2019年5月2日 第18号
カナダ第2位の航空会社ウェストジェットは4月28日、ボーイング737MAX型機の飛行禁止の影響で、いくつかの路線を一時休止すると発表した。
昨年10月と今年3月に起きた同型機の墜落事故を受け、カナダ運輸省は3月中旬より国内での同型機の飛行を禁止している。これまでの事故調査により、同機に搭載されていた操縦特性向上システム(MCAS)のソフトウェア異常が、機首を強制的に下げる安全システムを作動させたとみられている。
ウェストジェットは同型機を13機保有、6月には1000以上の便をまかなう予定だった。同社は発表の中で、そのうちの700以上については他の機材を充当する予定だが、以下の路線については一定の期間(カッコ内)、休止する予定だと述べている。
ハリファックス=パリ線(6月3日〜8月2日)
エドモントン=オタワ線(6月3日〜7月3日)
エドモントン=モントリオール線(6月3日〜7月3日)
トロント=ケロウナ線(6月3日〜6月27日)
バンクーバー=レジャイナ線(6月3日〜7月3日)
これらの便をすでに予約している旅客に対しては同社が連絡を取り、同社の他路線か提携航空会社の便への振り替えを行っている。
また最大手の航空会社エアカナダも4月初めに同様のスケジュール変更についてアナウンスしていたが、4月25日に次のような追加の変更を発表した。
モントリオール=フランクフルト線は、5月中はルフトハンザ航空が運行
モントリオール=バルセロナおよびモントリオール=パリ路線は6月15日よりカタール航空が毎日運行
バンクーバー=ホノルル=マウイ線は6月2日よりオムニ・エアーが毎日運行
モントリオール=ボルドー線は週3便をエアカナダ・ルージュが運行
モントリオール=ロサンゼルス線はエアカナダ・ルージュが毎日運行
トロント=シャーロットタウン線はエアカナダ・ルージュが運行
2019年5月2日 第18号
カナダ国内サッカーチームで構成されたカナディアン・プレミア・リーグが4月28日から開幕した。7チームが所属するリーグで、まずはオンタリオ州ハミルトン市を本拠地とするフォージFCと同州トロントを本拠地とするヨーク9FCが開幕を飾った。結果1ー1の引き分けに終わったが、ハミルトンには多くのファンが詰めかけた。
翌日にはブリティッシュ・コロンビア州ラングフォード(ビクトリア近郊)を本拠地とするパシフィックFC対ノバスコシア州ハリファックスのHFXワンダラーズFCの試合が、ラングフォードで行われ、1ー0でパシフィックFCが勝利。記念すべきリーグ初勝利を飾った。
カナディアン・パシフィック・リーグはカナダ独自のサッカーリーグで選手育成を強化しようと始まった試みで、今後チームは拡大していく可能性もあるという。
カナダでは、2026年男子ワールドカップの開催がアメリカ、メキシコとの共同開催で決まったが、カナダ男子代表は1986年大会以降、一度もW杯に出場していない。そのため、サッカー選手の育成は急務で、開幕戦は男子代表監督ジョン・ハードマン氏も観戦し、「私たちがこれからやるべき重要なカギとなることの一つは、カナダ人選手を育てること。この日開幕したリーグは約70パーセントがカナダ人選手で構成されている」とリーグに期待を寄せた。
開幕戦はCBCでも放送され、ジャスティン・トルドー首相も開幕を祝福するコメントをツイッターで発表。カナダ全体で盛り上げようと試みられている。
カナダには北米プロサッカーリーグのメジャーリーグサッカー(MLS)に所属する3チーム、トロントFC、モントリオール・インパクト、バンクーバー・ホワイトキャップスFCがあり、サッカーは確実に人気があがっている。これからワールドカップまで国内でどのくらいサッカー熱を盛り上げられるか、新リーグに期待がかかる。
2019年5月2日 第18号
ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバー地区では、夏の水不足を防ぐための散水制限が1日より開始された。
同地区の21の自治体が参加して、地域全体の政策を行うメトロバンクーバーの組織の一つである上水道委員会は、散水制限が夏場の水使用量のピークを劇的に下げていることに触れ、また気候変動により暑く乾燥した夏が続いていることから、市民にこの制限を守るようメディアを通して呼び掛けている。
同地域の水がめとなっているキャピラノ、シーモア、およびコキットラム貯水池を囲む山々の積雪量は、4月初旬の調査では平年を少し下回っているという。それでも各貯水池の水量は6月には100パーセントに上昇する見込みだと、メトロバンクーバーでは説明している。
気候変動の長期予測によると、この地域で気温が25度以上となる夏日の日数は、将来的には現在の2倍になる可能性があると、上水道委員会の議長を務めるマルコム・ブローディ・リッチモンド市長は語り、適切な節水を根付かせることが、将来の水の需給関係を維持することにつながると強調していた。
散水制限(ステージ1)は10月15日まで続けられる予定で、そのスケジュールは次のとおり。
個人住宅(芝生)
偶数番地:水・土曜日の午前4時から午前9時まで。
奇数番地:木・日曜日の午前4時から午前9時まで。
個人住宅(花木)
スプリンクラーの場合:毎日午前4時から午前9時まで。
シャワーノズル(手作業)、または潅水用パイプ(穴が開いて水がしみ出るパイプ)の場合:制限なし。
個人住宅以外(芝生)
偶数番地:月曜日の午前1時から午前6時まで。および金曜日の午前4時から9時まで。
奇数番地:火曜日の午前1時から午前6時まで。および金曜日の午前4時から9時まで。
個人住宅以外(花木)
スプリンクラーの場合:毎日午前1時から午前9時まで。
シャワーノズル(手作業)、または潅水用パイプ(穴が開いて水がしみ出るパイプ)の場合:制限なし。
以上の制限は、上水道を使用している場合のみで、雨水や再生水、および一般にグレーウォーターと呼ばれている、風呂水や洗濯のすすぎ水を利用する場合には適用されない。
またステージ1の段階では、車やボートの洗浄のほか、庭の噴水や池、プールやジャグジーなどへの水の使用に制限はないが、今後の制限のステージが引き上げられた場合には、その対象となるので、メトロバンクーバーからの連絡に注意しておく必要がある。
2019年5月2日 第18号
とどまるところを知らない、ガソリンの値上がり。安いガソリンを求めてアメリカまで買い出しに行くドライバーも多いが、果たしてそこまでのガス代を払ってまで行く価値があるのだろうか?
そんな疑問を解決しようと、ブリティッシュ・コロンビア州の男性が携帯用アプリを開発した。この男性は、同州メトロバンクーバー地区の都市コキットラムに住むギルソン・ツァンさん。アプリにガスを買いに行くまでの走行距離、車の燃費、米ドル換算レート、カナダとアメリカそれぞれのガソリン価格、そしてアメリカで購入するガソリン容量を入力すれば、どれくらい節約できるかが表示される。
ツァンさんは2週間半に一回、自宅から2個のガソリン携行缶を車に積み、アメリカへガソリンを買いに行く。一回の買い出しで入れられるのは、だいたい110リットルだが、このアプリによるとこれで約50ドルの節約となるという。ドライバーの中には、余分なガソリンを使って安いガソリンを買いに行っても、結局それほど得にはならないと思っている人も多いが、アメリカまでの往復にかかるガス代はせいぜい5〜10ドルぐらいだとツァンさん。
彼は決してカナダの経済をないがしろにしたいとは思っていないが、最近のBC州のガソリン価格の高騰に対しては、何かしなければやっていけないと取材に語っている。
ツァンさんの開発したアプリはアンドロイド携帯端末向けで、名前は『Worth the Drive』。アプリ購入サイトからダウンロードできる。
2019年5月2日 第18号
ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市のバンクーバー国際空港で、すりの現行犯で逮捕された女性が、9つの罪状で起訴された。
この女性は外国籍のミリアム・ファヤルド容疑者(60歳)。同空港で3月以降、組織犯罪取り締まりの警戒態勢をしいていたカナダ連邦警察(RCMP)空港分署が4月17日午前10時ごろ、同空港の国際線ターミナル到着ロビーで旅行客の財布を盗んだファヤルド容疑者を逮捕した。
同容疑者はこの一件以外にも、3月2日以降に空港やその周辺で起こった同様の事件の容疑者として、公務執行妨害1件、身分証明書保持に関する容疑2件、また5千ドル以下の窃盗容疑6件で起訴された。
ファヤルド容疑者は、各地の空港を拠点に窃盗を繰り返している犯罪組織の一員とみられ、警察以外にもいくつかの関係省庁が、この容疑者の素性に関心を示している。
警察は市民に対し、身の回りの貴重品などには常に気を配り、不審な人物や動きを目撃した場合はすぐさま通報するよう、呼びかけていた。