2019年1月10日 第2号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市のレストランで、客に出されたスープにドブネズミ(rat)が混入していたとされる事件で、レストラン側が調査ののち、客の主張に反論した。

 事件が起きたのは12月27日、同市ガスタウン地区にあるレストラン、クラブパーク・チャウダリー。

 女性客がマンハッタン・クラムチャウダーをオーダーしたところ、パンのスープボウルの中からドブネズミの死骸が見つかった。死骸をスプーンですくう場面を写した動画が、この客によってインターネット上に拡散された。その後、このレストランがスープを製造するために借りていたオフサイト・キッチンが、当局によって営業停止となった。またクラブパーク・チャウダリー自身も、このキッチンから退去させられた。なお、このキッチンは、同市チャイナタウン近辺にあるレストラン、マミー・テイラーが所有している。

 クラブパーク・チャウダリーのオーナー、アシュトン・フィリップスさんはスタッフとともに、ドブネズミの死骸がスープの中で浮くかどうか、また、そのスープをドブネズミの体長とほぼ同じ直径と見られるパンのスープボウルに注ぐことが可能かなど、様々な可能性を検証した。その結果、この死骸がキッチンでの調理過程やスタッフの行動で混入する可能性はありえないとの結論に達したと1日、メディアを通じて発表した。

 さらに動画の中で、死骸を見つけた女性客らが沈黙を保っていることも、不自然だと指摘している。

 その上でフィリップスさんは、自分のレストランはマミー・テイラーのオーナーによって、スケープゴートに仕立て上げられたと主張している。ネズミ発見の動画が出回った直後、マミー・テイラーのオーナーは「レストラン、特に調理場は清潔さが最優先されるが、(貸し出している)調理場では清潔さや整理整頓に関していくつかの問題点が指摘され、話し合いが持たれたものの、改善されてはいなかった」とメディアにコメントしている。

 

2019年1月10日 第2号

 配車アプリを利用し、自家用車の相乗りを手配するライドシェア・サービス。その世界的大手ウーバーを利用していたドライバーが、酒気帯び運転で逮捕される事件が起こった。

 逮捕されたのは、オンタリオ州トロントの北にあるウィッチチャーチ=スタフビル地区に住むデニス・ロマニン容疑者(55歳)。12月31日零時過ぎ、酒気帯び運転の疑いがある車両に関する通報を受けたヨーク地区警察が、ロマニン容疑者の運転する車がウーバーの利用客を乗せようとしているところを現行犯逮捕した。この時の同容疑者の血液からは、許容値である百ミリリットル中80ミリグラムを超えるアルコールが検出され、酒気帯び運転の容疑で告訴された。

 ヨーク地区警察は、12月に入ってから酒気帯び運転の取り締まりを強化していた。またクリスマスイブから大晦日までの間に、同警察の管轄下で逮捕された酒気帯び運転の件数は22件に上ったという。同警察署は、酒気帯び運転は社会的に容認されない犯罪であることを周知徹底させる努力を続けてきた。しかしすべての世代での違反者が増加している事実を重く見、この「危険な兆候」を食い止めるために、違反者の氏名を毎週月曜日に公表することにした。

 

2019年1月10日 第2号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー国際空港で3日、出発のため搭乗ゲートを離れ滑走路に向かおうとしていた飛行機が、そばにいた車両に接触する事故が起こった。

 この飛行機は、米カリフォルニア州パームスプリングス行きのウェストジェット1722便。満席となった同便が搭乗ゲートを離れるために、トーイングカーに押されバックする際、機内食を運び込むケータリングトラックに接触した。

 飛行機は飛行不能と判断され、乗客は航空会社が急きょ用意した別の飛行機に乗り換え、3時間半遅れで目的地に出発することとなった。

 

2019年1月10日 第2号

 ニューファンドランド・ラブラドール州ニューファンドランド島北部の入り江に面した、人口約千人の町ロディクトンで、アザラシがあちこちに出没し、住民がその安全を気にする事態になっている。

 同町の住人で、かつてハンティングとフィッシングのガイドをしていたブレンドン・フィッツパトリックさんが取材に語ったところによると、アザラシが町の近辺に出没し始めたのは、昨年の10月ぐらいだった。

 しかし最近では、町のいたるところを徘徊し始めるようになっていると、フィッツパトリックさん。車道の真ん中をはい回っているかと思えば、近くを流れる小川を泳いでいたり、ガソリンスタンド脇に積まれた雪山に登ったりするなど、すっかり町の住人となっている。2〜3匹のグループで行動しているアザラシは、合計で20頭ぐらいになるのではと、フィッツパトリックさんは見ている。

 そんなアザラシを町人らは、毎日のようにスノーモービルで探しにいったりしているが、アザラシもすっかり人に慣れ、逃げようとはしない。そのため、車などにひかれるなどの事故が起こりはしないかと、フィッツパトリックさんは危惧している。

 カナダ海洋漁業省はこの事態を承知しており、推移を見守っているとのコメントを発表。またその中でアザラシは野生動物であり、防衛本能から突然攻撃的になることもあるほか、まれにヒトに移る感染症にかかっている場合もあると指摘。水生哺乳類の行動に干渉することは危険であるほか、違法であると念を押し、現状のままにしておくよう求めている。

 町が面している入江は結氷しているため、アザラシが自分たちで海に戻ることはあり得ない。フィッツパトリックさんは、役所がアザラシを海に戻すよう、行動を起こすことを願っている。

 

2019年1月10日 第2号

 今月20日には、北南米大陸を中心に皆既月食が観測できる。

 地球の周りを楕円軌道を描いて周回している月は、地心距離(月と地球の距離)が常に変動している。また月の満ち欠けはこれとは別に、月と地球、そして太陽の位置関係によって決まってくる。今月20日には、月が近地点に到達するのと同時に満月になる。さらにそのタイミングで月食が起こるため、天文関係者の間ではスーパー月食と呼ばれている。

 距離が近いということは、月がより明るく、また大きく見えることを意味する。この時の満月は、地球からの距離が最も離れた時の満月に比べ30パーセント明るく、また見かけの大きさ(視直径)で14パーセントほど大きく見える。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。