2018年7月26日 第30号

 ノバスコシア州中部の港町エコノミー沖で、ボートに釣り上げられる寸前だった魚が、突然現れたサメに奪われた。

 ミラード・エルスさんはパートナーのアリアナ・スミスさんと友人のティム・ミルさんとともに、ミルさんの19フィートのアルミ製ボートに乗って釣りを楽しんでいた。エルスさんが釣り上げるところだったのは、16ポンドほどはある、大型のストライプバスだった。

 しなる釣竿をしっかり握りしめ魚と格闘するエルスさん、海面に浮いたところで魚をすくおうと、網を構えるミルさん。そんな二人を、スミスさんは背後から携帯電話で録画していた。

 ところがちょうど魚が上がってきたその時、一瞬海が盛り上がり、巨大なサメの一部が海面に現れたかと思った次の瞬間には、魚が奪い取られていた。釣り糸はまだ魚についていたため、エルスさんはこれを切らざるを得なかった。

 スミスさんはこの時の動画を、米マサチューセッツ州にある大西洋ホホジロサメ研究チームに送って確認を依頼したところ、間違いなくホホジロザメだという返事が返ってきた。また体長は約3メートル、重さは270キロから360キロの間だろうと推定された。

 スミスさんはホホジロザメの姿を捉えられ、その研究に少しでも寄与することができて幸運だったと取材に語っていた。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。