2018年6月28日 第26号
マーサーが発表した世界生活費ランキングで、カナダではバンクーバーとトロントが109位で国内トップとなった。
バンクーバーは昨年から2ランク下げ、トロントは10ランク上昇した。その他のカナダの都市では、モントリオールが18ランク下げ147位に、カルガリーが11ランク下げ154位となった。
マーサーはトロントの上昇は賃貸住宅の値上がりが要因としている。その他の都市は概ね順位を下げている。
マーサーはアメリカのニューヨークを本拠地とする組織人事マネージメント・コンサルティング会社。毎年、世界約375都市を対象に、住居、交通、食事、衣料や、その他の生活に必要な経費を算出して報告している。
今年の上位5都市は、1位香港、2位東京、3位チューリッヒ(スイス)、4位シンガポール、5位ソウル(韓国)となった。
2018年6月28日 第26号
2017年3月、カリブ海のリゾート空港に着陸寸前のウェストジェット機が、悪天候による視界不良から高度を誤り、滑走路手前の海面に接触する寸前に上昇を開始したインシデントで、カナダ交通省はパイロットの高度確認が不適切だったとする報告書を4日、発表した。
2017年3月7日、カリブ海に浮かぶリゾート、セント・マーチン島西部のプリンセス・ジュリアナ空港に向けて最終着陸態勢に入っていたウェストジェット2652便は、突然の豪雨に見舞われ、パイロットは滑走路を明瞭に視認できなくなった。この時点でパイロットは、よりはっきり見えていた滑走路の左側に隣接するホテルを滑走路と勘違いして、機首をこのホテルに向けて着陸を続行していた。
通常の着陸では、飛行機を操縦するパイロットが航法計器、または滑走路を目視して機体をコントロールし、その間もう一人のパイロットは計器類をモニター、高度や経路、その他に異常がないことを確認する役割分担が徹底されている。
しかし今回の場合、視界不良のため二人が滑走路目視に集中した結果、高度のモニターがおろそかになり、滑走路への進入が異常に低い高度になっていることに気が付かなかった。
幸い飛行機は滑走路の1・6キロメートルほど手前(着陸まで約20秒)で豪雨から抜け出し、パイロットらは滑走路を視認。自分たちがホテルに向かっていることに気が付き滑走路へアプローチを修正できたものの、眼下に広がる青一色の単調な海面からは、自分たちが異常な低高度にいることを即座に察知することができなかった。
最終的に、地表面が真下に迫っていることを自動的に感知するシステムが作動、コックピット内に合成音声の警報が鳴り響いた。それでもこの緊急事態をパイロットが飲み込み、上昇操作を開始するまで数秒の遅れがあったと報告書は指摘している。この時の海面からの高度は約57メートル、およそ15階建てビルの高さだった。
その後ウェストジェット機は上空で天候回復を待ち、45分後に無事同空港に着陸した。
プリンセス・ジュリアナ空港は、滑走路の端がすぐリゾートビーチになっており、着陸寸前の飛行機が間近で見られることから、飛行機マニアの間でも人気スポットになっている。今回の着陸インシデントも、あるマニアが動画で撮影しており、インターネット上に公開している。この人物は45分後の正常なアプローチも撮影しており、両者を並べて表示している。これを見ると、いかに1回目のアプローチが低かったかが一目瞭然だ。
ウェストジェットは当初、この件はインシデントにも当てはまらない軽微なものだと、あわや大惨事といったニュアンスの報道を繰り広げたメディアを非難していたが、一方で、この空港への着陸に関する社内の運航規程を修正、パイロットに視界不良時の注意事項と、隣接ホテルと滑走路の誤認の可能性を警戒するよう喚起していた。
2018年6月28日 第26号
ニューファンドランド・ラブラドール州南部の沖合で先週、氷山に取り残されたホッキョクギツネが、漁船によって保護された。
同州セントルイスの漁師アラン・ラッセルさんは、同漁港から30キロほど北にあるウィリアムズ・ハーバーの沖約7キロのところでカニ漁を行っていた。その時ラッセルさんは、近くに浮いていた小さな氷山の上に何かがいるのに気が付いた。海面からすぐの部分が深くえぐられ、まるで海からはえたシイタケのような格好をした氷山の上にいたのは、ちいさなホッキョクギツネだった。ずぶぬれになったキツネは、上空を舞っていたカモメにつつかれる有様だった。
ラッセルさんたちは船を寄せキツネをとらえようとしたものの、怖がったキツネは逃げ回るばかり。そこでラッセルさんは船を氷山に体当たりさせ氷山を折り、そのシイタケのカサ状のような部分を海面に沈めた。その後海面に浮かんだキツネを、漁網で釣り上げた。
キツネは大きなプラスチック・コンテナに入れられたものの、食欲は示さなかった。その後補給のために立ち寄った、さらに30キロほど北にあるピンセンツ・アーム漁港でおがくずを入手、毛が乾きやすくなるようにコンテナに敷き詰められた。さらに漁師らは、このキツネが缶詰めソーセージ(Vienna sausage)なら食べることを発見した。
その後母港であるウィリアムズ・ハーバーに帰港したアランさんたちは、そこでさらに2〜3日ほどキツネを飼育した後、野生に返した。取材に応じたアランさんによると、その間キツネは漁師たちを恐れることはなく、おとなしく振舞っていたという。
アランさんやほかの漁師にとって、氷山に乗った動物がこれほど沖合に流されているのを見ることは初めてだったという。おそらくエサを求めて移動していた際に、足元の氷が割れ、沖合に流されだしたのだろう、しかしあの氷山はあと1日ほどしか持たなかっただろうと話し、このキツネは運が良かったと付け加えていた。
2018年6月28日 第26号
ブリティッシュ・コロンビア州ローワーメインランド地区の公共交通機関を運行するトランスリンクは25日、同州バンクーバー市を出発する夜間バスの運行を試験的に改善するプロジェクトを発表した。
それによると、同市中心部を出発する10路線の夜間バスはすべて、照明の行き届いた統合バス停(グランビル通りと西ジョージア通りの交差点角)が始発となり、バンクーバー市内のほか近郊都市(バーナビー、サイモンフレーザー大学方面、コキットラム、ノースバンクーバー、リッチモンドおよびバンクーバー国際空港、サレー、ブリティッシュ・コロンビア大学方面)に向け出発する。そのうちの3路線は鉄道路線(エキスポライン、ミレニアムライン、カナダライン)のルートに沿う形となる。最終バスの出発時間は路線によって異なるが、午前3時9分から午前5時9分の間となり、それまで20分から30分間隔で運行される。
グレゴール・ロバートソンバンクーバー市長も、市民が夜間でも安全に家路に着けることは、都市の活性化のカギとなるとコメント、トランスリンクの取り組みに謝意を表している。
2018年6月28日 第26号
サスカチワン州の人口1千人ほどの町、キャロットリバーの長期ケアホームで、ローストビーフの料理中、間違って手洗い用の粉石けんが味付けに使用された。
入居者に提供する前にはスタッフが、この誤りに気が付いたものの、粉石けんがかかった部分がカットされただけで、そのまま35人ほどの入居者に提供された。
間違いの発端は、従業員が粉石けんを調味料入れに移し替えたあと、内容物を示すラベルを張り替えるのを忘れたまま、厨房の流し台のそばに置いてしまったこと。そして別の従業員が中身を確認しないまま、この調味料入れを手に取り調理中のローストビーフの味付けとして、振りかけてしまった。
その後、これが粉石けんであることに厨房スタッフが気が付いたものの、粉石けんがかかった部分をそぎ落としただけで、残りの部分はその日の食事として提供されたと、同ホームを管理するサスカチワン州健康局は報告している。また粉石けんの製造メーカーの情報によれば、粉石けんは体内に取り込まれても無害であること、食事後に入居者で体調不良を訴えた人はいなかったと説明している。しかし、調理中のローストビーフに粉石けんがふりかけられた事実が発覚した時点で、このローストビーフ全部を廃棄処分し、食事として提供しないようにすべきだったと指摘、入居者に謝罪した。