2018年6月21日 第25号
マニトバ州の人口8500人あまりの町ドーフィンの高校が、出席率が高い生徒に様々な賞品を与えるプログラムを行っている。年間の高出席率者が抽選で手に入れられる最高の賞は、なんと本物の車。このプログラムのおかげで、出席率は飛躍的にに向上したという。
ドーフィン地域総合セカンダリー・スクールでは4年前から、月間賞や年間賞など様々な特典で、生徒の出席率向上を目指してきた。その理由を教師の一人は、生徒が学校で過ごす時間が増えれば増えるほど、学校側が生徒に提供できる教育や指導の質が上がり、ひいては生徒の将来の可能性も広げられるからだと説明している。
最初に始まった月間賞ではiPadやGoPro、商品券などが賞品となり、一週間の無欠席を達成すれば、その抽選券が得られる仕組みだった。さらに学校の秘書が、このプログラムを本格的なものにするためにと、年間賞としてBMWの中古オープンカーを寄付した。
これには全校生徒が沸き立ち、みなが抽選資格を得ようと学校に通いつづけた。実際のところ、このプログラムが始まってから出席率は20パーセントも向上したという。
翌年からは、地元の自動車ディーラーが年間賞の車を寄付するようになった。今年の賞品、ピックアップトラックの2004年型シボレー・アバランチを7日に獲得したのは、10年生のザック・ザルバ君。まだ免許は持っていないが、この夏には取得して早く運転したいと取材に語っていた。
また来年の年間賞となる、ジープ・グランドチェロキーもすでに寄付されており、新学期からは学校の正面入口脇に展示されるという。ザルバ君は、全校生徒がこのために登校しているようなものだと話していたが、ちゃんとした目的を持って学校に通うのは良いことに違いない。