2019年8月1日 第31号
ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)で7月29日に開かれた政治資金パーティーに出席したジャスティン・トルドー首相は、集まった自由党支援者に向けて次の選挙ではBC州の力が必要と訴えた。
主要な州で現在、州政府が保守党系でないのはBC州のみ。昨年はオンタリオ州で進歩保守党が、ケベック州でCAQが、今年4月にはアルバータ州で連合保守党が、自由党、新民主党政権から保守党政権に取って代わり、トルドー自由党が政権を取った2015年10月以降、勢力図が完全に変わった。
唯一BC州のみ2017年選挙でNDPが勝利し、中道左派が生き残っている。トルドー首相は支援者を前に、BC州は環境への投資の重要性を理解しながら経済も成長させ、先住民族との和解へも積極的に取り組んでいると語り、「BC州民こそが理解者だ」と語った。この日のパーティー券は1人1500ドル、35歳未満は750ドルだった。
この日はUBCでの講演の前には、午前中は同市キツラノにある沿岸警備隊基地の改修工事完成のための記者会見に臨んだ。同基地は2013年保守党政権が閉鎖し批判が相次ぎ、2015年にトルドー政権が再開した。
午後の早い時間には、ダウンタウンのデイビー通りを訪問。この日から開幕したプライド週間に合わせて、この通りで人気のゲイバーに立ち寄った。バーに来ていた客らは首相とのツーショット写真や握手を求めたりして首相の訪問を歓迎した。現役首相がゲイバーに立ち寄るのはカナダ史上初めて。