2018年7月19日 第29号

 ブリティッシュ・コロンビア州メトロ・バンクーバー地区の公共交通機関で使用できるIC乗車カード(コンパスカード)の券売機のいくつかで、クレジットカードなどの情報を盗み読みする装置(スキマー)が見つかった。メトロ・バンクーバー交通警察隊が12日、発表した。

 スキマーが見つかったのは、コンパスカードにチャージできる券売機で、8日にバンクーバー国際空港駅で2台、バンクーバー・シティセンター駅で1台見つかった。

 交通警察隊では、8日の始発から午後8時までの間に、これら2カ所の駅の券売機でクレジットカードやデビットカードを使用した利用者に対し、カードの使用履歴をチェックして不正に使用された形跡がないか確認するよう呼びかけている。

 

 

2018年7月19日 第29号

 ジャスティン・トルドー首相は17日、今月9日にグレイハウンド・カナダがカナダ西部での運行廃止を発表したことを受けて、マーク・ガノー運輸相に対応するよう指示したことを記者会見で発表した。

 ノバスコシア州を訪問中だったトルドー首相は、記者団の質問に答え、「州政府、コミュニティ、グレイハウンド社とともに解決策を見出すよう運輸大臣に指示した」と語った。

 中長距離バス路線を運行するグレイハウンド・カナダが今年10月31日で撤退すると発表した路線は、マニトバ州、サスカチワン州、アルバータ州の全路線と、バンクーバー・シアトル路線を除くブリティッシュ・コロンビア(BC)州全路線。

 これらの路線の多くは都市部と遠隔地を結ぶため、運行廃止は、遠隔地で生活する人々、特に低所得者を直撃すると指摘されている。その中でも先住民族への影響が大きいと専門家は警鐘を鳴らしている。

 

 

2018年7月19日 第29号

 カナディアン・フットボール・リーグ(CFL)は第5週を迎え、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーを本拠地とするBCライオンズがホームでウィニペグ・ブルーバマーズと対戦した。ホームでの試合は1カ月ぶり。

 前半は完全にブルーバマーズのペースだった。試合早々の第1クオーター3分にタッチダウンを決められると、前半を終え2タッチダウン、1フィールドゴールで0‐17とリードされた。

 しかし後半に入り、第3クオーターにタッチダウンで7-17としたライオンズは、第4クオーターにまずはフィールドゴールを決め10‐17に詰め寄ると、試合終了残り2分にタッチダウンで同点。そして残り11秒にフィールドゴールが決まると試合終了。20‐17の大逆転で開幕戦以来の勝利をあげた。

 この日は、昨季9月にヒザの故障で離脱したQBルーレイが復帰。復帰戦を自ら白星で飾った。

 これでライオンズは4試合を終了し2勝2敗。勝ち点を4として西地区最下位から脱出、3位につけた。

 その他の試合は、西地区首位を独走するカルガリー・スタンピーダーズが東地区オタワ・レッドブラックスに27‐3と勝利。西地区2位エドモントン・エスキモーズは昨季のグレイ杯覇者トロント・アーゴノッツと対戦し16‐15で辛勝した。

 

 

2018年7月19日 第29号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーの温室で、数年に一度しか開花しない世界最大の花が、開花した。

 その形がロウソクを乗せた燭台に似ていることからショクダイオオコンニャクの和名を持ち、また開花すると激しい腐臭を放つことから、英語では『Corpse flower (死体の花)』とも呼ばれている。開花の年には葉をつけず、地中の球茎から直接、太い花序とその上部のロウソク状の付属体を高く伸ばす。その高さは大きいもので3・5メートルにもなる。またそれを包み込む両手のように、仏炎苞と呼ばれる2枚の花弁が大きく開く。花序に密集する小さな花が開花すると、受粉の仲立ちをする甲虫類を臭いで引き寄せるため、付属体から肉が腐ったような強烈な匂いを発散させる。

 インドネシア・スマトラ島の熱帯雨林に自生するこの花が15日夜に開花したのは、同市クイーンエリザベス公園内のブローデル温室。

 発芽から開花までに、普通7年から10年かかると言われているが、『アンクル・フェスター(Uncle Fester)』とあだ名が付けられた同温室のものは、6年で開花となった。先週から花が開く兆候が現れ、メディアなどが取り上げていた。また温室を管理するバンクーバー公園委員会は、多くの人にこの珍しい花を目と鼻で楽しんでもらえるよう、温室の営業時間を拡大した。

 花の寿命はおよそ2日間と短く、花が閉じると臭いも収まり、付属体(ロウソク部分)は茶色く変色し倒れ仏炎苞も縮むように閉じてしまう。

 BC州でこの花が咲いたのは、今回が初めて。なお、アルバータ州エドモントンでは今年初めに、マッタート温室で栽培されていた、『ギャグニーズ』と名前が付けられた同じ花が咲いている。

 

 

2018年7月19日 第29号

 ブリティッシュ・コロンビア州内陸部の都市カムループス郊外で、ブタがすし詰め状態でトラック輸送されている映像が動物保護団体によってインターネット上で公開され、当局が調査に乗り出した。

 動画を撮影した動物保護団体、カムループス・アニマル・ライツ・ムーブメント・アンド・アドボカシーのカイラ・ブレイズさんによると、ブタは他のブタの上に折り重なるほど、荷室の中に詰め込まれていたという。中には、上にいるブタの蹄に顔を踏みつけられ、息も絶え絶えになっているものもいたという。また、この動画が撮影された11日は、気温が32度に達する暑い日だった。カナダ食品検査庁も、この動画の存在を認識、このブタ輸送について調査を開始するとコメントしている。

 別の団体アニマル・ジャスティスのアンナ・ピッパスさんは、条例により過密状態での動物の輸送は禁じられており、暑い日にはさらに空間に余裕を持たせるよう、ガイドラインに定められていると指摘している。一方で、条例はどのような状態ならば過密状態なのかを明確には定義していなかったり、ブタの場合には最高36時間まで休憩や水、エサを与えずに輸送できるとするなど、動物保護の観点からは不十分な面もあると説明している。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。