2019年10月17日 第42号
アルバータ州政府は15日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府が起こした製薬会社を訴えた集団訴訟に参加すると表明した。
BC州政府が昨年起こした訴訟では、オクシコンティンを製造しているパーデュ・ファーマをはじめとする製薬会社を、オピオイド中毒と中毒による死亡を引き起こす原因となったとして訴えた。
BC州では特にフェンタニル(鎮痛や麻酔に使われる強力な合成オピオイド)による死亡が相次ぎ、国内で最も被害が大きい。次いで被害が大きいのがアルバータ州。2018年には合成オピオイドによる死亡者は789人で前年の733人から増加。これに伴う費用も増大していると発表している。
訴えはオピオイドを患者に故意に過剰に供給し中毒患者急増の原因をつくったとしている。
アメリカでも同様の訴訟で、今年8月、オクラホマ州でジョンソン&ジョンソンにオピオイドを過剰に販売し利益を得るために故意に危険性を軽視したとして5億7200万米ドルの支払いを命じる判決が出ている。
アルバータ以外にも、オンタリオ州、ニューブランズウィック州がすでに訴訟に参加している。
2019年10月17日 第42号
秋もまだ1カ月も経たない10月半ばに、マニトバ州ではすでに大雪に見舞われ、アルバータ州、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州でも例年より早い冬の訪れを感じさせる気候が続いている。
しかし長期予報によると、西は暖冬傾向で、平原地帯は厳寒、東は雪が多くなりそうだと予測している。
BC州では雨や雪が少なく、大荒れになることは少ない予想。特にバンクーバーやビクトリアでは、雨が少なく晴れの日が多くなると予測している。例年よりも気温も高い予想で、北米西海岸全般にその傾向が強いと説明している。
一方で、オンタリオ州やケベック州では大雪になる可能性があるという。特にオンタリオ州南部トロントやオタワでは大雪が予想されるとしている。ただ気温は例年並み。ケベック州も同様でモントリオールやケベックシティなど南部に大雪の可能性が高いとしている。
2019年10月17日 第42号
ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーにある美術大学エミリー・カー大学に放火した疑いで11日、男が逮捕された。建造物侵入と放火の疑いで逮捕されたのは、ネイサン・マクリード容疑者(40)。大学によると容疑者は大学とは関係なく、学生としても、職員としても、在籍していたことはないと発表している。
大学から出火していると通報されたのは今月5日。校内に設置されているスプリンクラーで消火されたが、校内は水浸しとなり、大学は休校を余儀なくされた。
大学によると、火事によるケガ人はいなかったが、スプリンクラーの水や火事により、研究所や事務所、絵画のためのスタジオなどが被害にあったという。大学側の必死の回復作業により、15日には授業再開にこぎつけたが、被害にあった廊下の壁や天井などはむき出しになったままの写真を同校ホームページで公開している。
容疑者の動機などは分かっていない。
2019年10月17日 第42号
オーガニック食品や製品を販売するホールフーズが、店内でワイン販売を始めると13日発表した。
ワイン販売を始めるのは、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市のブロードウェイと8thストリートの角にある店舗。店内の棚にワインコーナーを作るのではなく、ワイン店を設置する。
ホールフーズに出店するのはリバティ・ワイン。メトロバンクーバーに6店舗を展開するワイン専門店で、おもにプレミアムワインを販売している。
今回の提携についてリバティ・ワインは、オーガニックや天然素材を重視した商品に力を入れているところが共通していて、パートナーとして最良だと思っていると語っている。
ホールフーズの一角に500平方フィートほどのスペースを確保し、販売を展開する。
このホールフーズの道路を隔てた向かい側に実はBCリカーがある。バンクーバー市では500メートル以内に酒店が並ぶことを禁止しているが、BCリカーとは違うセレクションを販売すること、この辺りは人口密度が高いことなどを説明し、販売が許可された。
BC州では当時の自由党政権の政策により、2015年4月1日からスーパーマーケットでもワインを販売できるようになった。
現在は、全国展開するスーパーマーケットのオンタリオ州に本社のあるロブロウがBC州内のリアル・カナディアン・スーパーストア8店舗で、セーブ・オン・フーズが21店舗でワインを販売しているが、陳列棚に並べて販売する方法を取っている。
BC州では店舗内に店舗を出店するか、陳列棚に並べて販売するかどちらの方法でも許可しているが、店舗内の出店はほとんどないという。
今回の試みが成功するのか、注目されている。リバティ・ワインの販売開始は来年になる予定。
BC州のスーパーマーケットで販売されるワインは、当初はBC州産のみの販売だったが、2019年7月8日から海外産ワインの販売も許可された。州内のワインメーカーから批判もあったが、BC州政府はアメリカ、メキシコ、カナダ間で合意された3カ国による新北米自由貿易協定USMCAでの国際協定が施行されたための処置と説明している。海外産ワインを販売するかどうかは販売店に委ねられている。
スーパーマーケットでのビールや蒸留酒の販売は許可されていない。
2019年10月17日 第42号
サスカチワン州サスカトゥーンで販売リストに掲載された農地の広さが国内最大級として注目を集めている。
不動産業者ダレン・サンダー氏によると、販売農地の広さは2万3800エーカーにもなるという。農地以外に、農業設備やその他全ての付随品も含まれる。
売却を希望している所有者は1950年代にこの土地を購入。売却を決断した後、サンダー氏が近隣に声をかけ、賛同した他の2人の土地所有者も売りに出すことが決まり、3件分を合わせて今回のような広大な土地の販売になったと説明している。
この広さが話題となり、買収にはアメリカ南部からも問い合わせがあったという。
販売価格は一般的な農地とほぼ同じで1エーカー当たり1650ドル。サスカチワンやアルバータ州の高額農地では3千ドルから3500ドルはするというから、お手頃価格といったところだろうか。
サンダー氏は農地を売るということは、その農家の人生を売るということと語り、それが貴重な体験となると語っている。