在バンクーバー日本国総領事館総領事に羽鳥隆氏が11月8日着任した。同日にバンクーバーに到着、11日には第1次世界大戦以降戦没した日系カナダ人を追悼するリメンバランス・デーの式典にも参加した。 到着して早々、夫妻でバンクーバーの街を探索。人が親切で楽しい街という印象を受けたという。
バンクーバー総領事館は来年開館設立130周年と節目の年を迎える。2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催される。日本とブリティッシュ・コロンビア州で大きなイベントが控える中で、総領事としての役割、抱負、趣味などについて、11月13日にバンクーバー総領事館で話を聞いた。
日系人コミュニティに受け継がれた唯一の戦前からの建造物「バンクーバー日本語学校並びに日系人会館」。この地で日系コミュニティを見守り続けた日系人会館が今年、竣工から90周年を迎えた。
それを記念して10月27日、これまでの90年を振り返り、これからの90年へとつなげるための「日系人会館90歳の誕生会」が開催された。 午後からイベント目白押しの3部構成。
午後の部では子供向け催しと日系人のルーツをたどる講演会が、夜の部では華やかなエンターテイメントが披露された。
ここでは「日系人のルーツをたどる講演会」でのタシメ博物館発起人ライアン・エランさんの講演を紹介する。
ブリティシュ・コロンビア州バンクーバー市のダウンタウンにあるラーメン店で11月3日、日本人の書道家によるアートパフォーマンスが行われた。 バンクーバー在住の女流書道家の姫洲(きしゅう)さんによるもので、「キャンバス」になったのはロブソン通りに面する家家家(Yah- Yah- Ya)ラーメン店内にある白壁。
カウンターの上にあるスペースに、横幅約2メートル、縦約1.5メートルの大きさで「家 家 家 YAH-YAH-YA RAMEN」と馬毛筆などを使って黒と赤のペイントで描いた。
BC州リッチモンド市スティーブストンは、和歌山県の漁村、美浜町三尾地区の一人の青年が1888年(明治22年)に初めて足を踏み入れた記念すべき港街だ。フロンティア精神あふれる青年の名は、工野儀兵衛。彼は、「フレーザー河には鮭がわいているぞ!」と三尾村の若者に知らせた。その後続々と移民者が続き、『スティーブストンの三尾村』が形成されていった。一方、鮭漁で富を得て、三尾村へ帰国した者は、西洋の生活道具や衣類を持ち帰り、洋風の家を建てた。いつしか、三尾村は『アメリカ村』と呼ばれるようになった。それから130年も過ぎようとしている今、三尾地区は人口も激減し、高齢化が進む過疎の村、『限界集落』になろうとしている。そんな事態に危機感を持った美浜町役場、住民の有志が立ち上がり、『日ノ岬・アメリカ村』というNPO法人を立ち上げ、活性化を目指し始めた。そのメンバー6人、田中敦之さん(美浜町役場職員)、柳本文弥さん(松原小学校元教頭)、左留間豊幸さん(NPO法人副理事長)、武田千鶴さん(語り部jr講師)、東悦子さん(移民史の専門家、和歌山大学教授)、鈴川基次さん(交流会会長)が来加し、10月30日、スティーブストンの和歌山県人会との交流会を開催した。場所は、望郷の念を抱いたまま眠る先人たちの御霊を慰め、今を生きる人々のコミュニティの場として活用されている『スティーブストン仏教会』。和歌山県人会からは26名の高齢者メンバーばかりが集まり、三尾地区の現況を案じ、故郷を懐かしんだ。
BC州リッチモンド市スティーブストン日本語学校に、10月中旬、うれしいビッグニュースが届けられた。『iPad』を11台、G&Fフィナンシャル・グループから贈呈されたのだった。同グループは、常に地域社会の振興、なかでも教育環境に強い関心を持ち支援活動を行ってきた。今回は、多文化の人々が暮らすこの地域にあって、さまざまなコミュニティ活動の中心的な役割を担ってきたスティーブストン日本語学校が選ばれた。英語を中心に多民族それぞれの母国語を日常的に使い学び、さらに日本語を学ぶ生徒たちにとって、iPadの使用がいかに効率的で、楽しい学習の手助けとなるか、また、将来ますますの高度な情報化社会を切り開く人材育成のためのツールとして使いこなしていくか…10月23日から授業に取り入れはじめられ、生徒たちのよろこぶ姿、iPadへの馴染みの良さをみると、大きな期待を寄せずにはいられない。