2019年8月8日 第32号

 ブリティッシュ・コロンビア州バーナビー市の南、バウンダリー・ロードとマリン・ウェイの交差点で7月31日、信号待ちをしていた車とトラックから降りてきた運転手が、その場で殴り合いを始めた。

 場所が主要道路の交差点であることから、この様子をとらえた複数の動画がインターネット上で公開された。それらには、2人は激しくもみ合いながら殴りあったり蹴りあったりしている様子が映し出されている。その後1人の男性が間に入り、なんとか争いを止めさせた。また別の動画からは、バールのような道具も使われていた様子がうかがえた。

 なお、警察にはこの当事者たちからの被害届のようなものは出されなかったという。

 

2019年8月8日 第32号

 ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドで毎週末開かれているナイトマーケット。そこで開催されるコンサートの騒音のため、蒸し暑い夜でも窓を閉めなければ寝られないという苦情が、近隣住民から出されている。

 「どこかへ逃げ出すこともできず、全く休まらない」と地元メディアに訴えるのは、マーケットの会場から400メートルほど離れたウェスティン・ウォールセンターの11階に住むリーサ・スティールさん。ナイトマーケットは5月から10月初旬までの毎週金曜日から日曜日の夜、開催されている。そのメインステージでは様々な演奏が繰り広げられるが、その大音量の音が窓を締め切ってもよく聞こえ、眠れないという。

 ナイトマーケットが始まって間もない5月19日、スティールさんはこのことを市の条例課に相談した。同じマンションに住む住民も騒音に困っているに違いないと思ったスティールさんは、自分が先例を作るべきだと思い、行動に至った。

 条例課との何度かのやりとりの末、スティールさんは自室の騒音を客観的に判断してもらうため、バンクーバー・コースタル保健局の職員に、ナイトマーケットが開催されていない時と開催中の室内の騒音レベルを測定してもらうこととなった。その結果明かになったことは、マーケットの時間外でもすでに騒音レベルは上限値を超えていたということ。保健局はその原因を、マンションの下を通る主要道路の自動車によるものだとした上で、ナイトマーケットが顕著な騒音を追加していることはないと判断、ナイトマーケットが条例に違反しているとは言えないと報告している。

 一方スティールさんは、ナイトマーケットの主催者であるターゲット・プロダクションにもコンタクトを試みている。何度も留守番電話にメッセージを残した後、ようやく担当者と会話ができたスティールさん。彼女は、コンサートステージのスピーカーがまっすぐ自分の部屋に向かって大音量を流していることを説明、音量を下げるよう求めた。電話口の女性も、その方向で対応すると語ったという。

 そのためか、それ以来夜の遅い時間の音量が少し下がったような気がすると話すスティールさん。ただ、この変化が今年のマーケット終了まで維持されるかどうかはわからず、注意する必要があると話している。

 

2019年8月8日 第32号

 連邦政府が10月に大麻入り菓子の販売を合法化することを受け、ケベック州は24日、未成年者保護のためには強力な規制が必要だとして、同様の製品をケベック州内では禁止する意向を表明した。

 禁止対象となる大麻入り商品としては、キャンディやチョコレートをはじめとする菓子やデザートなど、未成年の興味を引きそうなものが対象となる。

 また具体的な大麻成分の含有量としては、その有効成分であるテトラヒドロカンナビノール(Tetrahydrocannabinol ーTHC)の含有量が、個別の菓子1個につき5ミリグラムを超えるか、パッケージ全体で10ミリグラムを超える固形物。また液体の商品に関しては、パッケージあたり5ミリグラムを超えるものが、販売禁止対象となる。そのほか大麻商品の匂いや色を隠すための添加物も禁止される。

 こうした規制を設けることで、たとえ連邦政府によって大麻食品が合法化されたとしても、州が目指す州民の健康と安全レベルを維持するのが目的。実際に州政府は、大麻が若い世代に魅力的に映らないようにする努力や、誤って中毒になるような事態を避けるためにやらなければならないことはまだまだあるとしている。

 連邦政府も、若者をターゲットにしたような大麻商品の販売は許可しない意向を表しているが、その判断はケースバイケースとなるだろうと述べている。判断には商品の形や色、味のほか香りやパッケージなどから判断する必要があるとしている。

 

2019年8月8日 第32号

 ケベック州モントリオール市北東の、人口4700人あまりの町ワーウィックで3日、世界最大となるプーティーンが調理された。その重量は3034キログラム。町内の3つのチーズメーカーが協力して、2015年に同州トロワ・リビエール市で作られた世界記録(2000キログラム)を超える世界新記録を目指した。

 材料のひとつ、約1000キログラムのチーズカードは、3メーカーが分担し26〜28時間かけて製造した。一方約2000キログラムが用意されたジャガイモは、プーティーン製作開始の約2時間前から、会場となった町中心部の公園に設置された40個ほどのフライヤーでフライドポテトに揚げられた。

 出来上がったプーティーンは、長さ18メートルのテーブルに置かれ、ギネス世界記録の職員が計量を行った。

 なお今回のイベントでは世界新記録を目指す以外にも、6000〜1万食分となるこのプーティーンの販売を通じて、同地域で行われている大腸がん予防運動への寄付を行うことも目的として掲げられていた。

 

2019年8月8日 第32号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーの北約120キロにあるリゾート地ウィスラーではこの時期、地元の湖で育ったオタマジャクシがカエルに成長、その後の生息地となる森への集団移動を始める。

 この湖は、ブラッコム山のふもとにあるロスト湖。毎年約4万匹のセイブヒキガエルがカエルに変態後、一斉に移動を開始する。ウィスラー・リゾート地役場(Resort Municipality of Whistler - RMOW)によると、湖岸を走るロスト湖トレイルを横切るカエルの数は、多い時で1時間に1800匹に上るという。数は多いものの、一匹の大きさは10セント硬貨ほどしかなく、トレイルを利用する人や自転車に踏まれるケースが後を絶たない。

 BC州自然保護データセンターが定める、種の絶滅危険度を示すランクのうち、ブルーリストに指定されているセイブヒキガエル。これは、このカエルが環境に影響されやすく、注意が必要な種であることを意味すると、地元のボランティア、ミユキ・ヤマグチ・エスパーダさんは取材に説明している。

 セイブヒキガエルのメスは約1万2000個の卵を産むが、その中でカエルになるまで生き延びられるのは1パーセントにも満たないと、ヤマグチさん。そのため、人々の行動がその生存率をさらに下げるようなことは、極力避けなければならないと語る。

 その対策としてRMOWは、ロスト湖公園の利用を部分的に規制している。具体的には、湖へのアクセス・ロードと駐車場のほか、イベント広場とビーチカット遊歩道が閉鎖された。それ以外のトレイルなども、カエルの移動の状況によっては閉鎖される可能性がある。

 またRMOWは利用者への注意を喚起する看板やフェンス、またカエル用の地下通路も整備している。集団移動は2週間から4週間続き、2017年は8月3日より始まったという。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。