2019年6月27日 第26号

 ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバー地区のデルタ市で21日夜、道路の側溝から、地下の雨水管に雨水を流す雨水枡の水面に子ガモが浮いており、出られないようだという通報が、デルタ市警察に入った。

 場所は同市内の高速17号線ぞいで、下水のマンホールに比べはるかに狭い雨水枡の奥底の水面に、子ガモが6羽浮いているのを警察官が確認した。

 人が下りていけるような広さではなかったため、警察官は陸上球技のラクロスのラケット2つを市民から借り受け、これで子ガモを1羽ずつすくい上げ大型プラスチックコンテナに収容していった。なかなか捕まらなかった5羽目は、コンテナに入れられる寸前に網から脱走、警察官が追いかけて捕まえる騒ぎも起こった。

 そして最後まで雨水枡に残った6羽目は、水中にもぐり網を避けていたが、そのうち水面に浮かび上がらなくなってしまい、警察官も救助を断念した。その後子ガモたちの親を捜索したものの、こちらも発見できなかったため、子ガモたちはデルタ市コミュニティ動物シェルターに引き取られた。

 

2019年6月27日 第26号

 カナダとアメリカ間の移動をよりスムーズにするための事前入国審査を、陸路、海路、鉄道でも導入することで合意したと発表した。

 空港ではすでに導入されている制度で、空路以外でどこにどのような形で導入するのか、これから検討に入るという。すでに、試験的にモントリオールからニューヨーク州への鉄道での乗り入れと、ブリティッシュ・コロンビア州からワシントン州へ観光列車ロッキーマウンテニア号での乗り入れの場合にのみ導入されている。

 今回の合意は20日、ジャスティン・トルドー首相が米ドナルド・トランプ大統領と会談した時の記者会見で発表した。

 早ければ今夏にも導入する予定としている。

 

2019年6月27日 第26号

 ケベック州モントリオールに本社を置くカナダの航空機・鉄道車両大手ボンバルディアが小型ジェット旅客機CRJ事業を、5億5000万米ドルで三菱重工業に売却することで合意したと発表した。

 これでボンバルディアは50‐100席クラスの小型旅客機事業から撤退、利益率の高いビジネスジェット事業や鉄道車両事業に力を入れていくという。

 今後はカナダ政府による承認が必要になるが、ボンバルディアは問題ないとの認識を示している。イノベーション・科学・経済開発省は、今回の売却がカナダにとって有益な取引となるか検討すると発表している。

 ボンバルディア社は中型旅客機Cシリーズの開発で事業が悪化。連邦自由党政権、ケベック州政府から支援を受けた。しかし税金投入を受けたにもかかわらず、昨年Cシリーズ事業を欧州の航空機大手エアバスとの合弁とし批判を浴びた。

 今回の売却でモントリオールの約400人に影響が出るが、配置転換などで解雇はないと発表している。

 

2019年6月20日 第25号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー国際空港で、国際線から国内線に乗り継いだ旅行客が麻疹に感染していたとして、BC州疾病管理センターが警戒情報を発表した。

 それによると、今月9日午前10時50分に中国・北京から到着した中国国際航空(Air China)991便に搭乗していた乳児が、麻疹に感染していた。この家族はその後、エアカナダ8572便で午後2時過ぎにバンクーバーを出発、サスカチワン州レジャイナ市に現地時間の午後5時10分ごろ到着している。

 BC州では麻疹の発症例が増えており、今年はこれまでで20件以上が報告されている。

 

2019年6月20日 第25号

 カナダ保健省は今年10月17日からマリファナ入り食品の販売を許可すると14日に発表した。販売を予定している製造者は保健省の承認を得る必要がある。申請から承認までは少なくとも60日間はかかるため、実際に商品が商店に並ぶのは12月中旬になるとしている。

 今回販売が許可されるのは、食品、飲料、外用品、濃縮品となっている。それぞれに含有するテトラヒドロカンナビノール(THC)の量を制限。THCとはマリファナに含まれ使用すると「ハイ」になる成分。食品ならば一袋に10ミリグラムまで、ビタミンやミネラル、ニコチン、アルコールと一緒に使用することを禁止している。カフェインとの使用も制限されている。

 外用品とは肌に直接塗るクリームなどの商品で、濃縮品はカプセルなどで直接飲むタイプと吸飲するタイプの商品。飲料も含めて、食品同様に含有量には制限がかけられている。

 また包装にも厳しく、子供が喜んで手に取るようなデザインではなくシンプルなものにすること、マリファナ製品とはっきりと分かるデザインであることなどが条件となっている。

 保健省はマリファナ食品などが出回った後の注意として、一度に大量に取らないようにと呼びかけている。すぐに体への影響が現れる、吸ったり、吸引したりするマリファナとは違って、食品などに含まれるマリファナは、体内に入れて数時間後にその影響が現れると説明。そのため食べた後しばらくは運転などを控えるよう注意をしている。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。