般手荷物とは全く次元が違うもの。もしこの遺体がエアカナダの従業員の母親だったら、こんな扱いを受けていただろうか」と、航空会社の対応に怒り心頭だ。

 

 

2018年7月26日 第30号

 ノバスコシア州中部の港町エコノミー沖で、ボートに釣り上げられる寸前だった魚が、突然現れたサメに奪われた。

 ミラード・エルスさんはパートナーのアリアナ・スミスさんと友人のティム・ミルさんとともに、ミルさんの19フィートのアルミ製ボートに乗って釣りを楽しんでいた。エルスさんが釣り上げるところだったのは、16ポンドほどはある、大型のストライプバスだった。

 しなる釣竿をしっかり握りしめ魚と格闘するエルスさん、海面に浮いたところで魚をすくおうと、網を構えるミルさん。そんな二人を、スミスさんは背後から携帯電話で録画していた。

 ところがちょうど魚が上がってきたその時、一瞬海が盛り上がり、巨大なサメの一部が海面に現れたかと思った次の瞬間には、魚が奪い取られていた。釣り糸はまだ魚についていたため、エルスさんはこれを切らざるを得なかった。

 スミスさんはこの時の動画を、米マサチューセッツ州にある大西洋ホホジロサメ研究チームに送って確認を依頼したところ、間違いなくホホジロザメだという返事が返ってきた。また体長は約3メートル、重さは270キロから360キロの間だろうと推定された。

 スミスさんはホホジロザメの姿を捉えられ、その研究に少しでも寄与することができて幸運だったと取材に語っていた。

 

 

2018年7月19日 第29号

 カナダ銀行は11日、金利を0・25パーセント引き上げ、1・5パーセントにすると発表した。カナダ銀行の金利引き上げは今年1月以来。2017年7月以降では4回目。

 スティーブン・ポロズ総裁は、現在アメリカとの間で起きている貿易抗争が不安材料としながらも、金利引き上げ判断の材料とはしないと語った。

 最近のデータが示したカナダの経済状況では、雇用状況の改善やインフレ率の上昇が顕著だったため、今月には金利を引き上げるのではないかとの予測が高かった。

 アメリカが6月に実施したカナダ鉄鋼・アルミニウムへの関税や7月1日からのカナダの対抗措置が2国間の貿易に影響を及ぼすと予測されるが、好調なアメリカ経済、世界的なコモディティ需要、コモディティ価格、特に原油価格の上昇などが、関税引き上げによる影響を相殺すると予測されるとカナダ銀行は分析している。

 今回の金利引き上げにより国内大手金融機関もプライムレートを引き上げるとみられている。

 カナダ銀行は金利を2・5パーセントから3・5パーセントまで引き上げることを目標としている。

 

 

2018年7月19日 第29号

 ジャスティン・トルドー首相は17日、前日にフィンランドのヘルシンキで行われたアメリカのドナルド・トランプ大統領とロシアのウラジミール・プーチン大統領の会談について記者団から質問され、改めてプーチン大統領を非難した。

 訪問中のノバスコシア州で記者会見を開いたトルドー首相は、記者団から前日の両大統領会談について聞かれると、「カナダはウラジミール・プーチン(大統領)とロシアへの非難を明確に示している」と語った。

 ロシアのウクライナ侵攻によるクリミア併合、東ウクライナの反逆者やシリアのバッシャール・アル・アサド大統領への支援、イギリスでの化学兵器使用疑惑などを例に挙げ、これまでカナダは、これらの行為を非難してきたと強調した。

 ただ、トランプ大統領のヘルシンキでの共同記者会見で語った内容については一切言及しなかった。

 

 

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