2018年6月21日 第25号
ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市は、バイクシェア「MOBI」の利用を拡大するためのプログラムを14日に発表した。
現在、159ドルの年間パスを、バンシティ・コミュニティ・パスとして20ドルで申請できるようにする。低所得者が対象。レッドコンパスカード、レジャーアクセスパスの保有などが条件となる。
この日記者会見したグレゴール・ロバートソン市長は、「経済的に厳しい人々にとって必要なのは手の届く利用料で自転車を利用できる方法」と述べ、より多くの人に自転車を利用してもらうことが目的と語った。
同市はパイロットプログラムとしてバイクシェアを導入。2019年春にはプログラムを終え、正式に導入するか決定される。
今回さらにバイクシェアの設置場所をバンクーバーの東地区へと拡大することも発表した。コマーシャルドライブまでに新たに25カ所に設置される。
2018年6月21日 第25号
カナダ第2の航空会社ウエストジェットの超低コスト航空会社ULCCスウープが20日に就航した。
第1便は、ハミルトン空港(オンタリオ州)からアボッツフォード空港(ブリティッシュ・コロンビア州)。当面は、この2空港と、ウィニペグ(マニトバ州)、エドモントン(アルバータ州)、ハリファックス(ノバスコシア州)の5空港間で運航する。まずは2機を所有し、今年末までには6機へ、2019年には10機まで増やす計画という。
運賃は片道(全て税込)で、アボッツフォード・ウィニペグ間が49ドル、ハミルトン・ハリファックス間が99ドル、アボッツフォード・ハミルトン間が129ドルから。
ULCCのため、ほぼすべてのサービスに料金が加算される。例えば、機内持ち込み荷物・預け入れ荷物は26・25ドルから、シート選択は5ドルから、ウェブサイトで対応できるサービスを電話で受ける場合は15ドル追加料金がかかる。
これまでカナダではULCCが成功したことがないため、スウープがどこまで伸ばせるか注目されている。
2018年6月21日 第25号
ブリティッシュ・コロンビア州内陸部の都市ケローナで5月9日、空から降ってきた異臭物が、サンルーフを開けていた車のドライバーなどに当たった件を調査していたカナダ交通省は15日、降ってきた物体は少なくとも航空機からのものではないという報告書を発表した。
同様の事件は、ここ何週間かの間に18件、交通省に報告されている。いずれも、航空機のトイレタンクに溜まった糞尿が、洗浄用に使われている青色の消毒水とともに機外に漏れ落下してくる『ブルーアイス』の可能性が報告されていた。交通省は寄せられた情報のほか、該当時刻のレーダー画像や航空会社、空港などへの聞き取り調査を行ったが、いずれも『ブルーアイス』であるための要件を満たしておらず、航空機との関連性を否定する結果となった。
この報告書に対し被害を受けたスーザン・アランさんは、自分に降りかかった、青みがかった凍り付くように冷たかった灰色の物体が人糞以外であるはずがないと、異を唱えている。
氷点下の高度を飛行している航空機のトイレタンクから糞尿が漏れ出した場合、そのまま機体に凍り付くが、空港に近づき高度を下げるにつれ外気温が上昇、解け始めた糞尿が機体からはがれ地上に落下することになる。
人糞と思われるものの直撃を受けて以来、まわりから嘲笑の的になってしまったアランさん。今回の報告書は、そんな彼女をさらに追い込む形になった。納得のいかない彼女は、誰かが真実を明らかにするまであきらめないと語っている。
2018年6月21日 第25号
ブリティッシュ・コロンビア州ビクトリアに住む天文学者が、発見した小惑星に先住民族の名前を与えた。
この天文学者デーブ・バラムさんは、これまでにも50個近い天体を発見し命名してきた。そんな彼が今回発見した、直径約2キロメートルの小惑星「402920」につけた名前は、同州バンクーバー島の先住民族の名前ツァウート(Tsawout)。その理由を彼は、「何百年の間、干ばつや洪水、飢饉など、様々な試練がふりかかっても、自分たちの文化伝統を守り抜いてきた」ことに対する敬意を表するためだと、取材に語っている。
またバラムさんは、同族の言い伝えには人は死んだあと、天に昇り星となるというのがあることを紹介、今回の命名により、天から彼らを見守る目が一つ増えたと話している。
バラムさんは先月、ビクトリアで開催された国際天文学連合(International Astronomical Union, IAU)の第49回年次総会にツァウート族の首長ハービー・アンダーウッドさんを招待し、「402920」がツァウートと命名されたことを記念する盾を贈呈した。アンダーウッドさんは何百人もの天文学者や科学者が見守る中、バラムさんが2007年に、この小惑星の存在を捉えて以来、その公式確認のために必要なデータ収集に費やした努力を称えた。
新たに発見された天体への命名は、一般に思われているほど簡単ではない。よく星の命名権を購入して、自分の好きな名前をつけるといった話がニュースで取り上げられたりするが、これは天文学者や、天体への公式な命名登録を行っているAIUなどの公式機関とは関係しない、いわば非公式なもので、公式な記録としてはどこにも残らない。
新しい天体に対する命名提案権は発見者に与えられ、売買も禁止がうたわれるなど、厳しいルールがある。また発見後小惑星の動きを追い続け、その軌道計算を精密に行い報告することも義務付けられている。50年後の小惑星の位置であっても、正確に計算できるだけの精密さが求められる。この軌道計算がIAUに認められて初めて、発見者からの命名提案が同連合に受理される。そのため、新天体の発見から命名までは5年から20年ほどかかるのが一般的だ。
2018年6月21日 第25号
カナダ食品検査庁(CFIA)が14日、アルバータ州産の小麦に遺伝子組み換え(GM)形質を含むものがあるとの検査結果を確認したと発表した。
これを受け日本の農林水産省が15日にカナダからの小麦の販売、輸入を一時停止すると発表、18日には韓国も同様の措置を取ったとカナディアン・プレスやロイター電子版が伝えている。
CFIAは今年1月にアルバータ州から報告を受け、検査を実施。GM小麦であることを確認したと同庁サイトで発表している。
GM小麦はカナダも含め、世界中で承認されていない。アルバータ州でなぜGM小麦が見つかったのかについては明確に分かっていない。ただCFIAは、約20年前にカナダとアメリカで研究実験として使用されたGM小麦と、今回アルバータ州で見つかったものが同じだったとしている。今回見つかったGM小麦と20年前の実験場所が、約300キロメートル離れていることも報告している。
各メディアはカナダ政府が関係国に対して早急に対応すると語っているとも伝えている。