2018年6月7日 第23号

 ブリティッシュ・コロンビア州中部の沖合で3日、マグニチュード4・2の地震が発生した。この地震による被害は報告されていない。

 震源地はハイダグワイ北部の町マセットから西に約100キロメートルの地点で、深さは10キロメートルと推定されている。この付近は、カナダで最も活発な断層の真上になる。マセットのほか、ハイダグワイの中部の村クイーンシャーロットなどでわずかな揺れが感じられた。

 またカナダ自然資源局によると、カナダ西海岸に並行して走るこの活断層では、巨大地震がいつ起こってもおかしくない状態だという。ハイダグワイ近辺だけでも、昨年一年間で有感・無感を合わせ1100回以上の地震が観測されている。

 この地域で起こった、比較的規模の大きい地震は次のとおり。

 2017年1月24日・午前1時30分ごろ、米アラスカ州の沖合でマグニチュード7・9の地震が発生。バンクーバー島西岸や中部の入り江の町などに津波注意報と避難勧告が発令されたが、津波は到達しなかった。

 2015年12月29日・午後11時39分ごろ、バンクーバー島ビクトリア市の北北東19キロメートルほどのところで、マグニチュード4・7の地震が発生。震源の深さは42キロメートル。同市や対岸のバンクーバー市でも揺れが感じられた。

 2015年4月25日・ハイダグワイ南端の沖合でマグニチュード6・1の地震が発生。島内の多くの人が揺れを感じたが、被害は出なかった。

 2012年10月27日・ハイダグワイ中部でマグニチュード7・7の地震が発生し、強い余震も何度か起こった。被害はなかったが、同島南端部に広がるグワイハナアス国立公園内にあった温泉湖がこの地震の後に干上がり、2016年になって復活した。

 

 

2018年6月7日 第23号

 ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバーの公共交通機関を管轄するトランスリンク社は4日、バス、スカイトレイン、シーバス、ウエスト・コースト・エキスプレスの料金を引き上げると発表した。

 今回の引き上げは2016年11月に発表された公共交通機関10年計画の一環で、3年連続で料金が引き上げられる。2017年7月1日が1年目で、今回は2年目。来年7月1日にも引き上げられることが決まっている。

 引き上げ額は5セントから2ドルまでで、ゾーンや料金形態によって異なる。引き上げは次の通り。

 

5セント引き上げ:シニア、ユース、子供料金などの割引料金設定対象者(コンセッション)のストアドバリュー料金

10セント引き上げ:一般大人料金(ハンディダート、ストアドバリュー料金を含む)

25セント引き上げ:デイパス(1日乗車券)

1~2ドル引き上げ:マンスリーパス料金(引き上げ料金はゾーンタイプによる)

 

 今回の引き上げは、公共交通機関の充実と、より良いサービスのために充てられるとトランスリンク社は説明している。

 

トランスリンクに関する前週記事の訂正

 前週の「バンクーバーのグランビル駅がエスカレーター工事のため閉鎖へ」の記事中で、ステーションが「6月3日から閉鎖される」とした記述は誤りで、正しくは「5月26日より一部を閉鎖」。

 グランビルステーションはエスカレーター工事中も利用は可能。使用できるゲートはダンスミアストリート側のみで、グランビルストリートに面した出入り口を利用する場合でも、ダンスミア側のゲートに誘導される。

 

 

2018年6月7日 第23号

 アルバータ州カルガリーに住む夫婦が、乳児の鳴き声がうるさいという苦情を理由に賃貸住宅の契約更新を拒否されたが、これは不当だとして訴えを起こそうとしている。

 昨年夏に、賃貸の一軒家に引っ越してきたマケッシュ・カナルさん一家は、妻と今年3歳になる娘の3人家族だ。そんなカナルさんの元に賃貸会社から届いた電子メールには、子供の泣き声を理由に、契約の更新を拒否し家を明け渡すように書かれていた。

 それによると、過去6カ月の間に2回、子供の泣き声に関する苦情が入ったという。どちらもちょうど当時2歳の娘が病気で泣いていたときだった。

 貸主が契約更新を拒否するのは、アルバータ州では合法だが、カナルさんはこれはフェアでなく、人権についての不服申し立てを行うつもりだとメディアに語っていた。

 

 

2018年6月7日 第23号

 ブリティッシュ・コロンビア州内陸部の、人口18万人弱の都市ケローナで、空から人糞と思われるものが降ってきて、地上にいた人や車に被害を及ぼす事故が起こった。

 最初の被害者は、スーザン・アレンさん。5月9日、乗っていた車のサンルーフを開けていた彼女に、糞尿が空から降りかかってきた。そのしずくが体に当たるのを肌で感じながら、車も自分も文字通り糞尿まみれとなったアレンさん、思わず泣き出してしまったという。しかし上空には何もなく、近くを飛行機が飛んでいるだけだった。

 さらに5月12日には、同じケローナに住む男性の家のドライブウェイに駐車してあった車が同じような被害に遭い、カナダ交通省が調査に乗り出した。またケローナ空港は、ふたつの事故が起こった両方の時間帯に、付近を飛行していた飛行機の特定を急いでいる。

 

 

2018年6月7日 第23号

 カナダ最大の食品スーパーチェーン、ロブロウ・カンパニーズ社は、同社のプライベートブランド、ノーネーム(NoName)の冷凍チキンバーガーが食中毒を引き起こす可能性があるとして、2日にリコールを発表した。

 対象となるのは賞味期限が2019年2月6日となっているもので、サルモネラ菌に汚染されている可能性があり、適切に調理されていない場合食中毒を引き起こす可能性がある。ただ同社は、あくまでも予防措置的なリコールであるとしている。

 同商品は、同社の系列スーパー(ロブロウズ、マキシイ、エクストラ・フーズ、インディペンデント)などで全国で販売されていた。リコール後店頭に並んでいた商品はすべて撤去され、すでに購入されているものに関しては全額返金の措置が取られる。

 カナダ保健省によると、サルモネラ菌はバクテリアによる食中毒の最大の原因となっており、2015年1年間だけでも全国で20万件が報告されている。

 同省では、加熱前の衣付き鳥肉を冷凍した商品は、パッケージに記載されている調理法に従い、肉の中まで所定の温度に達するよう消費者にアドバイスしている。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。