2019年10月17日 第42号

 オーガニック食品や製品を販売するホールフーズが、店内でワイン販売を始めると13日発表した。

 ワイン販売を始めるのは、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市のブロードウェイと8thストリートの角にある店舗。店内の棚にワインコーナーを作るのではなく、ワイン店を設置する。

 ホールフーズに出店するのはリバティ・ワイン。メトロバンクーバーに6店舗を展開するワイン専門店で、おもにプレミアムワインを販売している。

 今回の提携についてリバティ・ワインは、オーガニックや天然素材を重視した商品に力を入れているところが共通していて、パートナーとして最良だと思っていると語っている。

 ホールフーズの一角に500平方フィートほどのスペースを確保し、販売を展開する。

 このホールフーズの道路を隔てた向かい側に実はBCリカーがある。バンクーバー市では500メートル以内に酒店が並ぶことを禁止しているが、BCリカーとは違うセレクションを販売すること、この辺りは人口密度が高いことなどを説明し、販売が許可された。

 BC州では当時の自由党政権の政策により、2015年4月1日からスーパーマーケットでもワインを販売できるようになった。

 現在は、全国展開するスーパーマーケットのオンタリオ州に本社のあるロブロウがBC州内のリアル・カナディアン・スーパーストア8店舗で、セーブ・オン・フーズが21店舗でワインを販売しているが、陳列棚に並べて販売する方法を取っている。

 BC州では店舗内に店舗を出店するか、陳列棚に並べて販売するかどちらの方法でも許可しているが、店舗内の出店はほとんどないという。

 今回の試みが成功するのか、注目されている。リバティ・ワインの販売開始は来年になる予定。

 BC州のスーパーマーケットで販売されるワインは、当初はBC州産のみの販売だったが、2019年7月8日から海外産ワインの販売も許可された。州内のワインメーカーから批判もあったが、BC州政府はアメリカ、メキシコ、カナダ間で合意された3カ国による新北米自由貿易協定USMCAでの国際協定が施行されたための処置と説明している。海外産ワインを販売するかどうかは販売店に委ねられている。

 スーパーマーケットでのビールや蒸留酒の販売は許可されていない。

 

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