2018年6月14日 第24号

 ブリティッシュ・コロンビア州内陸部の町、カムループスにあるトランスマウンテン・パイプライン中継基地で5月27日に起きた原油流出事故で、流れ出した量が当初公表されていたものよりはるかに上回っていたことが、明らかになった。

 BC州環境省は、同パイプラインを管理するキンダーモーガン社のダルフィールド基地から流出事故の報告を受けた際、報告義務の流出量が100リットル以上であったことから、その量を100リットルと推測・公表していた。しかし、会社側のその後の作業や調査により、実際にはその約48倍、4800リットルだったことが明らかになった。

 トランスマウンテン・パイプライン側によると、同基地は当初、流出量が法令によって報告が義務付けられている量を上回ったことを確認したので、そのことを伝えただけだったという。同社が初めて流出量を報告したのは、流出した原油の回収が十分に行われ、さらに現場調査によって正確な流出量の推測ができるようになってからだったと、メディアの取材に電子メールで回答している。

 BC州が定める流出報告義務によれば、パイプライン会社は流出後速やかに報告することが義務付けられており、その中にはできるだけ具体的な流出量の報告も求められている。

 

 

2018年6月14日 第24号

 ブリティッシュ・コロンビア州サレー市で、野生のクジャクが路上駐車の車を傷つけるなど、近隣住民の悩みの種になっている。

 クジャクが徘徊しているのは、同市サリバン・ハイツ地区。3月から10月の間は、クジャクの求愛時期になる。この時期オスのクジャクは縄張り意識が強まり、路上駐車してある車に自分の姿が映ると、それを他のオスと勘違いして、鋭いくちばしと爪で攻撃を開始する。特に暗い色の車には姿がくっきりと映り、時には車の周りを何回も回りながら、何時間も攻撃し続けるクジャクもいると、住人の一人は取材に語っていた。

 また先月には、クジャクの甲高い叫ぶような鳴き声に業を煮やした住民が、彼らが寝場所に利用していた木を市の許可を得ずに伐採、1千ドルの罰金を科せられる事件も発生した。木を切り倒したパーム・ブラーさんは取材に対し、「この4年間というもの、毎晩40羽以上のクジャクが屋根の上で騒ぎ立ててきた。市には対策を取るよう、あらゆる方面からアプローチしたものの、もはや限界だった」と語り、罰金を科せられても木を切り倒したことは後悔していないと話している。

 一方、市当局は、専門家の意見を求めたり、クジャクにエサを与える行為に罰金を科すなどしたりしているものの、クジャクは野生動物条例の対象外のため、具体的な行動に出られないと釈明している。

 

 

2018年6月14日 第24号

 ブリティッシュ・コロンビア州のバンクーバー国際空港にアクセスする道路で、11日より工事が始まった。

 この工事は、電気会社BCハイドロの設備移転に伴うもの。空港へ通じるグラント・マコナチー・ウェイ(Grant McConachie Way)がテンプルトン通りと交差する一帯で、車線規制が行われる。この規制に伴う渋滞などで、空港までの所要時間が延びる可能性があり、空港運営会社は利用客に対し、時間に余裕をもって向かうか、カナダラインを利用するよう呼び掛けている。

 なお、この工事は、空港に隣接するマッカーサーグレン・デザイナーアウトレットの2期拡張工事に対応するために行われ、2週間ほどで完了する予定。

 

 

2018年6月14日 第24号

 アルバータ州東部で9日、気圧の谷の通過に伴う暴風が吹き荒れ、農家の納屋などに被害が出た。カナダ環境省によると、同州エドモントンの東、サスカチワン州との州境に近いロイドミンスターや、カルガリーの東南東でやはり州境に近いメディシン・ハットなどで秒速35メートル近い暴風を記録した。

 この暴風で、メディシン・ハット北西のティリー付近で高速1号線を走っていたセミトレーラー・トラックが横転した。また、干し草を保存する納屋やピボットと呼ばれる、農作物に水を撒くための車輪を備えた高架式散水設備が風でなぎ倒されたり、倒壊したりする被害があちこちで起こった。

 ティリーのパトリック・ファビアン消防署長によると、穀物を貯蔵する鉄板製のサイロが、まるで風に吹き飛ばされる空き缶のように地面を転がり、中には数百メートル以上飛ばされたものもあったという。

 そのほかエドモントンの北東200キロメートルほどにある町セント・ポールでは、竜巻の発生を目撃したという情報もあった。

 

 

2018年6月7日 第23号

 ジャスティン・トルドー首相は3日、アメリカのテレビ局NBCの番組に出演し、米国・トランプ政権がカナダの鉄鋼・アルミ製品に対する高関税措置を6月1日から実施すると発表したことを「侮辱だ」と批判した。

 「トランプ大統領の関税引き上げ措置はカナダの雇用に悪影響を与えるだけではなくて、アメリカの雇用にも影響する。カナダとしては、そのどちらも起こってほしくない」と語った。

 トランプ政権は、鉄鋼・アルミ製品への高関税措置の対象から北米自由貿易協定国(NAFTA)であるカナダ、メキシコを一時的に除外していたが、アメリカが望むような条件に達しなかったとの理由で、6月1日から鉄鋼に25パーセント、アルミニウムには10パーセントを上乗せすると5月31日に発表した。

 トルドー首相は、アメリカが国防上の安全を理由に関税を引き上げることに、「カナダがアメリカの国防上の脅威となるという考えは、はっきり言って侮辱的だし、受け入れ難い」と語った。

 カナダは対抗措置として、約160億ドルの関税を実施することを検討すると発表。対象品目は広範囲に及んでいるが、特にアメリカ共和党の有力議員が地盤としている州も狙い撃ちする考え。ただし実施は7月1日から。

 また5月31日からブリティッシュ・コロンビア州ウィスラーで開催されたG7(主要7カ国)財務相・中央銀行総裁会議でも議題の中心となり、6月2日の共同記者会見では、議長を務めたカナダのビル・モルノー財相が、多くの問題で7カ国が共通の認識を確認したが、今回G7の国々はあらゆる手段を使ってトランプ大統領に関税引き上げを撤廃するよう説得しなければならない状況に追い込まれたと語った。この問題について、アメリカ対G6の構図が明らかになった。

 今月8日からはケベック州シャルルボワでG7(先進7カ国)首脳会議が開催される。トランプ大統領にとって大統領就任後初のカナダ訪問となる。ここでもトランプ政権の強硬な通商政策について意見交換されるとみられている。

 

 

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