2018年6月28日 第26号
カナダ政府は24日、カナダ軍第一陣がマリ共和国ガオにある国連軍基地に到着したと発表した。ここで1年間平和維持活動に参加する。
カナダ軍の主な任務は、マリの北部、中央部に駐留している国連軍兵士の医療避難の提供。8月までに約250人の兵士が到着、現在同地に駐留しているドイツ軍と交代する。医療避難用のヘリコプターとしてチヌック2機とグリフォン4機を使用する。
自由党政権は、国連平和維持活動を再開すると約束したが、政権交代した2015年11月から2年以上も経っていることに批判の声が上がっている。
しかし現在マリの状況は非常に不安定で、現状でマリにカナダ軍を送っても平和維持活動にすらならないのでは、と派兵に否定的な意見も出ている。
2018年6月28日 第26号
カナダの大手新聞社グループ・ポストメディアが26日、コミュニティ紙6社を閉鎖、4紙の発行削減を発表した。さらにグループ全体で今年8月31日までに10パーセントの人件費削減を目指している。
ポストメディアによると、閉鎖するのはアルバータ州の2社とオンタリオ州の4社。さらにマニトバ州の1社、オンタリオ州にある小規模日刊紙2社を印刷からデジタルに完全移行する。ただ週末版は引き続き発行する。これまで週2回発行していたアルバータ州の1社は週1回の発行に削減する。
ポストメディアは厳しい決定だが、経営上必要不可欠な措置と発表している。
人員削減については、早期依願退職制度を適用して対処するが、目標に達しなかった場合は、さらなる人件費削減策を講じるとしている。
ポストメディアは、全国紙ナショナルポストをはじめ、バンクーバーサン、プロビンス、カルガリーヘラルド、オタワシチズンなどの大手地方紙を含むカナダ最大手の新聞社グループ。昨年11月にはカナダ最大地方紙トロント・スターの親会社トースター社と41のコミュニティ紙交換契約をし、そのほとんどの新聞を発行停止して非難の声が上がった。
ポストメディアの職員で構成されている労働組合は、国内の新聞産業を守るために連邦政府の介入が必要と訴えている。
コミュニティ紙だけではなく、大手紙も、広告料の激減などで生き残りが厳しくなっていると専門家は分析している。
2018年6月28日 第26号
アメリカのアイオワ州で原油を輸送していた列車が脱線し、87万リットルのオイルサンドが流出したことが24日分かった。
32両のうち14両が脱線。車両の撤去作業とオイルサンド除去作業に追われているという。
この列車は、アルバータ州のオイルサンドをオクラホマ州ストラウドまで輸送中に脱線した。事故を起こした車両は、比較的最近のモデルでオイル漏れが起こりにくいタイプという。これまでの発表では事故原因は分かっていない。
カナダではオイルサンド輸送に列車を使うことの危険性が指摘されていた。
2018年6月28日 第26号
ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド総合病院で出産した外国人が2012年、新生児の集中治療にかかった費用を未払いのまま帰国した。バンクーバーコースタル保健局は、治療費とその利子の合計120万ドルを請求する訴訟を起こした。
訴えられたのは、2012年春に同総合病院で出産した、ヤン・シア被告。出産後に新生児が合併症を引き起こしたため、病院が新生児ケアを行った。その際の費用は31万2595ドルだったが、同被告は未払いのまま帰国してしまった。
今回の訴訟の内容によると、シア被告の負債額は当初の費用のほか、この67カ月の間に膨れ上がった、毎月2パーセントの利子を合わせた約120万ドル。コースタルヘルス保健局の代理を務める弁護士が提出した訴状には、シア被告はリッチモンド総合病院との契約に違反し、病院からの請求額、またはその一部の支払を履行していないことが指摘されている。なお、シア被告の所在は、現時点では不明とされている。
リッチモンド総合病院は、外国人(主に中国人)がカナダ国内で出産する、いわゆる出産ツアーのメッカ。出生地主義を取るカナダでは、両親共に外国国籍であっても、生まれた子供には無条件でカナダ国籍が与えられるため、社会保障の充実したこの国で暮らすことを目当てにした外国人が後を断たない。しかしこうした行為は移民システムの乱用であり、また、この国の保健システムを悪用していることになる。
同総合病院では2016年より、カナダに住んでいない母親の出産には7500ドル(帝王切開出産には1万3000ドル)の前払いを請求するようになった。しかし新生児ケアなど、高額治療が必要になった場合についての対応は、現在のところ具体的には決められていない。
一方、バンクーバー市のBC州女性病院(BC Women's Hospital)のように、外国人の出産を受け付けていない病院もある。
2018年6月28日 第26号
オンタリオ州の33歳の母親が、ひざに抱いた3歳児にハンドルを握らせて高速道路を走行していたとして、罰金を科せられた。
警察が捜査を開始したのは先月31日。SNS上に、この様子を捉えた動画がいくつか投稿されたことがきっかけだった。動画には、親子ともシートベルトなどの安全装置を装着しないまま、三歳児がハンドルを握ってかなりのスピードで走行している様子が捉えられていた。また母親自身も自身の携帯電話で、この様子を録画していた。
この動画をもとに捜査を進めていた同州デュラハム地区警察は、この母親を特定、危険運転のほかシートベルト着用義務違反、子供のチャイルドシート使用義務違反、運転中の携帯通信機器の使用、保護者としての必要な育児を怠った罪などに科した。